ゲーム業界 求人 なぜ大型タイトルを手掛けていても応募が来ないのか

ビ・ハイアは、アニメゲーム漫画業界に特化して、求人サイト「ラクジョブ」を10年近く運営しています。その10年の間に様々なタイプ、立ち位置の会社様の求人案件を手掛けてきました。今回はその中でよく聞く「弊社、意外と大型タイトルの仕事を手掛けているんですよ」についての話です。

shutterstock_143989648大型タイトルの実績があるのに応募が来ない

ゲーム業界は大きく分けると3つのレイヤーで構成されています。まずは、「ファイナルファンタジー」「ドラゴンクエスト」「マリオ」「ゼルダ」「モンスト」「パズドラ」などの大型タイトルなどを手掛ける任天堂、スクウェア・エニックス、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、ミクシィなどの大手メーカー、パブリッシャー。次にそのメーカー、パブリッシャーから直接ゲーム開発を委託される元請け開発会社、1次請け開発会社。そして、その元請け、1次請けからサーバーやグラフィックだけをパーツで作る下請け会社です。

では、有名タイトルはどのレイヤーの会社が受けることができるのか。答えは全ての会社です。もちろん会社によっては、あまり名前の知られていない小さなタイトルしか実績がないという会社もありますが、縦割りの構造の中で、部分的にであれば、大型タイトルにも関わったことがあると言える会社は意外と多いです。なので、ゲーム業界で一度働いたことのあるゲーム業界経験者であれば、「大型タイトル」という響きは意外と薄まってしまいます。

shutterstock_304099250有名ゲームは増えている?

また一方で、「有名タイトル」と呼ばれるようなゲームそのものも増えています。例えば、国内コンシューマーゲーム市場の減縮が進む中で、ゲームメーカー各社は、できるだけヒットの確率を上げようと、過去の大ヒットタイトルのナンバリングタイトルや派生タイトル、あるいはアニメや漫画、ラノベなどの有名IPのゲーム化が増え、それ以外のゲームはそもそも企画が通りにくくなっています。

スマホゲーム市場を見ても、スマホゲームはある程度の成熟を経て、完全オリジナルの大ヒットを狙うことも難しくなりつつあります。スマホゲーム市場にも、有名タイトルの派生や移植、IP原作ゲームの流れは日に日に進行しています。それでも、コンシューマーゲームに比べれば、開発費も1/10~1/2程度の抑えることができますし、大手企業でなくても自社オリジナルゲームがヒットする可能性は高く残されています。

shutterstock_170386835大切なのは、何をやったかとどのようにしてやったか

有名タイトル、名前が知れているタイトルに一部でもかかわった会社は数多くあります。しかし、実際にそのプロジェクトの中でどのような立ち位置でどこまで手掛けたのかという部分は千差万別です。例えば、ミニマムで言えば、3Dのモデルを1体作ったとか、海外から上がってきたモデルの修正をやったとかでもかかわったということはできるわけですが、それが例えば、メーカーへの企画提案から開発まで全て行ったとなると話は別です。それは先述した下請け会社と元請け会社の違いにも繋がります。

つまり例えば、新しい企画を求めているメーカー・パブリッシャーに自社の強みを生かしたコンセプトで企画書を持って行って、指導権を持って開発を行ったのであれば、オリジナルにかなり近い形でゲームの開発を行ったと言えるでしょう。逆にプロジェクトを丸々担当したと言っても、移植だけ、ローカライズだけとなってしまうと求職者から見た時の魅力も薄まってしまいます。

ゲーム業界で転職を希望している人で、ゲーム開発にエネルギーのある人を採用しようとするのであれば、やはり会社としてもそのエネルギーを活かせるだけの環境があることをアピールしなければなりません。それを過去の実績から示そうとするのであれば、言葉で一言で書き表すのではなく、どのように、どんな風にゲーム開発に取り組んだのか、取り組めるのかを示す必要があります。ぜひゲーム業界の求人出稿をお考えの方は参考にしてみてください。

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