業界未経験中途でアニメゲームマンガ業界に転職できるのか。異業界からの転職方法

異業種・異業界からの転職の際の乗り越えるべき壁とは

アニメゲームマンガは異業界からの転職希望が多い業界です。「子供の頃からアニメゲームマンガが大好きだったから」「仕事をするなら自分の好きなことを仕事にしたくて」「大変だと思いますが、いくらでも頑張れます!」という方がたくさんいます。しかし、経験がない、同じ未経験であれば、年齢が若くて将来性のある新卒を採用した方が企業にとってメリットになることが多いです。まず一番はじめに異業界からの転職は非常にハードルが高いことを覚悟してください。数で言うと、経験者募集が8割、新卒採用1割、新卒も含め未経験者採用が1割くらいの割合です。異業界からの転職の場合は、この1割の中で新卒と競い合いながら内定を勝ち取る必要があります。

さらにいうと、異業界でも、異業種なのか同業種なのかでかなりの差があります。異業種・異業界となってしまうとかなり厳しいです。若さ、将来性がかなり見込める上で、デザイナーやプログラマーなどの特殊な技能を必要としない職種、例えばプランナーやアニメの制作進行などであれば、可能性はあります。ただし、その場合は新卒と同じ条件になってしまうので、「社会人経験」として仕事のなんたるかを理解し、その上で次の仕事で働いて成果を出すために必要十分な努力と態度を示す必要があります。確かに、若さは必要な条件ですが、就業期間が短いとそれだけでマイナス評価です。一度働くことを決めた会社を簡単に辞めてしまうと、他の会社も不信感を抱いてしまいます。退職理由、転職理由には特に気を使ってください。「合わないと思ったので辞めました。早ければ早いほどお互いのためですし、決断力はある方です。」と自己PRに書かれる方もいらっしゃいますが、企業からすれば、「じゃあこの人は合わなかったらうちもすぐに辞めてしまうんだな」と思われてしまいます。辞めてしまった原因は何か、その原因を取り除くために自分はどんな努力をしたのかを示してください。

他業界・同業種の場合は比較的チャンスがあります。例えば、他業界でデザインの仕事をしていて、ゲームのグラフィッカー、アニメーター。他業界でSE、をしていて、ゲームのサーバーエンジニア、他業界でWEBデザイナーをしていて、ゲームプログラマー、実写系のCGをやっていてゲームの3DCGデザイナーなど。また、アニメゲームマンガ業界間でも転職は多くあります。それまでの業務経験を活かし得る職種であれば、あとは拾ってくれる会社が見つかるまでアタックを続けるのが手っ取り早いです。

多少道は険しいながらも同業種にはチャンスがある

ただ、いずれの場合でも、選考で一番重視されるのは作品です。その人が実際にどんなものを作ったのか、実際の作業でどんなものを作れるのかが一番のポイントになります。なので、デザイナーの場合は、まず間違いなく作品・ポートフォリオの提出が必須になります。会社によっては、実技課題を渡されることもあります。面接の後にデッサンの試験があったり、3Dモーションの宿題を渡されたりというケースも聞きます。経験者未経験者問わず課されることになります。このタイプの会社は、その人のデザイナーとしての実力を見ようとしているので、未経験者の方にとってはむしろチャンスがあります。とにかく異業種だろうと同業種だろうと未経験だろうと経験者だろうとポートフォリオがないと選考になりません。ポートフォリオもなく、デザイナーとして就職はできないと考えてください。プログラマーの場合はソースコードの提示を求められるケースは半々です。ソースコードを見ないとわからないというケースもありますし、ソースコードは必須でないのでその分職務経歴書で、どんなプロジェクトのどの部分の開発をどれくらいの期間でどんな言語やソフトウェアを使っていたのか詳細を求められます。

転職できるタイミングはいつまでもあるわけではない

また、転職は20代まで、遅くても35歳までにするようにしてください。20代で異業種・異業界からということであればまだ可能性はありますが、30代を超えて異業種・異業界からの転職は相当厳しいです。また、できたとしても10歳下の人たちと同じ土俵で働くことになり、相当不利な地点から再スタートすることになります。歳下の上司に1から教えてもらうのもかなりのストレスになります。正直30代以降の異業種・異業界からの転職がその人の人生にとって有益になりうる可能性は低いです。異業種・異業界からの転職は20代で終わらせて自分の生きる方向性を定めてください。また、業界内での転職も30代前半までに決めてください。30代後半になると、技術だけを求められる年齢ではなくなります。マネジメントや新人教育、経営企画への参加など、その会社と残りの社会人としての人生を共に歩むことを考える必要があります。30代後半になってフラフラしているようでは、企業としてもそのポジションとしての仕事を期待できなくなってしまいます。かといって、技術だけで言えば、技術革新のサイクルが速いアニメゲームマンガ業界、いつまでも昔取った杵柄で通用する業界ではありません。さらに家庭や子供を持っているとなれば、給与も若手と同じ水準というわけにもいきません。しかし、技術レベルが大きく違うわけでもないとなればどちらを採用したいかは想像できることかと思います。転職市場でミドルという言葉を最近よく聞きますが、同じスキルがあるのであれば、若い方がいいというのが道理です。焦りすぎも禁物ですが、どっしり構えていても行き遅れてしまいます。転職を考えるのであれば20代が一つの区切りということは覚えておいてください。