LINEマンガから編集者募集!現場にインタビューをしてきました!【後編:ぶっちゃけどんな人が欲しい?】

さあ、長編の「LINEマンガ」の編集者さんインタビューも終わりに近づいてきました。最後に、大事な「欲しい人材について」をお伺いします。

前編《LINEマンガでできる事って?》 はこちら。
中編《紙媒体から転職した編集者の心の中》こちら。

%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%88%e3%82%9912採用したい人材像と仕事内容

ラク:さて、今回はLINEマンガから編集者の募集をかけますが、 何人くらいの採用を見込んでいますか?

中野さん:15人までは増やしてOKと言われていますが、まずは7人です(笑)。経験者の方と、数名未経験者の方も採用したいと考えています。
現在は、編集長2人、編集5人、書店営業の専属スタッフは1人、計8人が編集チームに所属しています。

ラク:編集チームの年齢層はわりと低めでしょうか?


村田さん:
一部の人を除けば30代前後です。編集長が年齢をぐっと引き上げていますね(笑)。だいたい20代から30代という年齢層です。

LINEマンガ編集チーム、LINEマンガ企画チーム、LINEマンガ運用チームの3チーム体制で動いていますが、全体30人弱、30代前半が一番多いです。
企画は開発ディレクターのチーム、編集チームはより良いオリジナル作品を出してLINEマンガに貢献しましょう、運用チームは既存出版社の電子書籍作品を使って販促運用させていきましょう、というスタンスでやっています。オリジナル作品は完全に編集チームだけです。コミックスの場合はLINE漫画の強豪と言われるアプリなどにも展開しています。

ラク:今回募集する編集チームの仕事内容を教えてください。

村田さん:まず経験者の方を採用した場合は編集者として入っていただきます。LINEマンガの編集長、その下に編集が数名いるのですが、彼らが作家さんと向き合いながら作品を作っていきます。定期的に大枠の連載会議を行い各編集部が集まり、新企画で連載するものをジャッジしています。
作家を探す場合は、pixivにイラストを挙げている人で良い人はいないかと探して声掛け、コミティアなど同人即売会に出展を行い募集、編集長含めて漫画の編集経験ある人間で作家と付き合いのある人間のコネクションを活かして声掛けを行います。紙媒体の出版社さんで編集者の方がやっていることを基本行います。

連載ものは約3、4ヶ月で単行本にされ、週刊ものより若干遅いくらいです。プロモーションの一環としてa作品名やキャラが描かれているしおりの様なものを書店で配布して貰い宣伝活動を行ったりしています。


%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%88%e3%82%9907ラク:
未経験として採用するアシスタントの方はどんな仕事になりますか?

村田さん:入稿や校了の補助、作家さんと面と向かって何かを行うというのは経験を積んでからでないと厳しいので基本中の基本からです。先輩編集に教えて貰いながら編集スキル学び、出来るという段階に入ってから一緒にやり、契約社員、正社員というステップを踏んで貰います。

ラク:ちなみに、ITのマーケティング知識がある方が向いていますか?

村田さん:そうした方でマンガ制作してみたい方も歓迎です。ただ、既存の出版社にて編集経験がある人はもっと歓迎です。両方あることは理想です。マンガ好きでどういうものを作りたい、というビジョンを持っている方も大歓迎です。

仕事の裏話、キツいことなどぶっちゃけ話も聞いてみた

ラク:例えば今後LINEマンガからアニメ化ゲーム化なんて話も出てくると思いますが、そういう場合にLINEという大手企業にいるからやりやすい!ということがあったりするんでしょうか?

中野さん:それは収益や数字になりそうな要素があればケースバイケースの判断となりますね。どの方法を取るかだと思いますので、直近ですと深夜ドラマのスポンサー契約やみんなで一緒にやりましょうという形態もありましたし、LINEブログや業界の企業とは強いパイプはありますので興味はありませんか?と声掛けすることはあります。合わせていくつか映像化の声も頂いています。とはいえ、LINE自体がお金あるからやりましょう、ではなくコンテンツに対して面白い!やりたい!という熱量に応じて粛々と行います。

ラク:なるほど。バブリーに金があるからどんどんやるぜ!という訳では当然ながら無いのですね…。ちなみに作家さんのスカウトについて、アプリ媒体はちょっと…と敬遠されることなんかもあったりするんでしょうか?


%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%88%e3%82%9908村田さん:
ほとんどそういった話は聞かないですね。残るものとしてどうしても紙が良い…という方ももちろんいらっしゃいますが、LINEマンガでは手元に残る紙の出版も行っておりその部分のハードルはまずクリアしていると思います。各作家さんたちも市場動向など耳にしていますのでその辺りの考え方に対する垣根は下がってきています。

無料連載や連載中の作品を1話から再連載などを行うと反響があり、電子が売れて、紙も売れますので作家さん自身LINEマンガのポテンシャルを体験くださるケースはあります。LINEマンガに編集部がある、ということを知らない方は多いですが、数字が動くという話を聞きますので面白そうですね、という捉われ方をされることは多いです。当初は出版できるほど話数が溜まっておらずコミックスの実績はありませんでしたが、1年経ちコミックスの実績が出てきて担当としては作家さんに声掛けしやすくなりました。また、今まではフルカラーばかりだったのが、今春からモノクロをスタートさせて環境としても非常にチャレンジし易いです。

ラク:ちなみに編集職はかなり人気の職種のため、応募が殺到しすぎる一方できちんと「編集職の大変さ」を理解しないまま応募してしまう方も多くいます。編集職の「シビアさ」「大変さ」についてもお話いただけますか?

村田さん:編集の仕事は全て、タイムスケジュールなども含めて作家さんありきで作っていきます。その為、一見自由に見えて縛りは多いのでその辺り臨機応変に対応出来ることを求めます。また、待ちの姿勢では仕事は発生しませんので能動的に声掛けや機転が利かせられることも大切です。あとは、未経験でも構いませんが、憧れだけでは来て欲しくないというのは正直なところです…。

中野さん:漫画編集者になりたい!と言ってもどんな作品を作りたいのか?どんな編集者になりたいのか?と聞くと憧れの部分だけということは多々あり、我々としては少し違うよね、という判断になります。ですから、明確なビジョンとまでは言いませんが、憧れ以外のプラスアルファを求めたいです。絡めて漫画のトレンドやアプリの状況を把握しておいて欲しいです。新卒の採用面接で言えば業界研究は普通にあると思います。最低限でも業界の状況や自分なりの漫画論、作りたいというのが出来ないと厳しいです。誰でも言えることではなく、あなたにしか言えないことを持って面接に臨んで来て欲しいです。総力や企画力は面接で出ますので一つでも面白いことを考えているなという受け答えが出来ると面接官の我々にも響いてくると感じます。

ラク:ありがとうございました!!

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