引き続き「LINEマンガ」の編集者さんインタビュー。中編です。そもそも何故紙媒体からアプリ媒体に転職を考えたんでしょうか?
前編《LINEマンガでできる事って?》 はこちら。
紙媒体からアプリ媒体に転職した理由
ラク:LINE漫画編集チームの中野編集長も、編集マネージャーの村田さんも元々は紙媒体の編集職にいらっしゃったと聞きました。今回の募集でも紙媒体経験がある方は歓迎されているということですが、元々お二人が転職された経緯を伺えますか?
中野さん:私はスクエニから移ってきまして、元々はヤングガンガンとビッグガンガンの編集長をやっていました。2年半前にLINEマンガがオリジナルを始めると聞いて脅威に感じたんです。電子が増えていくというのが見えて来た時でしたので本気でやられたらヤバいと思っていたのですが、そこから色々縁がありまして今年1月に入社しました。
村田さん:僕自身はLINEマンガ立ち上げから関わっています。2013年4月から入社しました。それ以前は別電子書籍サービスのオリジナルコンテンツの編集をやっていまして、紙や書籍の編集を行っていました。オリジナルコンテンツ編集時代は作家さんとはあまり接点がなく、基本は情報誌でした。当時、バタバタと雑誌が休刊していきKADOKAWAや小学館、集英社、週刊誌の編プロへ手を挙げたりしていましたが、週刊が隔週になり、月刊誌になり紙ではない違う媒体を育てる必要を感じIT系に進み、LINEもマンガを始めると聞きそこから入社しました。当時はオリジナルを行うという構想はなく、マンガプラットフォームとしてサービスを成長させる目的でした。
ある程度の規模になった時に、出版社のものを売るだけですとLINEマンガにあるものはKindleや紙でも買える為サービスを使い続ける動機付けにはなりません。そうした背景がありオリジナルコンテンツをスタートさせていきました。スマホサービスとしてユーザーがいなくなるのはサービスとしての死ですのでユーザーに満足して貰う為に何が必要、ということを考えた結果、無料連載のプラットフォームを作り、オリジナルを投入していくという形を作りました。
LINE自体が各メディアを持っていますので中心となるコンテンツを生み出せばLINE全体を牽引する様な大きな収益が上がる可能性を秘めています。コンテンツを活かす先はありますので活かす所を作ろうということで制作に取り組んでいます。
ラク:お二人が今LINEマンガでこそ作ってゆきたい!と思っているマンガ文化はどんなものでしょうか?
中野さん:昔からマンガ業界ではジャンルよりも作家性、作品の個性を持っている方が業界の中で生き残っているので、そういう作品に目利きの効く編集者や感性を持っている人と仕事をしたいです。感性、美意識、ポリシーなどの拘りが強い方とも言えますね。作品を作るだけでなく、どう作品を売っていくのか?というプロモーションを含めて考えられて色々なチャレンジ出来る方です。色々な提案をし実行していき編集部全体でどんな作品が良いのかと考えながらヒット作を一緒に作っていける方が個人的な望みです。
村田さん:LINEマンガに来ているユーザーが面白がってくれる作品、そこが第一ですね。今までに無い様な尖った要素のある作品、他の媒体では難しいだろうという作品をやりたい意向もあります。あとは、驚かせられる作品を作っていきたいです。驚くというのは売り目だと思いますのでコミックスにした時にも際立ちます。編集チームで全てを賄っていますのでコミックス、電子などとは分かれていません。全体のことを考えながら部分的なことを行っており、ある種一つの出版社を生み出す気概でやっています。ここを面白いと感じてくれる方は楽しいと思います。
ラク:ちなみにオリジナル作品の連載については数値的目標はあるのでしょうか?
中野さん:2017年は年間30本の新規連載を目指しています。紙の発行部数は10万部を目標として設定しています。紙で10万部ですとLINEコミックスの様な新鋭ですと非常に難しく、講談社だけで月間100冊以上出ており、そんな中でLINEコミックスは1〜2冊です。
基本的には書店の売り場は大手で占領されてしまいますが、ここ1年書店と向き合い関係を作り上げてきました。そうした甲斐もあり、重版が掛かる様な体制も出来上がっていますのでそこを積み重ねていくことで10万部という数値も達成出来ると考えています。
続きは 後編《ぶっちゃけどんな人が欲しい?》 へ!
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