ゲーム アニメ 任天堂コンテンツがUSJに進出!からみたテーマパーク事情

今回は、ゲームメーカーとテーマパークのお話です。先日の2月2日、共同通信より「任天堂、USJに進出へ」という記事が掲載されました。最近ゲーム業界は、ソーシャルゲームの急速な成長とともに、既存のコンシューマーゲームメーカーは、コンテンツを生かした多角展開が必要となってくるのではないでしょうか。その一例として、テーマパーク業界の業績について調べてみました。先日の2月2日に共同通信よりこんな記事が掲載されました。

2016-02-03 19.16.56任天堂、USJに進出へ

https://this.kiji.is/67171510149973495

この記事は、同日に発表された2015年10-12月期の決算報告がされ、前年同期比36%減、為替差益も減少(任天堂:10-12月期の純利益、前年同期比36%減、為替差益も減少 (1))という記事とともに掲載されました。原因は、年末商戦でゲーム機やゲームソフトの販売が前年比を下回ってしまったということでした。任天堂といえば、昨年、DeNAと業務提携を行い、今後、ソーシャルゲーム業界に進出かと話題になりましたが、他にも、健康分野やVR業界への進出も考えているらしく、それに加えてのテーマパーク業界への進出です。任天堂は、今後、多角経営を目指すような印象を持ちます。

任天堂が進出するテーマパーク業界の実情はどうなのでしょうか

テーマパークランキング2015年テーマパーク・遊園地入園者数ランキング
1. 東京ディズニーランド、東京ディズニーシー 31,377,000人(100.3%)
2. ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ) 12,700,000人(121.0%)
3. ハウステンボス 2,794,000人(112.8%)
4. 志摩スペイン村(パルケーエスパーニャ) 1,339,000人(94.4%)
5. サンリオピューロランド 1,260,000人(106.0%)

入場者数だけ見れば増加傾向です。また、1位の東京ディズニーランド、東京ディズニーシーと2位のUSJとでは、2.5倍の差が出ています。その一方で、伸び率は、USJの方が約20%、入場者数で200万人ほど人が多く来場していました。この違いはなんでしょうか。

先ほどは入場者数の比較でしたが、業績ではどうでしょう。

オリエンタルランド

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配信元 オリエンタルランドHPより

ユー・エス・ジェー
USJ決算、過去最高益に「ハリポタ」好調で

https://www.asahi.com/articles/ASH6Z5QJGH6ZPLFA00G.html

スクリーンショット 2016-02-03 19.26.54引用始め
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイ(USJ、大阪市此花区)の2015年3月期決算は、売上高が前年の1・4倍の1385億円、純利益は3・4倍の222億円に達した。昨年7月にオープンした人気映画「ハリー・ポッター」の新エリアが牽引(けんいん)役になり、いずれも過去最高を更新した。
引用終わり

a man and a woman二つのテーマパークの明暗は

オリエンタルランドが業績を落とす一方、売上高1.4倍、純利益3.4倍と伸ばしています。ではこの違いはどこにあるのでしょうか。要員として考えられることは、コンテンツの違いではないでしょうか。東京ディズニーランドで日本でも大ヒットした「アナと雪の女王」のイベントをやりましたが、USJのコンテンツの展開の方がはるかに上回っていたのではないかと思います。昨年には、「ハリーポッター」を始めとして、「日本のクールを、もっとアツく。」ということで、「ユニバーサル・クールジャパン 2016」をいうイベントを行いました。そこでは、日本が世界に誇る5大ブランドとして、「きゃりーぱみゅぱみゅ」や「進撃の巨人」「エヴァンゲリオン」「バイオハザード」「モンスターハンター」という日本の人気コンテンツを使っています。さらにこの後にもファミリー層に大人気の「妖怪ウォッチ」などのイベントを開催しております。

2016-02-03 19.53.26(左の画像は、USJのホームページより)

両者を比較してみても、季節で周期的に変わるイベントと一つの大ヒットコンテンツで攻めようとしたオリエンタルランドと、短期的にその時話題となっているコンテンツのイベントを開催したUSJでは、後者の方が、来場客も楽しめ、そしてイベントが変わるたびに来たいと思うのではないでしょうか。そして、両者のホームページを見た時の一番の違いは、協力会社、それも版権元の会社数の違いでした。各アトラクションにスポンサーがつき、資金提供をし、アトラクションごとにスポンサーのロゴを入れるという点ではあまり変わりません。しかし、ホームページの一番下の欄をみてみると、ディズニーランドが、ウォールトディズニーの1社に対して、USJのホームページには、17社もの企業のコピーライトがありました。それだけいろいろなコンテンツを使ったイベントを開催してきたということが言えます。

18社目のコンテンツ提供会社は任天堂

そんな日本のコンテンツのイベントを多くやっているUSJですが、次は、任天堂がコンテンツを提供することが決まりました。任天堂といえば、「マリオ」、日本人のみならず、世界でも多くの人が知っています。そんな注目のコンテンツのイベントがやるとなれば期待も相当高くなるでしょう。

shutterstock_185876102ちょっと待ってください、オリエンタルランドもUSJも・・・

日本のコンテンツが巨大テーマパークで展開されることは非常に嬉しいことです。知名度も上がりますし、版権元にも収益が入ってくるでしょう。しかし忘れてはいけない視点があります。それは、オリエンタルランドもユー・エス・ジェーも外資系の企業ということです。先に紹介したランキングでも、東京ディズニーランド、東京ディズニーシー、USJの来場者数の合計と、ハウステンボス、志摩スペイン村、サンリオピューロランドの来場者数の合計と比較すると約10倍の差になっています。つまり、その分多くの日本の資本が海外に流れているということがいえるのではないでしょうか。日本人が楽しむために日本のコンテンツを使ったイベントを開催するのであれば、できれば日本経済内で循環して欲しいですよね。それがうまく循環すれば日本のコンテンツ産業もさらに活性化するのではないでしょうか。

多くのコンテンツを使った成功事例として、USJの他に5位のサンリオも、今までのサンリオのイメージを打ち壊した、萌え系やイケメン系のキャラクターがうけ、第30回 サンリオキャラクター大賞(【ウソだろ】2015年「サンリオキャラクター大賞」結果発表! 2位の『シンガンクリムゾンズ』におっさん衝撃!!)に4組がトップ10入りするなども例もあります。どうせなら日本のコンテンツと日本のテーマパークの間でウィンウィンの関係なってもらいたいですよね。

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