今日は、ビ・ハイアの床井です。今回の記事は、東南アジアのゲーム市場について書きたいと思います。
国内のゲーム市場が飽和してきたと言われるようになっています。スマホゲームは以前ほどの伸び率では無いし、コンシューマゲームは低迷傾向。ブラウザゲームはニッチでパイが小さい・・・。今ゲームのパブリッシャーとディベロッパーの目は確実に国外に向いてきています。中国、アメリカと大きな市場に大手企業が参入していく中、ホットスポットとしてひそかに注目を浴びている地域ガあります。それは東南アジアです。インドネシアやベトナムを始め、高度成長を続け、所得中間層の消費が国の活力になっている地域です。今回の記事では、東南アジアという市場について書いて見ました。
多様な個性の溢れる地域
日本にいると、とにかく中国やアメリカのことばかり考えがちですが、東南アジアにも負けず劣らず個性のある国が溢れています。インドネシアは敬虔なイスラムの国でありながら多様な民族が共生する民主主義の国。タイは東南アジアで唯一植民地化されなかった、王様のいる仏教の国。宗教的にも、政治体制としても、まるきり違う国が密集している地域です。ゲーム市場としてどうなのかといえば、特にスマートフォンの普及に伴って、スマホゲームの伸びが著しいです。(右図参照。App annieのレポートより引用。)
ネックとしてはユーザーの数は多いが収益化が計れていないことが課題になっています。要因としては海賊版の横行や、金銭感覚や決済手段のズレなどがあります。こうした問題をクリアし収益化できるモデルを確立出来ればさらに伸び代のある市場になっています。
忙しくて富裕な日本人向けの課金モデルは通用するか
日本ではソーシャルゲームが大成功しました。課金のモデルも確立しています。日本人の一人あたりの課金の額は世界一高いと言われています。米国のEEDERという調査会社の公表したデータによると、2015年におけるモバイルゲーム市場の規模は北米がおよそ54億ドル、日本がおよそ51億ドル、中国がおよそ50億ドルだと言われていますが、日本のプレイヤー人口は中国の8分の1、北米の3分の1であると言われています。つまり日本のプレイヤー異常に課金額が高いのです。スキマ時間で遊ぶ事が出来、課金をする事で手軽にゲームの中の競争に勝つ事が出来るという日本のソーシャルゲームは、比較的富裕であっても、忙しく時間の無い日本人にぴったりの設計であると言えます。しかし同じパターンが東南アジアの国にも通用するとは限りません。
日本産コンテンツになじみのある魅力的な地域
それに対してインドネシアやタイなどでは一人一人の所得もあまり高く無いので、日本のソシャゲ課金モデルがそのまま通用するとは限りません。また、先ほど述べたように宗教も民族も多様であるため、ゲームの表現やシナリオなどについて文化に配慮したローカライズも必要です。東南アジアにて収益の出るビジネス展開をしたいのであれば、その国の宗教や文化や言語についての理解が不可欠です。
とはいえそんなデメリットを抑えるくらいの魅力が東南アジアの市場には存在します。人口増加による着実な人口の増加、整備されてきた通信環境、英語が親等されていることから展開がしやすい地域になっています。また、東南アジアには親日的な国が多く、日本のアニメやゲームや漫画のコンテンツに慣れ親しんでいる人が多い事も日本にとっての追い風になります。
情報が少なくまだまだ未知数な市場
などなど、東南アジアの市場について書かせて頂きましたが、まだまだ未知数な事が多く、情報が少ない市場です。オフショア開発という形で進出している開発会社は多いのですが、自社パブリッシングで挑戦している会社ともなるとあまり数が多くありません。東南アジア市場について、もっと詳しい情報を知りたい場合にはすでに市場進出している企業にコンタクトを取って見るのも手です。そういった会社に話を聞いて見たい、という場合は下のフォームからお問い合わせを下さい。弊社で取引のある企業にお引き合わせを致します(会社の紹介は完全に無料ですのでご安心下さい。)。手っ取り早くコネクションを増やしたい、という場合には、弊社主催のアニメゲーム漫画業界の経営者交流会に参加をしてみるのはいかがでしょうか。8年にわたり継続してきた日本のコンテンツ産業についての経営者交流会です。次回の開催は3月9日になっています。会場は表参道にあります。ゲームのパブリッシャーもディベロッパーも多数参加する会になっていますので、興味のある方は下のページをチェックして頂ければと思います。
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