ゲーム開発受託営業 その人月値下げが炎上と倒産の第一歩という事について書きたいと思います。
発注元担当者 んん〜ちょっと予算が厳しくて〜人月80万じゃなくて75万になりませんか?
受注元開発会社社長 ああ〜そうですか〜・・・キツいんですけど、わかりました。
発注元担当者 ありがとうございます!いいゲームを作りましょう!
受注元開発会社社長 そうですね!がんばります!(ふう、受注が取れて良かった)
(ふう、受注が取れて良かった)じゃないんです。それが赤字経営の最初の一歩になります。そして、発注元もその人月5万円の値引きがゲーム開発のクオリティを大幅に下げ、炎上案件と化す可能性があるという事を知っておいて欲しくてこのコラムを書きます。
ラクジョブ運営会社のビ・ハイアはアニメゲームマンガ求人サイトラクジョブだけではなく、営業コンサルのラクビジというサービスを提供しています。何故かというと、人を雇うためには売上が必要だからです。仕事がない、お金が入ってこないのに人だけ雇い続ける、そんな会社はありません。例えそれが国家だとしても、収入を上回る人件費はギリシャのように破綻を来たします。
つまり、採用と売上は表裏一体。アニメゲームマンガ業界の発展を願うビ・ハイアにとって、アニメゲームマンガの求人が盛り上がることはアニメゲームマンガ業界全体の売上がアップすること同義だからです。
そんなわけでラクジョブだけじゃなくてラクビジというサービスもやっています。これももう7年近く提供しているサービスになります。ビ・ハイアはアニメゲームマンガ業界に専門特化しているという特徴と、アニメゲームマンガ業界の経営者交流界TOP300サミットというのを開催してるのでアニメゲームマンガ業界の企業ネットワークが4,000社以上あります。その4,000社の内どこかで仕事を探しているゲーム開発会社の社長さんがいて、どこかで外注先を探してる人がいるのです。コレを引き合わせ続けて早7年。それこそ数万件以上の案件情報を扱い、数千件以上のビジネスマッチングを続けてきました。
アニメゲームマンガ業界において、アニメゲームマンガのビジネスマッチングに関しては圧倒的にビ・ハイアが1位だと言えます。大手の外注先を探す担当者さんも、まず、ビ・ハイアに聞くか〜と言う人が増えていますし、案件に困ったらビ・ハイアに頼る、という風になっています。そんな中で、それをやったらヤバい!という営業の事例も分かってきました。
そして、発注元、受注会社、ユーザー、広告をするメディア、どれもこれもハッピーにならず、不幸になる原因を作るのが
『安易な値下げ』
発注元担当者 んん〜ちょっと予算が厳しくて〜人月80万じゃなくて75万になりませんか?
受注元開発会社社長 ああ〜そうですか〜・・・キツいんですけど、わかりました。
発注元担当者 ありがとうございます!いいゲームを作りましょう!
受注元開発会社社長 そうですね!がんばります!(ふう、受注が取れて良かった)
このやり取りは本当に沢山あります。人月が80万じゃなくて90万だったり、75万だったり、数字の差こそあれ、やってることは同じです。しかし、何故たった5万の値下げがそんなインパクトをもたらすのでしょうか。
5万値下げしたら発注者は『やばい。ゲーム開発も炎上する可能性が高い。だけど予算がこれくらいしかない・・・だからこれでやるしかないんだ』と思って値下げしてると思いますか?そんなことはありません。
5万値下げしたら受託開発会社の社長さんは『やばい。これは利益が出ない。赤字だ。倒産の覚悟もあるけど、それでもしかたない。やりきるぞ』という覚悟を持って受注してると思いますか?そんなわけはありません。
ま、いいか。これくらい。
なのです。その一杯が事故の元、じゃないですが、飲酒運転をする人はこの一杯を飲むと事故る可能性が何パーセント上がる、と論理的に判断して飲んでいません。
ま、いいか。これくらい。
です。しかし、警察の情報によると
~飲酒運転の死亡事故率(※)は飲酒なしの8.7倍(平成26年中)~
アルコールは”少量”でも脳の機能を麻痺させます!飲酒運転は、ビールや日本酒などの酒類やアルコールを含む飲食物を摂取し、 アルコール分を体内に保有した状態で運転する行為です。
アルコールには麻痺(まひ)作用があり、脳の働きを麻痺させます。 一般に「酔う」とは、血中のアルコール濃度が高くなることにより、 大脳皮質(理性や判断を司る部分)の活動をコントロールしている大脳下部の 「網様体」が麻痺した状態を言います。お酒に酔うと、顔が赤くなる、多弁になる、 視力が低下するなどの変化が現れ始め、さらに知覚や運転能力を司る部分が抑制される ことにより、同じ話を繰り返したり、足元がふらついたりします。
このように、飲酒時には、安全な運転に必要な情報処理能力、注意力、判断力などが 低下している状態になります。具体的には、「気が大きくなり速度超過などの危険な運転をする」、 「車間距離の判断を誤る」、「危険を察知しブレーキペダルを踏むまでの時間が長くなる」など、 飲酒運転は事故に結びつく危険性が高いのです。
また、酒に弱いと言われる人だけではなく、酒に強いと言われる人でも、低濃度の アルコールで運転操作等に影響を及ぼすことが各種調査研究により明らかになっていますので、飲酒したら絶対に車両等を運転してはいけません!
とあります。死亡事故率が8.7倍になる。恐ろしい数字です。この数字に実感を持っていたらおそろしくてまあいいか、なんて思えないはずです。
なぜ、5万円の人月値下げがそこまで影響があるかというと、これはゲーム開発会社の平均利益率からわかります。ゲーム開発を受託してる会社の利益率は平均してだいたい5%です(ビ・ハイア調べ)ビ・ハイア以外のデータでみると
TKC経営指標
https://www.tkc.jp/tkcnf/bast/sample/
というのがあり、コレで行くと受託開発ソフトウェア業の利益率は7%です。つまり売上2億円なら営業利益5%で1,000万円、7%なら1,400万円お金が残ることになります。1億円なら営業利益5%で500万円、7%なら700万円残ります。
仮に1億円ゲーム開発会社の売上が上がっているとして、その会社の人月が80万円だとしましょう。そうすると稼働月数は125ヶ月です。125人月を受注して1億円の売上が上がり、家賃、人件費、色んな物を差し引いて500万円が残るわけです。
この売上1億円営業利益500万円の会社が人月80万円を5万円の値引きするとどうなると思いますか?125万円の赤字です。営業利益はマイナス1%以上になります。
たった5万円の赤字がとてつもないインパクトをもたらすのです。しかし、ゲーム開発会社の経営者の皆さんは、売上がたらないからもっと頑張ろう、と営業します。そうなると目も当てられません。
-125万円くらいだと銀行から借り入れられるので乗り切ることが出来るでしょう。社長が個人的に家族から借りてお金を補填したり、自分の報酬を下げて頑張るかも知れません。
しかし、その全てが対処療法で根本解決になっていません。この状態で営業をし続けても赤字は増えるばかり、いつか破綻します。しかも、発注元も赤字の状態のプロジェクトを抱えるわけですから、開発がスムーズに行くわけがありません。結果的に炎上案件となる可能性が高くなります。たった5万円の値引きが炎上をとてつもなく引き起こす可能性を高めるのです。本当に予算がないなら、ゲームの仕様自体の変更をして人月にあわせた適正価格の発注などをしないと全員が不幸になります。
アニメゲームマンガ専門求人サイトラクジョブ運営会社のビ・ハイアでは数千件以上のビジネスマッチングをしてきた中で、安易な値下げが全てを不幸にする、と言う事実に気づき、その情報を伝えていきたいと思い、このコラムを書きました。アニメゲームマンガ専門求人サイトラクジョブの発展は、アニメゲームマンガ業界の会社さんの利益アップ、そして面白い作品が増えること無しには実現出来ません。
その為にも適切な発注と受注の関係についてこれからも情報を提供し続けたいと思います。業界発展!
—
ビ・ハイア株式会社 代表取締役社長 清水有高
アニメゲームマンガ専門求人サイトラクジョブ
https://raku-job.jp
リードマン 一月万冊 1ヶ月で1万冊読めたらいいな!
https://readman.jp/
一月万冊 YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/yukoreadman
〒107-0062 東京都港区南青山3-2-2 南青山MRビル4/6階 受付6階
tel 03-4577-9005 fax 03-6447-4268
採用のご相談、ラクジョブへのお問い合わせは下記からどうぞ