パチンコ パチスロ 遊技機業界の展望について ラクジョブインタビュー5 株式会社アカギ 松岡社長

img_3301MAX機の撤去

ビ・ハイア大下:では、最後になります。業界の展望とアカギさんの魅力とPRポイントについて教えて頂ければと思います。(取材日は2016年12月28日)後3日もすればMAX機は完全撤去です。まずは、一体この後どうなるのか?から教えて頂けますでしょうか。

アカギ松岡:ピーワールドで調べてみても数店、最後まで残っていたとしたら今週の火曜までです。入れ替えのタイミングで一気に撤去された様です。三重などどうなっているかなと思ったのですが、大晦日の営業中にMAXを置いておき1日に変わったらガーッ!と一気に閉めるとかをやるのかなと思っていたら聞いた話ではほぼ撤去された様です。展望でいきますとMAX機は無くなり、大型の『ルパン』(平和)、『花の慶次』(ニューギン)、『エヴァンゲリオン』(ビスティ)が出て来ました。さらに、『北斗の拳』(サミー)、『GARO』(サンセイR&D)という所が今年は行くと思います。総合的に見るとフラットな状態で、どこから何が出て来てもおかしく無いと思います。

ビ・ハイア大下:ヒット機種を持っているメーカー以外もですか?

アカギ松岡:チャンスだと思います。限られた射幸性の中で何がお客さんは面白いと思えるのか?はこれからの機械で作られて行きます。圧倒的に玉の出方は変わりましたので今出来る射幸性の中で基本的に続編の機械が主流になると思います。その中で如何にコンテンツを生かしてやっていけるか、です。

協力会社さんで言いますとお客さんはホールやユーザーではなく、1次請けの協力会社やメーカーです。ですので、業界の展望的にどの「メーカーもチャンス」≠「協力企業もチャンス」だと思います。使い慣れている所やある一定の実績を出されている会社様に案件は集まる所は変わらないと思います。売上が下がり、コスト意識が強く同じクオリティで安くしろ、という要望は出続けていましたが、来年も続くと思います。こちら側からすると売価が下がっても、メーカーさんの利益が下がり、ホールさんとしても新台に掛けるコストも下がって、お客さんに還元される、という風に使われるのであれば「喜んで!」です。そうではなくメーカーやホールがドッと抜くのが分かりきっていますので苦しいのはユーザーと協力会社というのは変わらないと思います。そこを理解してくれる人は上層部に必ずしもゼロではありませんが少ないです。

Undecided manこれからの開発の中心を担うものは?

ビ・ハイア大下:今は射幸性を絞り込む方向に内規も変わって来ていると思いますので低くなった射幸性の中で「ユーザーが楽しめるものを作って行くのか?」「継続して来てくれる体制をどう作って行くのか?」これはメーカーだけでなく協力会社、ホールを考えて行く必要があります。そこで今後の作品や台の方向性はどうなっていくと思われますか?合わせて、今までIP利用して作って来ましたが、IP使う=売れるではない状況の中で既存タイトルの続編はIP使いつつも、新規IPを使っての制作は減るでしょうか?

アカギ松岡:IPを使っての新規は減少していきます。その証拠に版権料も下がっています。売り手と買い手の市場が交差している状況です。市場のことを理解している必要はありますし、自分が面白いと思えるか、に直結します。

ビ・ハイア大下:そういう意味で打っていての肌感覚は必要ですね。

アカギ松岡:これだけ作っている人が多い、打っている人が多い、1,000万人という人、その数を切ったとしても何百万人という人がいます。そこには何百万通りの好みがある訳です。ピンポイントで作って行く訳ではなく、最大公約数的を狙って作るメーカーさんは多いと思います。であれば、市場の流れやユーザーの気持ちは分かっていないと苦戦するのは当然です。そういう意味でも新規のIPは減って行くのは間違いない、と思います。私自身版権の取り扱いをしていますのが、版権の紹介という形でアナウンスを掛けても引っ掛かる事はほぼ皆無です。あとは、シンプル機の開発は全体的にコストダウンという面を見て増える傾向です。

update台の変遷

ビ・ハイア大下:最新のパチンコ台でもシンプルなのが出ていましたね。今までギミックに拘っている台が多かった中でこんなにシンプルにしたの、という液晶機であるもののギミックに拘っていないタイプなどです。

アカギ松岡:シンプルをお客さんが好む、という判断でやっているのか、コストを下げる為にシンプルにしているのか、という違いがあります。どうしても企画ですので狙いは必要です。どのユーザーを狙う、ウリはここで攻めて行こう、という背景がないと一つ一つが単発でやることになってしまいます。それを線で繋げて行くとなるとよほどの強運の持ち主でないと厳しいです。

ここから1〜2年でユーザーはさらに減ると思います。ホールさんもじわじわ減っています。とはいえ、無くならない業界だとは思います。IR法もそうですが、政府から三点方式の見解が出たり、緒方氏が色々質問して話題になったりなどがありました。何年も前から遊技機と言われている幅は変わっていませんし、遊技機の幅を超えているという事であれば遊技機の中で収めてお客さんが楽しめるものを提供する以外にやることはありません。状況としては苦しいですが、無くならない、無くさないという信念で下げ止まるタイミングは来ると思います。500万人、700万人なのかは分かりません。一度、色々なものを淘汰し、需要と供給のバランスが取れていない、ユーザーがいないのに台はどんどんリリースされるという状況から落ち着いた段階がここ1〜2年の山場として訪れると思います。1パチにはお客さんもいますし、4パチにもいます。つまりは、お客さんは遊技機というものを認めている訳です。

hagurumahasiruどういう体制でいるべきなのか

ビ・ハイア大下:今後の展望は開発の所はありますが、体制も含めて整える必要がありますね。

アカギ松岡:下げ止まった所から一回リセットを掛けてまた盛り上げる様にする準備を業界全体でする必要があります。そこの携わり方によって動き方も変わります。協力会社さん目線ですと「お客さんに満足して頂く」というのが一番だと思います。

ビ・ハイア大下:協力会社サイドでは受注量をコントロール出来ませんからね。

アカギ松岡:そうです。業界が良くなればラインも増やせますし、コストや開発費が上がったりとか、そういう所に至るまでに結果が出てくる必要がありますので時間が掛かります。ですので、目の前のお客様の満足度を上げていく、ということ以外にやれることはないと思います。

zgven&emekギャンブル改め、エンタメへと

ビ・ハイア大下:さらに、どうなるかですよね。上手くいくとは決まっていませんし。

アカギ松岡:面白くなったら絶対にお客さんが増えるとも言えないです。その可能性は高まると思いますが。それには国の状態に合った流れの中に組み込めるかどうかだと思います。誰かがこの前言っていましたが、1日の換金上限額をアベレージで5,000円くらいなら誰も文句を言わないだろう、と言っていました。2,000円入れて勝っても5,000円、負けても2,000円なら家族だって「2,000円ならね」となると思います。

ビ・ハイア大下:それなら飲み代より安く良い感じです。

アカギ松岡:その流れが1パチです。5,000円とか1万円くらいです。4パチだと4万円です。射幸性を煽っている大元はお金です。1日超頑張って5,000円ならのめり込まないと思います。10万円などになる可能性がある故にのめり込んでしまう訳です。であれば、普通に働いた方が良くない、とか。逆に学生が参入し辛くなっているのは学生の扱える以上のお金が飛んで行ってしまう為です。

ビ・ハイア大下:確かに、3,000円、5,000円入れて7,000円、8,000円戻ってくるくらいなら時間潰し感覚です。

アカギ松岡:今度はそれが楽しくなると思います。楽しくなる、という所が今は勝った、負けただけです。勝ったから楽しいはそうですが、本当の楽しさはそこではありません。スマホゲーム然り。パチンコの中でお金が返ってくることにプラスして、ゲームとしての刺激的な面白さが感じられる様な機械が生まれたらゲームよりも強みとしてお金が返ってくる、同様に楽しめるということであれば移行する筈です。同じ様に楽しめるものがあれば人は絶対にそちらに向かうと思います。

ビ・ハイア大下:確かにエンターテイメントとして楽しめるものです。単価がゲームより高いのは若干の敷居になるとは思いますが、バックがあるというのは大きそうです。

アカギ松岡:我々の世代がパチンコにハマったのはお小遣いを稼げた、というのがあります。日常的にホールに入ると環境がガラッと変わることもあります。普通に生きていてあんな環境は早々滅多にありません。うるさい、煙草臭い、とかを色々言われることはあるのですが、それが良さだったりもします。現在はホールさんも禁煙や分煙にシフトしているのでこの流れは加速すると思います。業界全体で色々行われていますのでここ1年、2年で上手く整えていく中でメーカーさんは協力会社が無くなったらメーカーさんは機種を作れません。協力会社という存在も無くならないし、メーカーを支えてあげるのはものづくりをしている協力会社さんです。自分たちの役割などを理解して日々のロビー活動に力を注いで欲しいと思います。

img_3280株式会社アカギの魅力

ビ・ハイア大下:では、最後に今回取材協力頂いたアカギの代表取締役松岡様より会社の魅力について教えて貰えればと思います。

アカギ松岡:パチンコに特化していますのでパチンコについては何でも回答出来ます。例えば「参入したいがどうしたら良いの?」「パチンコについての知識を高めたい!」という要望や困りごとにもお答えします。私たちとしては「パチンコ業界の中で一生働きたい」という気持ちを持つ人を増やすことが、業界の発展にも繋がると考えています。微力ではありますが、弊社は代表の私を始め、スタッフ一同「パチンコが出来れば良し。あとは何でも良いです!」という人の集まりでやっています。スタッフから「給料アップ」や「お金が無いから助けて」と言われますが、その理由は「パチンコをしたい」からです(笑)心からパチンコ好きが集まって出来た会社ですので、どういう会社様であってもお知り合いになり話をしていく事に対して非常に前向きに考えています。何かあれば是非弊社を活用頂ければと思います。よろしくお願いいたします

株式会社アカギについての問い合わせは下記まで
https://www.akagi777.com/

ビ・ハイア大下:本日は長い時間の取材ご対応ありがとうございました。

アカギ松岡:どうもありがとうございました!

株式会社アカギ 松岡社長 インタビュー記事の一覧
第1回 CR機導入以降の急成長と規制による遊技人口の減少
第2回 CT機、AT機、ART機による急激な成長から現在の状況まで
第3回 今から遊技機業界に参入する際の課題とポイント
第4回 開発会社の今後の展開
第5回 遊技機業界の展望について

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