「求める人物像」を書くとその通りの人がくるのか?
こんにちは。求人広告200記事を書いてきた平田です。求人広告を書いていてつくづく思うのは、求人広告とは「思い込みとの戦い」だということです。「求人広告ってこういうことを書くもんだよな?」「給与を高くすればとりあえず人は来るよな?」というような思い込みを1つずつ疑っていくことが、良い求人広告への道です。ということで今回はよく求人広告に書かれる「求める人物像」問題について。
「求める人物像」というのは、専用項目がある求人広告もあるくらいにメジャーなものです。しかしラクジョブにはありません。なぜかと言えば効果が低いからです。「求める人物像」を書いて、その通りの人が来る可能性というのはほとんどありません。というか、書いても書かなくても実際別に応募する人は変わりません。悲しいことに書くだけ無駄なのです。それは、みなさんが求めているのが人物「像」だからなのです。
「求める人物像」は一方的なコミニュケーション
そもそも「人物像」とは人材の人となりを表すものであって、具体性がない事が多いのです。「主体的に学び、積極的に挑戦できる人物」「自分で仕事を作り出せる人物」「周囲を巻き込んでプロジェクトを進められる人物」などがよく「求める人物像」に書かれたりしますが、これらはほとんど人材の心に響きません。「そうだ、私は主体的に学んで積極的に挑戦できる人だ!」と自覚している人材はほとんどいないからです。こういった人材像を書く時に必ず考えて欲しいのは、きちんと応募者を「人」として見ているか、ということです。求人広告や人材紹介の業界ではどうしても1人の人を「商品」として見てしまいがちです。お金を出して人材を手に入れる、という考え方になってしまうと、普通の買い物のように「できる限り良いクオリティでないと」という感覚でスーパーマンのような人を求めてしまうことになるのです。
最も、それが完全に悪いわけではありません。どんな人たちも就業時間中は会社のために全力で価値を出すのが仕事ですし、その効率が良い人の方が好まれるのは確かです。しかし応募項目を見る人たちは、まだ御社に入っているわけではありません。求人広告を見る方々は皆全員が「個人」なのです。会社に入ってからのクオリティだけを書く記事は、そのまま会社自身の一方的なコミュニケーションになってしまいがちで、応募する方個人個人の事情や感情が置き去りになってしまうのがとてももったいないところなのです。
個々を意識する求人広告とは
一方で、求人広告とは不特定多数の人が目にするものです。スカウトメールと違ってざっくりとしたセグメントしかできません。そうすると個々のことを考えるのはちょっと難しそうに思えますが、そういうことではないのです。皆さんには「欲しい人」にだけ話しかけて欲しいのです。実は「求める人物像」で先ほどまでに挙げた例は、かなり大雑把な声かけなのです。
もしどうしても「求める人物像」を書かねばいけない場合、効果的なのは例えばこのような書き方です。
「ソーシャルゲームとパッケージゲームの乙女ゲーを計10本以上年間で遊んでいる方(乙女ゲーディレクター募集)」
「自主的に作ったゲームが3つ以上Google Playに上がっている人(ゲームプログラマー募集)」
「デッサン勉強年数が3年以上の方(イラストレーター募集)」
「弊社のゲームを3つ以上購入してプレイしている人(ゲームプランナー募集)」
上記は実際にラクジョブで募集をした際に書いた募集要項です(全部採用ができました)。何が言いたいかというと、とにかく具体的に書いて欲しい!ということです。「この要項に当てはまらない人はこの求人広告を読んでも無駄ですよ!」というくらいの強さを持たないと、ふんわりした人しか来ません。これはすなはち「求める人物像」をとにかく詳細に設定するべきという話なのです。「積極的な人が良いよね」「柔軟に対応できる人が良いよね」というのは正直どんな会社、どんな業種でも同じです。御社にしか無い「人物像」をとにかく掘り下げて、この例のように数字を交えたものが提案できるようにしてください。
いかがでしょうか。なかなかに手間がかかるお話かもしれませんが、最初にどれだけ手間をかけるかが数年後も会社を支えてくれる人材が入れられるかどうかという問題に直接繋がっているのです。もしそれだけ考える暇がない…!という場合は弊社でお手伝いしますのでご安心を。
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