転職と寿命 企業の平均寿命は23.5年?あなたの勤める会社はあなたよりも早く死ぬ可能性が高い

人は70〜90年生きる 企業の平均寿命は23.5年

人は70〜90年生きる 企業の平均寿命は23.5年

あなたの勤める会社はあなたよりも早く死ぬ可能性が高い

あなたの勤める会社はあなたよりも早く死ぬ、そんな時代の転職について考えたいと思います。これはどういう事かというと、高校や大学等を卒業してから働く年数というのは大体40〜50年ぐらいでしょう。しかも、これは定年退職があり、年金がしっかりしているという前提ですから、人口が減っていき年金がアテにならないことを考えると50〜60年、さらには死ぬまで働き続ける必要があるかも知れません。しかし、東京商工リサーチが発表した結果によると、倒産した企業の平均寿命は23.5年です。

20150209jyumyo2企業の平均寿命は23.5年

東京商工リサーチさんの調べを少し引用させてもらうと

2014年の倒産企業の平均寿命は23.5年で、内訳は法人(8,276件)の平均寿命は23.2年、個人企業(366件)が30.0年だった。前年に比べ0.1年短くなり、4年ぶりに平均寿命は前年を下回った。中小企業金融円滑化法やセーフティネット保証(5号)などの政策支援で中小企業の資金繰りは一時的に緩和し、倒産が抑制されている。2009年12月に中小企業金融円滑化法が施行されて、以降は倒産企業の平均寿命は3年連続で延び、政策効果が企業の延命となって表れた。しかし、2014年は円安による原材料・仕入価格の高騰で、業歴10年未満の企業で事業を断念せざるを得なくなったケースもあり、平均寿命を押し下げた。

Druckerとあります。

他にも有名な社会学者でもあり、経営の本を書いているピーター・ドラッカーさんもその著書の中で『企業の寿命は30年ほど』と言っています。30年の寿命、と言うのは少し曖昧で、30年以上活躍する会社はなく、繁栄した後衰退していく、その後また繁栄することは少ない、と言う表現でもあります。23.5年で寿命を迎えるか、30年で衰退するか、どっちでもいいのですが、私達が働く50〜60年という期間より短いのは確かです。と言う事は、多くの人は20歳ぐらいから働き始め、60,70歳になるまでに1回〜2回は転職を経験する可能性がある、と言う事です。

ちなみに転職がゼロ回だと生涯賃金は高くなるというデータがありますが、これは転職をしないと言うよりも、転職をしなくてもずっといられる優良企業に勤めた結果、生涯賃金が高くなったのかもしれません。企業の寿命が23.5年なら、多くの人は転職する可能性の方が高いのです。

では、転職しない方が生涯賃金が高いのに、それでも転職をせざるを得ない可能性が高いこの現代社会ではどうすればいいのでしょうか。まず1つは安易な転職をしないことです。ちょっと年収が上がるから、ちょと辛いから、誘われたから・・・という理由で転職するとやめ癖がつきやすく、最終的に年を取った際にどこにも就職できなくなって焦る、と言う風になります。

Portrait Of Male Artist Working On Painting In Studio2,000年以上通用するスキルとは?

次に、それでも転職したい、あるいは、転職せざるを得ない時にそなえてどんなことをしておけば良いかについて書きたいと思います。それは、企業の寿命を超えて通じるスキルを手に入れることです。そしてそれを磨き続けることです。どういう事かというと、さきほど企業の平均寿命は23.5年・・・とありましたが、資本主義経済の寿命、ではありませんし、日本経済の寿命でもないです。アニメゲーム漫画業界は産まれて半世紀以上経っていて、その中でも色んな企業が潰れては産まれてきましたが、アニメゲーム漫画業界の平均寿命はまだ来ていません。とすると、その企業だけで通じるスキルではなく、アニメゲーム漫画業界全体で通じるスキルを磨いていいれば例え、その企業が寿命をむかえたとしても他のところで活躍出来ます。

企業の寿命を超えて通じるスキルというのは例えば

ゲームプログラマーであれば数学などの基礎的なプログラミング理論、情報理論
アニメーター、2Dデザイナー、3Dデザイナーなどであれば基礎的なデッサン力
プランナー、企画であれば大量の作品に触れること、読書をすること

でしょう。数学の歴史は2,000年以上、デッサンだって2,000年以上あります。企業の寿命どころか、資本主義の年齢より長いです。産業革命以降を資本主義としても、まだ200〜300年しか経っていません。それに比べて数学やデッサンは2,000年以上現役なのです。こういう基礎スキルをしっかり身につけている人はどこに行っても、例え企業が寿命を迎えても通用します。

転職ちょっと待った!アニメゲームマンガ求人サイトが語る良い転職と悪い転職

にも書きましたが、今は好景気です。自分の記事『転職ちょっと待った!アニメゲームマンガ求人サイトが語る良い転職と悪い転職』を引用すると

今は、好景気です。これからも有効求人倍率は上がり続けるでしょう。そういう時、みなさんが通勤するために乗っている電車の中には沢山の求人広告の広告が溢れていませんか?転職しよう!今すぐ!とあおり立てられているようです。しかし、2008年、2009年の頃、殆どそんな広告はなりを潜めていました。こう言う時期は転職しやすいし、転職に関わるビジネスも転職させた方が儲かるから転職を煽りやすいのです。

〜中略〜

煽られて、勘違いして、転職しても、不景気になったら転職先も、転職を促した人材会社も責任を取りません。だからこそ、しっかり『今、転職したいと思ってるけど本当に転職してもいいのか』『自分は不景気になっても引っ張りだこの状態の価値を持っているか』を考えて欲しいのです。そういう風に落ち着いて考えられるクリエイターが増えると言う事は、結果的に業界全体の底上げにも繋がります。こんなことを書いているとラクジョブ掲載企業に怒られてしまいそうですが、その掲載企業の社長さんだって『安易に転職する人は安易に辞める』と知っています。だからこそ、しっかり考えることは何も問題ではありません。

と書きました。好景気不景気は5〜10年スパンで訪れます。その流れに翻弄されて企業が23.5年で死んでいくとしましょう。そういう大きな流れの中で一喜一憂する事なくどっしり構えて安心して働き続ける、年収をゲットし続けるためには企業の寿命を超えて通じるスキルを磨き続けることです。それはすごく地味な話なのですが、基礎的なものの繰り返しなのです。

Successful business man jumping up on gold coin money目の前のお金、目の前の辛さに釣られると悲惨なことになる

私もサラリーマン時代、色んな所からヘッドハンティングを受けました。それこそ年収が2倍になるけどこないか、というはなしもたくさんありました。自分の勤めていた会社よりも何倍も、それこそ何十倍も大きな所の社長から引き抜きに合いまくっていました。それでも私はその度に『いいお話ですが、そうやって簡単に辞めるような人を雇いたいのですか?』と言い返してきました。

資本主義のキモは『お客に喜ばれること』ですから、デッサンでも、数学でも、関係なく『お客に喜ばれる何か』をしっかり平均以上身につけていればどこでも通用する人材になります。私はその頃、自分で『営業成績で社長を超えダントツ1位を2年以上継続しないと辞めない』と決めていたのでどんなにいい話が来ても断っていました。目の前の条件だけに一喜一憂していたら辞めていたかもしれませんし、ラクジョブも無かったかもしれません。

好景気不景気は5〜10年スパン訪れ、その流れに翻弄されて企業が23.5年で死んでいく時代だからこそ、直ぐに転職をするのではなく自分が50〜100年通じるスキルを磨き続けて欲しいです。そういう思いで働いている人が最終的に安定した仕事、年収を手にして、安心していい作品作りに取り組めると私は信じています。そういう人が今年も一人でも増えたら、と思って書きました。さあ、今日は久しぶりにジャンプの発売日です。楽しみだな〜。今日もラクジョブ運営はりきります!