「通勤時間に転職活動」「転職者の○割が利用」「未経験者採用率○%」最近こんなキャッチフレーズを掲載している求人が増えています。最近求人広告を見るとおかしな求人広告を見かけることが増えています。
転職活動って通勤時間にするものでしたっけ?
みんな使ってるから私もそこで転職すれば安心なんでしたっけ?
未経験者ってそんなに採用されやすかったでしたっけ?
近年になって「転職=悪」という固定観念は薄れていますが、それは、決して転職が軽視されていいということではありません。数値的に見ても転職はすればするほど転職者の年収が下がりますし、離職率の向上により採用リスクも高まります。転職を考える以上、次の会社には最後まで勤め上がる、あるいは採用に報いる、十分な対価を価値として提供することを求めて然るべきです。
そもそも、「通勤時間に転職活動」「転職者の○割が利用」「未経験者採用率○%」を見て応募するような人に働き口があること自体がおかしくないと思いませんか。適当な人が適当な気持ちで応募しても採用されません。それで採用されたとしても、非自主的で、生産性の低い作業者としての仕事しかないでしょう。そんな仕事はいずれロボットや安い外国人労働者にと取って代わられてしまいます。現に2000年には4位だった1人当たり名目国内総生産(GDP)が、2013年には25位に転落しています。21世紀に入ってから日本人の生産性は下がり続けています。そして、この先もその傾向は続くことが予想されます。「日本は恵まれている」「日本人は頭がいい」という一般論は今後通用しなくなります。日本人は怠け者だと言われないためには、日本に住む全ての労働者が高い生産性を発揮する仕事につく必要があります。
ラクジョブは、アニメゲームマンガ業界に特化した求人サイトとして、10年間様々な会社の求人採用を手伝ってきましたが、一つとして誰でもいいから採用したいという話はなく、むしろ専門的な募集要項を取り扱ってきました。制作進行、原画、動画、3DCGアニメーター、ゲームプログラマー、イラストレーター、3DCGデザイナー、プランナー、ディレクター、漫画編集者などの経験者が主な募集対象です。ラクジョブは、経験者募集に必要十分な労力をかけるために費用も高めに設計されています。お金のある会社がお金をかけてお金に見合うような人材を採用することは将来的なアニメゲームマンガ業界の発展に貢献できると考えています。採用された人が「お金を払ってでも欲しい!」と思われるような良質な作品を作る。そのお金でまた良いクリエイターが採用され、また良い作品が作られる。もちろんアニメゲームマンガが好きな人にとっても様々なエンターテイメントの中からアニメゲームマンガにお金を使いたいと思えるぐらい最高に面白いと思えるものになり、アニメゲームマンガに関わる全ての人がより満足する世界、それがラクジョブの思い描く業界発展です。
また、未経験の人に関しても募集は可能です。未経験の人が就職できない業界になってしまっては業界の先細りは免れません。しかし、だからと言って未経験の人が誰でも働ける業界になってしまってはアニメゲームマンガが培ってきた技術が薄れてしまいます。未経験者の人でも業界で仕事できるチャンスはある、でも入るのも入ってからも相当な努力を必要とする、それでも世界中の人を楽しませるために世界中の人がアニメゲームマンガ業界で働きたがる、それが健全な姿ではないでしょうか。外国人労働者の参入によって生産性が下がるのではなく、日本人外国人関係なく目的のために働き技術力、生産性が向上し、業界が発展する、そんな未来を思い描いています。
「アニメゲームマンガが好きな人」ではなく、「アニメゲームマンガを自ら作り、それを手にした人の楽しみや喜びのために働ける人」が増えてほしい。そういう人が増えるためには電車や色んな所で『気軽に転職をすすめるような広告を大量に出す』方法は間違っていると思います。実際ラクジョブはそう言った広告を行っていません。開設以来、口コミと検索エンジンからの自然流入のみで成り立っているサイトです。
これからも気軽に転職をすすめるような広告を出さず、むしろ、転職すると年収が下がるなど、しっかりとそういうデータも提供していきたいと思います。転職をする前にしっかり考える。今の会社に本当に全て恩返しできたのか?次の会社に行くのは逃げではないのか?と考えた人が、就職転職を通じてエネルギーを発揮できる舞台を見つけられるように採用という側面から業界を支援していきたいと思います。