非常識な採用方法、不満があるとクリエイターが定着する?アニメゲーム漫画業界のクリエイターがスキルアップを求めて転職する理由

ビ・ハイア株式会社は、アニメゲーム漫画業界専門のクリエイター採用専門求人サイトラクジョブを8年以上運営し続けています。これまで何千もの会社の採用要望を聞いてきました。採用の担当をされている方であれば、クリエイターを採用すると同時に、クリエイターを会社に定着させることも考えています。クリエイターの定着にお困りの方に向けて、今回はクリエイターを定着させるために必要なものをお教えします。

shutterstock_322505426不満がクリエイターを定着させる

不満がクリエイターを定着させると聞くと、

「そんなバカな!何かしら不満があるから転職するのではないか」

と思うかもしれませんが、それは間違いです。もちろん過ぎた不満はクリエイターの離職を後押ししてしまいます。しかし、一方で何の不満もない円満な職場にも人は定着しません。なぜならば、何の不満もない円満な職場には不安を感じてしまうからです。不安を感じた人は不安を解消するために転職を選択してしまいます。

アニメゲーム漫画業界は業界そのものが不安定です。公務員やインフラ系の業界であれば、会社に入社できれば退職まで安泰ということはまずありません。アニメゲーム漫画業界の社長さんからは「日々勉強」「インプットが何より大切」「就職のための努力と同じだけの努力を退職まで続けないとやっていけない」と厳しいと感じるひとの多いであろう言葉をよく聞きます。

shutterstock_247764778「日本はやばい」「何も残せず死んでしまう」と思っていませんか?

さらに言えば、日本という国そのものに不安を感じている人も少なくないはずです。「少子高齢化社会」「一億総活躍社会」「TPP調印」「ISIS」など、不安と感じない方が無理です。むしろ不安と感じていないのであれば心配です。

そんな二重の不安があるにも変わらず、仕事が安定してしまっている状況は働いている側からするとものすごい違和感を感じることです。

「こんなんでいいのか。今楽してしまっていると後で後悔することになるのではないか。クリエイターとして食べていくためには、名を残すためにはもっとやるべきことがあるのではないか」

と不安になってしまいます。

shutterstock_371263615不安があるから人は生きていける

では、不安を感じている人にはどうしてあげればいいのか。根本的な話をしてしまえば、不安を完全に解消することはできません。不安が生きるために必要だからです。不安がないとどうなってしまうのか。例えば、道を歩いているだけでも危険はたくさんあります。歩いている人にぶつかるかもしれないし、自転車や車にぶつかるかもしれない。この「かもしれない」という不安を感じていれば、事故という未来を回避できます。

しかし、もし子供のように無知で、全く不安を感じていなければ、信号が赤でも横断歩道を渡るでしょうし、そもそも車道を平気で歩いてしまうかもしれない。もし不安がなければ人は1日だって生きていけません。不安は生存本能です。3大欲求と同じくらい感じるのが人間として自然なことです。

shutterstock_281434589不安を解消したい人は何を求めているのか

とはいえ、不安は放っていていいものではありません。不安は感じた上で行動して初めて役割を果たします。不安を感じても車道を歩いてしまえば結果は変わりません。不安を解消することはできなくても、不安を解消しようとする必要があります。

仕事で不安を感じている人の大半は、生産性が低いという悩みを持っているのではないでしょうか。生産性が低いから年収も低い。年収300万円では、結婚や養育費、子育てを考えたときに心配になるのは無理もありません。しかし、年収が1000万円あれば、安心できる人はかなり増えるはずです。生産性が低いせいで死ぬまで働き続けてもなんら自分の存在を残せないかもしれない。

「生産性が低いから、、」

それが不安の正体です。そしてその不安を解消させる行動こそが不満を感じることです。

shutterstock_186131684転職を繰り返す不満とクリエイターを定着させる不満

転職を繰り返す人は周りの環境に不満を感じます。つまり人のせいにして自分が転職することを正当化します。一方で会社に定着する人は自分自身の生産性に不満を感じます。つまり自分のせいです。「自分の生産性が低いから年収も低いし、いい作品も作れない。もっと自分の生産性を高めたい」。このような人たちへのキラーワードが「スキルアップ」です。自分のスキルを向上させる、生産性を向上させることができる仕事こそ彼らが求めているものです。

しかし、一方で、その「スキルアップ」が言葉だけになってしまっていると、彼らは絶対に応募しません。彼らは不安を感じているので、慎重になっています。慎重になっているからこそ、脳みそをフル活用して不安を解消できるだけのスキルアップができるかどうかを具体的にイメージしようとします。さらに言えば、その人が入社して働き始めたとしてもスキルアップが誇大広告で実態は普通の会社だったりするとすぐに辞めてしまいます。

shutterstock_336353597非常識な考え方から導き出される身もふたもない結論

結論を言うと、「スキルアップ」は向上心の高い人を採用するために効果的な言葉です。しかし一方で、中身が伴っていないスキルアップは意味がありません。ではどうすればいいか。それは会社にスキルアップできる環境を作ってください。それが勉強会か研究開発か会社の事業内容か問いません。何でもいいので、率先して実践してまず自分がスキルアップしてください。それは経営者や会社のリーダーにしかできないことです。

身もふたもない結論になってしまいましたが、必要なことだと思ったので、ありのままお伝えしました。ぜひ参考にしていただいて、採用と定着の両方を叶えられる職場を作っていっていただければと思います。

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