コロプラといえば、「魔法使いと黒猫のウィズ」や「白猫プロジェクト」など、ヒット作を次々に出している企業です。そんな成長著しいコロプラですが、勢いをそのままに、技術のある会社に関しては、子会社化を行っている企業になります。そして今回、東証マザーズ上場のエイティングを買収するという情報が入りました。
コロプラ、ゲーム開発会社のエイティングを買収! VRゲームとスマホゲーム開発力の強化狙う
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引用始め
コロプラは、この日(3月30日)、ゲーム開発会社のエイティング株式の公開買付けを行うと発表した。買い付けは、2回にわたって行われ、第1回は1株あたり309円で520万0800株(買付予定の下限は354万6200株)、第2回は一般株主から758円で買い付ける(3月30日終値592円)。完全子会社化を企図したもので、買付に成功すればエイティングは上場廃止となる見通し。買付対象となるエイティングは、コロプラの公開買付けに対して賛同の意を表明している。
引用終わり
コロプラの業績
コロプラは、他の大手ソーシャルアプリケーションプロバイダーが、次のヒット作がなかなか生まれてこない中、「魔法使いと黒猫のウィズ」や「白猫プロジェクト」など、ソーシャルゲームの中でもTOP10に入るものを多く輩出しております。そのため、2011年から右肩上がりで成長しております。そして、会社規模もコロプラ本体に、640名と7社の子会社を保有し、グループ全体では、795名(2015年12月末時点)の規模まで成長しております。
エイティングの業績
エイティングは、東証マザーズにも上場しているゲーム業界で言えば、従業員223名(平成27年9月末)を抱える大手の開発会社になります。その業務は、家庭用ゲームやソーシャルゲーム、PCブラウザゲームなど幅広い開発を行っている企業になります。業績で確認すると、平成25年の21期の約25億をピークに減少傾向にあります。昨今の家庭用ゲーム期市場の縮小と、ソーシャルゲームの運営の難しさが影響したのではないかと考えます。
買収のメリット
買収のメリットとしては大きく3つあります。1つ目が、開発リソースの増強と事業拡大です。コロプラは、グループ会社合わせて、700名以上、エイティングは200名以上の企業になります。これにより、エイティングが子会社化すれば、1000名規模のゲーム会社へと成長します。またコロプラは、VR事業にも力を入れており、先日、ソニーからプレスリリースされた「PlayStation VR」の開発企業34社の中にも名前を連ねるなど、特に力を入れていることが伺えます。そのため、エイティングが持つ技術やノウハウが確保できるというメリットもあります。
2つ目がコスト削減による経営の効率化です。コロプラグループには、共通のインフラや・ツールがあり、そちらを利用することで業務の効率化や上場を維持するのに必要な費用の削減も可能となります。
3つ目が、財務基盤の強化・信頼性の向上です。エイティングは、ソーシャルゲームソフト業界のみならず、キャラクター開発やモバイルコンテンツ開発、オンラインゲーム開発などの多角的事業を行っているため、資金調達手段の多様化、信用力や知名度の向上を図ることができ、財務基盤をより一層強化することが可能となります。そしてエイティング側の財務基盤や経営基盤も強化が見込めるでしょう。
今後も買収は行われる
ソーシャルゲーム業界も中小零細企業がどんどんゲームを出す時代から、大企業が、億単位の開発費、宣伝費、運営費をかけて開発するようになってきたためなかなか自社で作るということが難しい状況です。そのため、今後も技術のある会社は今回のように大手ゲーム会社に買収されたりということが多くなってくるのではないかと思っております。