様々な都市伝説を持つインターン
インターンというものについては皆さんも何度か聞いたことがあるでしょう。採用ではないにせよ、一定期間企業に出社して働くような制度です。内容としては完璧に先輩社員の手伝いのみ、というところもあれば、セミナーのようなものに参加してグループを作りプロジェクトをそれぞれ完遂するというものまで色々。「インターンにうかればそれは内定と同じ」「インターンに応募していない人間は本番の最終選考で落とされる」などなど都市伝説に事欠かないインターン制度ですが、実際はどうなのでしょうか?私自身今の会社には実はインターンで入り、入社しています。しかしこれは「最終面接合格後2ヶ月はインターンとするが、その間に指定した売上額を達成しない場合は自動的に不合格とする」という厳しい内容でした。このように、インターンをほとんど試用期間のような形で利用する会社さんもある中、皆さんはどう「インターン」を使えば良いのか?について今回はお話しします。
インターンに受からなくても落ち込まなくて良い
まずインターン自身はそう多くの会社が設けていません。新卒でまだ採用も決まっていない人材のために時間を割くというのは、企業にとってかなりの負担だからです。そのためインターンは表向き「職業体験」のような形で提供されますが、その実は「見込みのある優秀な人材が他社に行かないために囲い込む」という側面も持っています。そのため、履歴書を一瞥しただけでどの会社も欲しがるというような人材ばかりが集められ、できる限り会社に慣れてもらいたい、という気持ちも企業側にはあるのです。もちろんそれだけではなく、インターン中に「この子は優秀ではあるが、自社には向かない雰囲気だな」ということになれば、インターンに受かっていても本番の選考では落ちる可能性もあります。
しかし、こういった側面があるということは、逆に言えばインターンの選考に落ちてしまっても必ずしも落ち込む必要はないということです。インターンで呼ばれなくても、本番の選考にかかる可能性は多大にあります(弊社のように、本番の選考の後にインターンという例は別です)。また、インターンをしていないからと言って何かしら不利になることもありません。インターンに選ばれた人材が必ずしもその会社に入るとも限らないからです。インターンに落ちてしまった、という場合でも根気よく会社の研究を行い、受かるための戦略を立てましょう。
インターンに受かったら気をつけたいこと
一方で、インターンに見事受かったとしたらどうでしょう。前述した通りインターンは必ずしも合格を保証するものではありません。インターンで最も喜ばれない態度は「お試し期間だからという理由でバイトのような感覚で仕事をすること」です。バイトと違い、一時的な労働力というより採用される人材のポテンシャルを見られているのがインターンです。どんなに内容が「お試し」のようなプログラムでも、会社の命運を握るプロジェクトだ!!というくらいの思いで臨んでください。逆に、それくらいでやっと仕事におけるあなたらしさが明らかになります。インターンで大きく失敗すればもちろん本番の選考には乗らないので注意が必要です。ここで言う失敗とは「常習的な遅刻」「集団を無視した個人行動」など、社会人としての常識的な部分ではありますが・・・。
インターンをできたとしても他社を受けるのはOKなの?
さて、インターンには行ったけど、別の会社を受けたい!ということもあるでしょう。しかしそれはインターンを行った会社としてはあまり嬉しくない状態です。他の会社に行くつもりだったのか…という風に思われることは当然採用にも影響しますので、その会社が本命ならやめた方が良いでしょう。また、インターンは基本的に1年の就活で1社くらいしかできません。期間が被りがちなのと、インターンばかりやっていると他の選考に全く関われないからです。インターンを受けるということは「社会人のお試し期間をどこかしらで体験させてもらう」という以上の重みが会社側にはあります。時間を投資した以上、やはりあなたには出来るだけ入って欲しいという期待がかかっていることを自覚しましょう。因みに、実はインターンとは労働法かなりグレーな存在で、アルバイトでもなければ研修でもないために給与や待遇についての詳細な取り決めがありません。会社によって違うのです。もしインターンについてわからないことがあれば、その会社におけるインターンのルールを参考までに聞くことをお勧めします。
インターン制度を持っていない会社にインターンをお願いするとき
インターン制度がないけれど、インターンとして働きたい!という例もあるかも知れません。しかし、これはなかなか見込みの薄い作戦です。なぜなら基本、そういった会社はインターンを抱えられるほど時間に余裕がありません。更に言えば先ほども書いたように、インターンは法律上グレーな存在のため、新たに設置するにはかなりの手間がかかるのです。しかし例えば出版社などで編集部のバイトをしている際、「就職も視野に入れているので今後はインターンという形にし、◯ヶ月経ってから見込みがあると思ったら採用してほしい」というように交渉することは可能です。ただしこれはすでに出版社側とあなたの間で一定の関係値、信頼関係が生まれているからできることであって、新卒で何も関わりのない人材が突然インターンをしたい!と連絡するのは、現在ではなかなか見込みがあるとは言えないでしょう。(挑戦するのは自由です)インターン制度を設けていない会社に対しては、正攻法で受けることをお勧めいたします。
インターンという制度自身は最近出来たもののため、まだ導入している会社が多くはありません。それでも挑戦したい!という人には多くのチャンスをもたらしてくれる制度です。志望している会社がインターンを始めた場合は、以上の様な内容に気を付けて是非挑戦してみて下さい。