今回は、ゲーム業界のガイドラインのお話です。最近では、ガチャの規制など世間を騒がせる話題がありましたが、それに付随するように日本オンラインゲーム協会では、会員企業向けのガイドラインを統合することを決定しました。今回はその出来事から見た、最近の日本のゲーム性の傾向についてまとめます。
日本オンラインゲーム協会、会員企業向けガイドラインをPC/スマホ統合 「市場拡大とサービスの多様化に対応」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1602/19/news139.html
引用始め
日本オンラインゲーム協会(JOGA)は2月19日、オンラインゲーム開発・運用に関する「JOGAガイドライン」を改訂し、PC向け/スマートフォン向けを統合した。4月1日に施行する。
「ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン」はPC/スマホ両デバイス向けの内容に
改訂で、PC向けとスマホ向けのデバイス別に作成していたガイドラインを統合。「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」を廃止し、記載内容を「オンラインゲーム安心安全宣言」「オンラインゲームにおけるビジネスモデルの企画設計および運用ガイドライン」「ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン」――の3種と統合した。
引用終わり
以前のオンラインゲーム
オンラインゲームといえば、「ラグナロクオンライン」をはじめとして、「マビノギ」や「ドルアーガの塔」など数々の有名タイトルがリリースされ、多くの人によってプレイされてきました。しかし、最近のソーシャルゲーム業界の参入により、大きく傾向が変わった部分があります。それがマネタイズと呼ばれるいかに収益をあげるかの部分です。以前のオンラインゲームは、現在のソーシャルゲーム同様、ある程度は無料で遊べる部分がありました。ただ、早く強く育て、新クエストを最初にクリアーしたいという人にとっては、どんどん課金して、強くしていくということを行っていました。その際にリアルマネーを使って、強い武器などを購入することによって収益を上げてきました。
ソーシャルゲーム参入後
ソーシャルゲーム参入以前から、日本人の傾向として、収集欲が他の国よりも強くあることがわかっていました。その点をうまく使ったソーシャルゲームがDeNAの「怪盗ロワイヤル」です。取得した宝をバトルによって奪い合い、コンプリートすることによって景品を得るというシステムで、当時、大ヒットしました。また、その後、コナミデジタルエンタテインメントからリリースされた「ドラゴンコレクション」です。コナミといえば、大人気トレーディングカードゲーム「遊戯王デュエルモンスターズ」を開発し、そのノウハウを生かしたのが、このタイトルです。そして、この後のカードバトルものの走りとなったソーシャルゲームです。今では禁止されてしまったコンプリートガチャもこのころのもので、日本人の収集欲をうまく使ったシステムでした。
最近のオンラインゲーム
ソーシャルゲームはもともとブラウザゲームとして楽しまれていました。GREEやモバゲーなどプラットフォームを使ったゲームはこれに当たります。そしてこの形式のゲームは、PCとほぼ同じ仕組みになります。そのため、ソーシャルゲーム各社は、オンラインゲーム市場にも参入していきました。そして、最初にヒットを打ち出したのが、DMM.comとKADOKAWAによってリリースされた「艦これ」です。4種類のアイテムの配合によってランダムに艦が排出されるため、好みの艦を排出するために、何度も建造し、足りなくなれば材料を購入するというマネタイズの仕組みです。
「艦これ」のヒットとDMMの大規模展開によって、オンラインゲーム市場は、ほぼこの形となっています。そのため、スマートフォンのゲームとサービス提供の方式が似てきたため、今回のガイドラインの統合が可能となりました。
しかし、一方で、ガイドラインが統合できるということは、ゲーム性において、オンラインゲームもスマートフォンのゲームもより似たようなものになってくるということになります。今、ヒットしている「パズドラ」や「モンスト」も以前の勢いを失いつつあるように、今のマネタイズの方法がいつまでも続くとは限りません。もしかすると新たなガチャ規制などで今までの方法が使えなくなることもあるかもしれません。その時のためにも、新たなマネタイズの方法は常に模索している必要があるのではないでしょうか。
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