記事を読んでいただきありがとうございます。今回の話題はVRについてです。最近ゲームや映画などあらゆるエンターテインメント業界を賑わせているVRですが、4月の5日にビッグニュースが発表されました。インターピア株式会社が株式会社ejeと協業し、VRの映画をネットカフェで見られる「VR THAETER」を全国向けに展開していくというニュースです。通常のネットカフェでVRGEARやアイマスクなどの必要設備を一式レンタルし、シアター専用に作られたVRのコンテンツを視聴することができます。価格帯も現時点では一本あたり600円と安く設定されており、ネットカフェに足を運べば気軽にVRコンテンツに触れられることのできるサービスです。
5日に発表されたニュースですが7日から関東圏内の自遊空間など複数の店舗にサービスの提供開始が予定されており、初速の速い動き出しです。視聴できるコンテンツとしては、第一弾が 進撃の巨人、第2弾が攻殻機動隊とキラータイトルを立て続けに予定しています。進撃の巨人では巨大な体躯を持つ巨人とのスリル溢れるアクションシーンを、攻殻機動隊では草薙素子の率いる公安9課の潜入行動を鑑賞することができます。
両タイトルとも、VR技術のもつ没入感とうまく噛み合うタイトルであり、根強いファンの多い作品です。いままでVRに関心のなかった層もこの企画を元にVRの魅力に目覚めるという展開もありそうです。最初の2弾にしてこのタイトルですから、後続のタイトルにも期待が高まります。「ドラえもん」がVR作品としてリメークされましたが、古い作品でも人気の高いものが多くの人の目に触れるために機能することも考えられます。
ネットカフェにさえ行けばVRを楽しめるということは、日本のVR市場にとって大きな意味があると私は考えます。日本でよく知られているVRのハードウェアといえばplaystationVRやOclusRiftです。PSVRは日本での販売価格が44980円、OclusRiftは10万円と、ハードウェアとしては比較的に高めの設定になっています。コアなファン層であれば迷わず買うかもしれませんが、幅広い層に届くようになるか?といえば難しいという声もあります。
ネットカフェで高クオリティなVR映像に触れられるとなれば、ハードを買い込むとまでは行かずともVR映像そのものには興味がある、というような比較的ライトな層までも取り込める可能性があります。ネットカフェがVRコンテンツの一つの大きな発信地になっていく日も近いかもしれません。
VRシアターはVR映画の配信についてのニュースなので、直接にはゲーム業界と関わりはありません。しかし少し長い目で見ればゲーム業界にも効果を波及させていくかもしれません。VR映像は、それがゲームであるのか映画であるのかに関わらず高い臨場感をもたらします。ゲームで展開されているコンテンツと、配信されている映画のコンテンツがクロスオーバーするような企画も展開されやすいでしょう。また、ネットカフェにおけるVRゲームプレイも、現時点ではまだ発表されていませんがスタートするかもしれません。
高クオリティだが価格の高いハードウェア、安価だがクオリティの伴わないスマホ向けVRなどいくつかの選択肢があるVR映像ですが、何がVR浸透の決め手になっていくのでしょうか?それ以外にもゲームの中でVRが浸透していくためにはプラットフォームがどうなるのかなど問題がまだまだありますが、いま最も注目に値する領域であることには違いありません。ラクジョブ新聞では今後もVRゲームに関連するニュースを取り上げていきたいと思います。