【アニメゲーム漫画業界就活シリーズ】面接での話し方に関する都市伝説

jumpingman
面接は最初の3秒で決まる

面接はいつでも緊張の場です。グループ面接でも1対1でも、企業と直接話ができる唯一のチャンスだからこそ「なんとか覚えてもらいたい」「印象づけたい」という学生側の思いが爆発したり空回りしたりします。平均してトータル30分くらいと言われる面接ですが、それでもこんな話を聞いた事はないでしょうか。「面接での合否は最初の一瞬で決まっている」・・・。

面接の合否が最初の一瞬で決まる、というのは都市伝説ではありません。長く人事採用担当をしていると、顔や全体的な雰囲気を見ただけで「こいつは不合格かな」「この子はいけるな」くらいの判断がつくことになります。残りの時間はその瞬間的合否の確認くらいですが、大抵は外しません。第一印象が全てを決めているのです。

Selected employee第一印象って何だ?

でも第一印象ってそもそも何でしょうか?スーツを綺麗に着ろとか笑顔でいろとか言われますが、実はこれについてはあまりに総合的判断なので「何」とは断言できません。色々な会社さんに聞いてみると「目力」とか「気合い」とかいう答えが返ってはきましたが、どれも抽象的です。しかし無理矢理言葉に落とし込むならば「自分は優秀な人材だから大丈夫だ!という気合いや自信」が表に現れている・・・というようなことのようです。

なかなか就活でうまく行かない、という人には共通点があります。それは「いつかどこかが内定をくれないかな」という受け身の期待があること。これは最も面接で嫌われてしまいがちな態度であり、また最も表に出やすい態度です。・・・そしてかつての私もそうでした。今いる会社が最終的に決まった会社でしたが、それまでは特に目標も無く就活をしていたからです。「この会社だけは入りたい」という強い想いがその時の人事採用担当者に刺さったのかもしれません。

Business crisis欲しいのは「わきまえた変人」

よく「面接で突飛なことをした方が良い」という噂もまことしやかに流れます。これに関してはなかなか噂があっても決意して出来る人が少ないようですが、実際突飛なだけでは全くありがたがられません。突飛である、ということは「突飛」というキャラクター以上に何も伝えられないからです。会社というのはグループでの仕事ですから、そこに和を乱すような突飛人材がいてもプロジェクトに混乱がもたらされるだけなのです。アニメゲーム漫画業界の企業は確かに「どこにでもいる人」を求めている訳ではありませんが、「どこにでもいる人達の常識をわきまえながら変な発想が出来る人」は喉から手が出る程求めています。常識でどこまで受け容れられるか?この常識ならどこまで壊せるか?ということを意識しながらこれまでに無いものを作る、ということがアニメゲーム漫画業界には常に求められているからです。それであれば、スーツを着てしっかり前を向きしっかりした態度でありながら、設問の答えが突飛、くらいがちょうど良いバランスでしょう。

seisakushinkou心にもない事を言うな 心にあることは全部言え

この「突飛」のために「自らの突飛を何とか引き出さなければ・・・」と考える人もいます。しかしこの時点で既に不自然。企業はいつでもあなたの素を見たいと考えているのです。会社に入ってからずっと、あなたは面接の時のキャラクターでいるわけにはありません。必ずそこには慣れがあり、素が出て、仕事にも大きな影響を及ぼします。その「慣れきった頃」に出てくるあなたらしさや個性こそが会社の真に見たいと願うものです。

本来は面接がほとんど知り合い同士の飲み会くらいのリラックス度で行われれば良いのですが、そうもいかないでしょう。それでもよく就活生が言う「建前の自己PR」「建前の志望動機」にはどの会社もウンザリしています。一度聞けばそれが本音か建て前かくらいはわかりますし、何より最初の3秒で「合格か不合格か」はわかられてしまっています。それであれば、自らが感じている事や考えている事については出来る限り話せた方が得と言えるでしょう。

ビジネスマン同士の握手面接で「話す」とは何か?

面接は不思議な空間です。その場には会話があるようで、実際は存在しないからです。Q&Aが一方的に繰り返される空間、しかもそれは「本当に聞きたいこと」と「本当に言いたいこと」の応酬とは言い切れません。本当は企業もあなたの「本当に言いたいこと」を聞きたいと思っています。だから実際面接で気を付けるべき事は、用意をしすぎないことと相手のことを考える事でしょう。アニメゲーム漫画業界は、まだ見ぬ他人を喜ばせるためにコンテンツを作る業界です。それであれば目の前の面接官・・・「今まで知らなかった他人」を喜ばせられるように話をするのが最も良い方法です。あなたの目の前にいつもいるのは、ロボットやアンドロイドではなく人間です。彼らをこれからの面接時間で更に疲れさせるのではなく、ひとときでも「今の面接、楽しくて息抜きになった」と思えるように話してみるのはどうでしょうか?人は誰でも楽しみたいと思って生きているし、それに答えようと思ってあなたもこの業界を目指したはずです。この業界を背負う未来がある1人として、どうぞ試してみてください。