いよいよ10日は参議院選挙
選挙権が得られる年齢が18歳以上になって初めての国政選挙となる参議院選挙が、今月10日と迫ってきています。ラクジョブ会員の方の中にも、18歳になり、今回初めて参政権を得た方もいらっしゃると思いますので、18歳選挙権の対象となる条件やメリットデメリットについて簡単におさらいしていきましょう!
まず、18歳選挙権の対象となる条件ですが、投票日までに18歳を迎える人が対象となります。7月11日以降がお誕生日で17歳の方に関しては、残念ですが今回の参院選には参加ができません。それでも、18歳に選挙権を引き下げすることによって今回だけでも200〜240万人ほど選挙権を得る人数が増え、全体の2%を占めることになるそうです。すでに、日本以外の国では若年層の投票権付与は進んでおり、ヨーロッパの多くの国では18歳から、ブラジルなどでは16歳と、かなり早い段階から政治に参画する国もあります。
選挙に参加する=大人と見なされる
選挙権を得ると言うことは、国を動かす一員として責任を持っている立場と見なされるということです。今までは、20歳=成人という扱いでしたが、今回の18歳選挙権が認められることによって18歳は成人であるという見方をされてくる可能性もでてきました。実際に、今回から選挙法に抵触する重大な違反があった場合、18歳でも少年法の特別措置で成人と同様に処罰されるという内容も、公選法改正案の付則に明記してあります。
紙に書いて投票するだけ、という行為ではありますがその選択が今後の日本を大きく動かしかねない大事な選択です。特定の政治家を選んだとしても選ばなかったとしても同様に、責任は発生します。特に、若者の政治離れが指摘されている中、いかに関心が無かったとしても「投票しない」という選択の中には、「投票した人の意思に沿う」という責任も発生してくるので、決して無関心のままではいられません。
18歳選挙権のメリットとは
責任、と言われてもまだ学生の方もいらっしゃると思うのでなかなかピンと来ないかも知れません。しかし、責任を持つと言うことはそれだけのたくさんのメリットがあります。1つは、責任を持たされることによって自覚する責任というのもあるということです。たとえ分からないと言っていても、否が応でも責任を取る土台に乗せられているので、自分のためにその責任を正しく運用するために、生きるために必要なことは勝手に習得するものです。そのチャンスが早い内から得られることになった、と思っておくぐらいで良いと思います。
また、若者の文化・意見が反映されることで日本全体が大事にしている価値観が若者向けに代わり、自分たちが生きやすい社会に向けて舵を取っていくこともできるようになります。例えば現在問題になっている年金問題も、若い世代が受給できるように働きかけてくれるような政治家を選べば解決に向かうかも知れませんし、その他にも、アニメゲーム漫画の表現の自由や、現代病と言われる花粉症問題に取り組む議員もいます。これらの問題に向かわず年配の選挙権を持った人達に任せきりにしていると、若い世代が得られる権利が少なくなっていくことにも対抗できなくなってしまいます。
いつまでも年長者に従っている子供ではないのだとアピールできるきっかけにもなるでしょう。
一方、デメリットは
若年層に判断能力があると思えない、という年配の意見が相当数あります。若さだけの問題ではなく、学校の先生や友人関係、テレビからの影響など、今まで子供として周りに合わせ、従ってきた経験から正しい判断ができず自分の選択をしにくい環境下に置かれているということが指摘されます。
また、前述の少年法特例もその一旦ですが、選挙に参加すると言うことは責任が発生することなので、18歳から税金負担を多くすると言うことも今後の動きとして上がってきそうです。選挙を皮切りに成人年齢を引き下げる方向に政府が動くとしたら、喫煙・飲酒などの関税収入、保護者の同意なしでのクレジットカード作成や結婚、ギャンブルなどで経済を回し円を流通させることに役立ちますが、その分本人達の判断能力・責任能力・納税負担が増えます。
メリットもデメリットも分かった上で自分の人生に責任を持つ
18歳選挙法は良くも悪くも、18歳以下の意見は反映されずに決まり、当人達にとっては突如として権利と責任を与えられたような状況になっています。今後もそういったことは少なからずあるでしょう。そこから身を守り、大事にしている考えや好きなものを守っていくためには、論理的理解と行動が大事です。特に、ラクジョブを見ているみなさんはアニメ・ゲーム・漫画が好きだと思いますが、その表現を規制しようとしている政治家もいるため、好きなものを守るためには反対意見の主張の中身と、それに対抗しうる論理を持った候補者を応援することが必要です。
先日ラクジョブでは、表現の自由を守るために戦う山田太郎議員を取材しました。
スペシャルインタビュー企画・山田太郎参議院議員に聞く!(前編):BLも違法に?!「表現の自由」はいかに危機に瀕しているか。
こうした記事も参考にしつつ、ラクジョブだけの意見に左右されることなく、ぜひ他の候補の主張もしっかり吟味した上で投票に向かってください。
選挙法などの元になっている日本国憲法を読んでおくことも日本国民として必要な知識の1つです。今月4日発売の「ビッグコミックスピリッツ」には日本国憲法全文が書いてある小冊子が付録としてついてきます。坪内崇編集長は「18歳による選挙も始まったので、読者の関心に応えたいと企画した。憲法には義務や権利だけでなく、日本という国のありようも書いてあるので、自分で考えるきっかけにしてほしい」とNHKニュースの取材に答えています。
アニメ・ゲーム・漫画のあり方についても大きなターニングポイントになっている今回の参院選。ぜひ、万全の知識武装を施し、自らの貴重な意見を投票してきてください。
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