ゲームプログラマー 経験者採用のために必要なこと Unityプログラマー転職の近況も含めて

ゲーム開発会社の人に話を聞くと、ゲームプログラマーかプランナーかUIデザイナーを採用したいという話が大半になります。今回はその中からゲームプログラマーの採用について話をしたいと思います。

shutterstock_196423220-330x286ゲームプログラマーは不足状態?

ゲーム開発はゲームプログラマーなしには始まりません。もちろん仕事としてゲームを作り上げるので、実際には数名から数十名のチームでプロデューサー、ディレクター、プランナー、デザイナー、プログラマーがいなければ始まりませんが、その中でもゲーム機能の根幹を作り上げるのはゲームプログラマーです。それだけにゲーム会社にとっても最も採用したいポジションの一つとなっています。

また、プログラマーは何もゲームに限って必要とされるわけではなく、IT関係であればどんな業界、会社でもプログラマーは必要になります。実際プログラマーの短期、長期のリソース確保のためにSESなどのエンジニア派遣会社も増えています。しかし、ゲーム会社からしてみれば、腕のいいプログラマーは短期と言わず抱えておきたいですし、固定費として採用したとしても安くつきます。結果、ゲーム業界、IT業界、SES会社の間でプログラマーの取り合いになっています。

shutterstock_98299985-330x317ゲームプログラマーは何求めているのか?

ではゲーム会社がその熾烈なプログラマー獲得競争を勝ち抜いてゲームプログラマーを採用するためにはどうすればいいのでしょうか。そのためにまずその他の選択肢であるIT業界、SESのプログラマーがどのように働いているかを考えてみましょう。

まずIT業界は、ゲーム業界よりもクリーンでホワイトな会社が多いです。ITベンチャー系の会社だと話も違ってきますが、業務系やシステム系に関わっている人であれば、ゲーム業界で働いてるプログラマーより、押しなべて好待遇、高給与と言えるでしょう。しかし、その一方でプログラマーとしての腕を試されるようなことはゲーム業界に比べて少ないです。ゲームプログラマーの場合、システムが問題なく動作すること以上に、ゲームとして面白いかどうかを追求することが求められます。ゲームプログラマーはプログラマーでもあり、ゲームクリエイターでもあることが必要な職業です。

またSES系になると、1社に固定されることなく、様々な開発現場で経験を積むことができます。プログラマーとしてもできることの幅は広い方がいいですし、どんな状況にも対応できたという実績は評価の対象になります。一方で、1社に留まらないとなると、それぞれの会社もその人にあまり力を入れなくなります。いずれ離れてしまう人に高いコストをかけるわけにもいきません。幅広い経験はあったとしても、一つ一つの現場の経験を濃密にできるかどうかはその人次第になってしまいます。浅い経験だけで年齢だけ重ねてしまうと、正社員として働く道も尻すぼみしてしまいます。

AdobeStock_50889027-330x236ゲーム会社は何をアピールすべきなのか?

IT系、SES系とのプログラマー獲得のために何をアピールすればいいのでしょうか。一つ言えることはプログラマーと言われる職業の中でもゲームプログラマーが最も難易度の高い仕事だということです。SES系の会社であれば、ゲームプログラマーは新卒でもどんどん採用しますが、ゲーム会社では新卒の採用よりも中途経験者の採用が圧倒的に多いです。また、IT系の会社などから人材が採用された人が仕様がしっかりないと仕事ができない人で戦力にならなかったという話もよく聞きます。ゲームプログラマーに求められることは、ゲームを作ることであって作業者としてプログラミングをすることではありません。その仕事の質の高さがゲームプログラマーの一番の特徴です。

なので、ゲームプログラマーとして働くことが楽しいという人は、「ゲーム作るのが楽しい人」「プログラマーとしての技術追求を楽しめる人」が多いです。今はUnityで簡単にゲームが作れる、プログラマーとして仕事ができる状態にもなっていますが、1年後くらいには、Unityで作業者として仕事ができる人とゲームプログラマーとしてゲームを作ることができる人の住み分けがされてくるでしょう。実際ゲームプログラマー、Unityプログラマーの転職希望者の登録も最近増加傾向にあります。

つまり質の高いゲームプログラマーを採用するためにアピールすべきことは、その会社がどれだけ情熱を込めてゲーム開発をしているのか、プログラミングとしてどれだけレベルの高い仕事に取り組めるか、そしてそのチャレンジのためにどういった環境が整えられているかといった詳細が大切になります。自身でもゲームプログラマーとして仕事している方は問題ないですが、そうでない方であれば、ぜひ一度プログラマーの方に、プログラマーとして働く環境がどれだけ整っているか、ゲームプログラマーとしてどれだけレベルの高いところに挑戦できているかを聞いてみてください。その上で自社の強みを適切にアピールすることが良いプログラマーを採用するためのコツです。逆にヒアリングの中で目立った特徴が出てこなかったとなるとプログラマーとして働く環境が整備されていない、離職率が高くなる恐れがあります。採用も大事ですが、採用後のフォローで離職率を下げることも大切ですよね。そのためにもぜひ一度社内のプログラマーと話をする機会をセッティングしてみてください。

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