今日はいろいろな会社の社長から話を聞いた中から、未経験の新卒もしくは第二新卒の人の中で、どんな人がゲームプログラマーとしてほしいのかを聞いてみました。そしてそのなかで過去にこれは!と目を引いた人の話をいくつか織り交ぜながら、就職活動がうまくいく一つの方法としてお伝えしていきたいと思います。
プログラマーとして求められるもの、それは何かというと当然のことながらプログラミングのスキルです。まったくプログラム組んだことなくて面接に臨む人はいないと思いますし、その前に書類選考で落とされているでしょう。何かになりたいと思っているのであれば、すでに行動になっている部分が何かしらあるはずです。特に今回はゲームプログラマーになりたいという話なので、ゲーム自体にどこかで触れたことがありゲームとは何ぞやということを身をもって体験し、ゲームの面白さなどもすでに知っているはずです。未経験でスポーツを始めますということとは大きく違います。スポーツは無料でできますし、教えてもらうためには自分がお金を払います。逆に就職するということは社会に価値を提供することで、会社からお金をもらえるわけです。そんなときに誰も好んでやったこともないしやろうともしていなかった人を専門職として雇おう、お金を払おうという社長はまずいません。なぜなら情報収集はいくらでもできますし、接客業やマッサージ師でもないのだからパソコン1台あれば誰だってできるからです。それなのに何も今までやってこなかった。そんな人を好き好んで雇いたいと思いますか?思わないでしょう。
専門学校を出て就職しようという人は学校で習っているのでまだ触っているとは思いますが、大学卒業見込みの人や高校卒業見込みの人は少なくとも何か自ら触れている必要がありますし、触れずに就職活動をしているのであればそれはすでにほかの人と大きく差がついてしまっています。プログラムの提出が応募条件に入っている場合も多々ありますので、プログラムをしていないというのはまさに致命的な話です。英語を見たことも聞いたこともない人が英語の先生ですというぐらいおかしい話です。仮にプログラムに触ったことのない、プログラムを一切したことのない人がいるようでしたら、まずは何でもいいのでプログラムすることから始めましょう。就職活動するのはそのもっとあとです。
学校なりなんなりでプログラムをしてきた人がゲーム会社にプログラマーとして就職したいと思ったときに、よく言われるのがいくつのゲームを作ってきたか?それは何で作ったのか?どんな体制で作ったのか?チームで制作したのなら担当した個所はどこなのか?ということです。個別にみていきましょう。
いくつのゲームを作ってきたか?
これは単純に専門学校等以外の自分の時間を使ってどれぐらいゲーム作りをしてきたかということです。学校で先生に教えられながら作るゲームはそれはそれで勉強にはなりますが、それだけで実際にプロとしての仕事になるのかといったらはっきりいってなりません。だからといって自分の時間を使って100個ゲームを作ったからと言ってプロたりえるわけでも、ゲーム会社に即戦力として雇用されるわけでもありません。要はどれだけゲームを作ることの知識と経験を自分の時間を使ってためてきたか、ということを重要視しています。ゲーム会社の採用担当者からすると専門学校等で得られたゲーム開発の知識はそんなに気にしていません。ゲーム開発に伴う知識と経験の多くは、会社に入ってから仕入れていきます。ではどこを気にしているのかというと、ゲームを作るうえでうまく動かない、思い通り動かないことはそれこそ日常的にあったでしょう。それをいかに乗り越えてきたかというところを気にしています。だからゲームの数もさることながら、作ったゲームすべてが横スクロール2Dアクションだったらあまり意味がないわけです。いろんなゲームでいろいろな失敗や経験を積み重ね、それを乗り越えて達成していることが素晴らしいのです。100個のゲームに取り掛かったが完成したのは1つです。これも意味がないです。むしろ途中で投げ出す印象を与えてしまうため、採用担当者の心象が悪くなってしまいます。
何で作ったのか?
これはどの言語で作ったのかという話です。コンシューマーゲームであればほぼC++でゲーム開発を行います。スマートフォン向けのゲームであればObjective-CないしJava、UnityやCocos2d、Unreal
Engineといったゲーム開発に強みを持つゲームエンジンを使って開発することもあります。今Unreal
Engineも無料版が解放され、UnityやCocos2dも個人で作るうえでは無料で利用できたりします。ですがいずれも就職においてはそこまで重要性が高くないです。Unityだけはやっておいてほしいという話をたまに聞きますが、多くは自分でゲーム開発をすること、そのときにネイティブでの開発ができることが重要視されます。ネイティブのほうが当然実現できる幅が広いですし、ゲームエンジンを使っての開発しかしたことがないということになると、どうしてもゲームエンジンの領域を超えた開発ができません。特に描画周りなどゲームエンジンによらず独自に開発する場面も多々あります。そういうときにC言語等によるゲーム開発の基礎がしっかりできていないと対応できなくなってしまいます。流行のツールを抑えるのも確かに大切なことですが、新卒で就職しようという人はその点よりも基礎をしっかりと学んで、ネイティブでの開発ができるようになっていることが重要です。ツールは入った後でも十分覚えられます。
どんな体制で作ったのか?チームで制作したのなら担当した個所はどこなのか?
ゲーム開発はファミコン時代であれば一人ですべて担当するということもざらでしたが、今では一人で作るということはミニゲームでもない限りほぼありえません。必ず複数人体制での開発となります。だからこそゲーム開発の仕事をしたいと考えるのであれば複数名によるチームでの開発、ということは事前に経験しておいてほしい要素の一つです。就職活動真っ最中、就職活動直前という人には今から対応するのは難しいかもしれませんが、実際に仕事をする現場では複数名での開発が当たり前です。就職活動まで時間があるという人や、今からゲームプログラマーになりたいと考えている人は、そのタイミングが来る前に一度は経験しておきましょう。そして実際にどの部分を担当したのかは採用担当者に必ず聞かれると思いますので、ずっとUI周りばかりやっていましたということにならないよう、できれば複数回いろんな人とチームを組んでやってみるとよいと思います。
最後にタイトルにもあった熱意の伝え方ですが、ここまですべてやっているという人がいればもうそれは採用担当者に伝わっています。どの採用担当者もやる気があり元気でがむしゃらに仕事に取り組んでくれそうな人を求めています。就職活動を行うタイミングより前にそれまでゲーム開発に費やしてきた時間やゲームを作った数は決して無駄になりません。たくさん一つのことに時間を費やした人はその領域において成果を発揮しやすいですし、就職もしやすいです。もちろん絶対はありませんので、必ずうまくいくという保証はありませんが、それがなんだというのでしょうか?誰かに保証されないとなりたくないのであれば最初からなる必要はありません。やりたいという強い思いを持った人が、夢を実現させていきます。そんな人だから熱意が相手に伝わります。
熱意の伝え方は簡単です。どれだけ本気でゲームプログラマーになりたいかということを考え、本気になれば勝手に相手に伝わります!根性論みたいに思われるかもしれませんが、本当のことです。自分のことを思って言ってくれているのか、その人が単に腹が立ったから言っているのかは、いちいち言われなくてもわかりませんか?それと同じことです。本気でゲームプログラマーになりたい。そんな思いを持った人をラクジョブでは応援していきますので、何か困ったことがあれば気軽に相談してください。