東京都知事選挙告示 アニメゲーム漫画のクリエイターに関わる表現の自由とオリンピック招致によるコミックマーケット問題

舛添要一前知事の辞職により、31日投開票が行われることが7月14日に告示されました。候補者は21名になります。今回の都知事選挙でアニメゲーム漫画業界のクリエイターが注目すべき政策に関しての記事となります。

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表現の自由への影響力

7月10日に行われた参議院選挙、改憲勢力3分の2の確保の裏でひそかに話題となったのが山田太郎議員の個人票です。山田太郎議員は、TPP著作権問題などの表現の自由への規制反対として政治活動を行っている議員です。今回の参議院選挙は、新党改革から比例代表として出馬しました。結果としては落選となってしまいましたが、291,188票の個人票は、比例区・個人得票数順位で13位、この順は、落選議員の中でダントツトップというだけでなく、社民党党首の福島瑞穂議員や民進党の比例区1位の議員よりも得票数が多いものになります。この結果から、今後の政治運営において表現の自由に関して関心も持っている方が多くいることがわかり、表現の自由への規制賛同派への牽制になった事は間違いありません(「日本オタク党」の可能性──参院選・“オタク族議員”山田太郎人気から考える)。

東京都知事選挙

参議院選挙が終わり、1週間も経たないうちに東京都知事選挙の告示が14日に行われました。立候補者21名、参議院選挙の結果を知ってか、表現の自由のことに関して触れる方が何名かいました。逆にもし表現の自由規制派が当選した場合、今以上にアニメやゲームや漫画に対しての表現の規制が強まるでしょう。わかりやすいところで言えば、東京都が定める青少年健全育成条例に基づいた有害図書指定に関して、より活発に進む可能性があります。今でも月に数冊の雑誌や漫画などが有害図書指定にされ、年齢制限ありの区分陳列や発売禁止の措置がとられています。

スクリーンショット 2016-07-15 10.33.41オリンピック招致によるコミックマーケット会場問題

画像元:オタク文化の巨大祭典「コミケ」が抱える悩み 東京五輪の影響で開催できる場所がない!

そしてアニメゲーム漫画業界でもう一つ関わってくるのが、オリンピック招致によるコミックマーケットの会場問題です。コミックマーケットは夏と冬の2回行われる日本最大級のイベントで、来場者数は3日間で50万人を超す大規模なイベントです。そのイベントがオリンピック招致によって開催が出来なくなるのではという問題が上がっています。オリンピック招致によってビックサイトが改修され、オリンピックが開催される期間、コミックマーケットの開催が出来なくなります。この問題の代替案として考えられたのが千葉の幕張メッセです。しかし、当初の予定だったコンパクトなオリンピックからの計画の変更によって幕張メッセも使用不要となり、棚上げの状態になっています。他の代替案で大阪や名古屋などの候補もありましたが、1日約20万もの人が移動するイベントをまかなえるだけの収容スペースや周辺の宿泊施設、移動手段などの問題からどれも決定打担っていません。そのため、今度の都知事選挙の候補者によっては、元のコンパクトなオリンピックへの変更が見込めることとなり、幕張メッセでの開催への希望が見えてくるのです。クリエイターとっては、二次創作の発表の場であり、お仕事へつながるきっかけとなったり、数百億もの市場規模の見込まれている二次創作の市場においてこのイベントは経済的にも大きな影響を与えるでしょう。

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参議院選挙では表現の自由の規制反対で29万票もの票が入りました。それだけ注目されていることであり、またしっかりと票を入れればきちんとその影響は出てくることも示されました。今回の都知事選挙も各候補者が表現の自由に関してどう考えているか、オリンピックの運営に関してどうしていこうとしているのかを見極め、またその情報を共有し、その議員を応援していくことが重要となってくるでしょう。そのためにもまずは議員が表現の自由とオリンピック招致に関してどう思っているのかをTwitterでつぶやくところから始めてはどうでしょうか。

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