就活生が悩むポイントは決まっている
就活がいよいよ始まるシーズンとなりました。お客さんを伺っていても、リクルートスーツの人達を数多く目にします。私も数年前は慣れないスーツを着て、無個性な格好で歩き回っていたものです。そして、就職氷河期と言われていたその頃、皆さんと同じような悩みを持っていました。本当に自分は就職出来るのか?一体どうやったら就活はうまくいくのか・・・??
世の中にあまたある就活都市伝説(明治と森永のCMソング伝説など)を聞いては自らも無茶振りができなければいけないのかと悩み、履歴書の自己PRをどう目に止まるよう派手に書けるかハガキ職人のごとく悩み、世の中の就職している大人達をこの時ばかりはさすがに尊敬する。それが就活生あるあるです。そして、皆さんが悩むポイントも数年前からずっと変わっていません。今回はそんな悩みの中の1つ、「服装」についてです。
第一印象って何だ?
就活を始めて比較的直ぐ耳にするのは「第一印象を大切にしろ」という言葉でしょう。第一印象は学生さんに会う前から決まります。例えば履歴書の写真、文字の綺麗さなど。とはいえこれは別の所でまた述べますが、学生が履歴書に時間と手間をかけても、企業は履歴書なんてほとんど一瞥レベルです。それどころか、面接の本番にならないと見ないという会社がほとんどでしょう。ですから余計に面接でどう自分を見せるかは大切になります。
第一印象を皆さんが最も意識するのは、何かしら初対面の人間を目にしたときでしょう。人は見た目から無意識の内に多大な情報を仕入れます。「髪がぼさっとしているな」「髭の剃り忘れがあるな」などの詳細な部分をいちいち意識にあげるのではなく、それが集合した全体の雰囲気として「何だかこの人はだらしない」という印象を持ち、更には「きっと私生活も駄目なんだろう」という勝手なイメージへと繋がってゆきます。この「勝手なイメージ」こそが本当の第一印象です。たとえあなたが面接会場まで満員電車に乗られてきて、そこで乗客と押し合いへし合いしている間に髪や服が乱れてしまったからだとしても、「なんかしっかりしていないから多分駄目な奴だ」と思われてしまうリスクが第一印象にあります。
第一印象はごまかしがきかない
それじゃあ第一印象を良くするには常に気を使わなければならないじゃないか!と思いますか?もちろんその通りです。ここで問題となるのが「気を使う」ポイントです。あなたが自分の髪型やシャツの皺に対して頓着が無い場合、きっといくらそれらが乱れてしまっても、あまり気にしないまま面接に臨むでしょう。一方日頃から気を付けている人は、そういった乱れが気になって何かしらの手段を講じようとするはずです。つまり、第一印象とは「その時の印象」だけの話の様で、実は如実に生活態度が表れているものなのです。だから、「第一印象のためには身だしなみと笑顔、そして発声」と意識していたとしても、それがどのレベルである必要があるのかという自覚を含め「印象」に含まれます。第一印象とはこれまでの生き方や考え方がダイレクトに表れる場所。軽視出来ませんし、その場限りのごまかしもきかないとはこういうことなのです。
個性を出すのは間違いなのか?
よく就活の場面では、「無個性なリクルートスーツに全員が身を包んでも印象に残るはずが無い。個性を出すべきだ!」という提案が定期的になされます。ここで言う個性とは「トンデモ」の事が多く、髪型を奇抜にするとかシャツの色を派手にするとか、一発芸めいたことを面接でやるなどリスクと紙一重のものです。これで内定が取れたという伝説がそれなりに存在するため、長きにわたり鉄板とされている提唱だと思われますが、これも結論から言えば間違いです。
厳密に言えば個性を出してはいけないという訳ではありませんが、「無理をして出した個性は個性にならない」ということです。常日頃から人を楽しませることが好きで、何かしら目立ったことをやって笑われるのが楽しい!という人であれば、面接官を楽しませようと考えて奇抜なことをやる例もあるかもしれません。しかしその瞬間やその面接だけで印象に残すことのみ目的にした奇抜さは単なるイタさであり、あまり褒められたものではありません。付け焼き刃の個性は役に立たないと覚えておいて下さい。
就活は、その時だけごまかせても地獄が来るだけ
就活はその期間だけ特別な形で世の中に関わることになりますが、どんな人間関係もそうであるように最初だけ良ければ後はどうなっても良い、というものではありません。最初についた嘘はずっと付き続ける必要がありますし、それはかなりしんどいことです。学生さんが「面接さえ通れば」「就活さえ終われば」と思って練る策は、後々になって自分の首を絞めることになるので注意して下さい。
就活はテストでは無いので、どの会社も受かる正解、といった人間性はありません。その人の肌に合った人間性、会社性というようなものは、話している内にふと出会えるものです。どうか皆さんも後悔しない就活をできるように、私達スタッフも影ながらこうして応援させて頂きます。