まさか「デザイナー募集」してませんか?
ソーシャルゲーム、ゲームアプリが本格的に流行し始めた2012年頃から、UIデザイナーはずっと業界の悩みの種です。理由は3つ。「そもそもソーシャルゲームという新しいジャンルに携わったことがあるUIデザイナーは少ないこと」、「単なるデザインだけで無く、ユーザーにスムーズな課金を促すような高度なデザインができる人はほとんどいないこと」、そして「そもそも少なかったUIデザイナーのニーズが急増し、供給が追いつかなくなったこと」です。現在でも「デザイナーの募集をしたいんですが・・・」というご相談を頂くとき、ほとんど「イラストレーター」という意味ではなくなっています。イラストも描けて良いけれど、UIも勉強している人が良い。これが大半の会社さんが持つニーズです。
しかし、もしかして皆さんそのまま「デザイナー募集」として求人を出していませんか?以前も書きましたが、「デザイナー募集」で基本的に応募してくるのは「イラストレーター」です。「いや、まあイラストレーターでもいいよ。UIもできるなら・・・」という場合でも、応募の大半はUIデザインのプロとは言えないでしょう。「UIもできるデザイナー」を採用するためのノウハウを本日はお届け致します。
会社によってUIデザイナーの意味も違う
さて、その前に皆さんに確認する事があります。それは「UIデザイナーとは何をする人ですか?」ということ。「えっ、そんなの簡単だよ。UIを作ってもらうんだよ」とお答えになるかもしれませんが、そこに落とし穴があります。御社にとって「UI」って何ですか?
これが会社によって実は違います。「画面全体の構成」と答える会社さんもあれば、「ユーザーの導線そのもの」という高度なものから「アイコンの量産」「素材を用いたバナーの制作」「AppStoreなどに出すためのスクリーンショット制作」まで、会社によって本当にバラバラなのです。これを放置して「UIデザイナー募集!」「UIデザイン経験のある方を募集しています」と告知してしまうと、前職でしていた仕事内容のまま理解した人材が応募してしまいます。それが現在の仕事内容とマッチしていれば良いですが、UIデザイナーに関しては特に仕事内容がはっきりしておらず、誤解が起きやすい事を注意してください。必ず求人内容に「仕事内容」を詳細に記すことをお勧めいたします。
そもそも少ないUIデザイナー
さて、前述もしましたがUIデザイナーはそもそもの数が少なかった人材です。当初「UIデザイナー」として活躍していたのは、携帯電話(ガラケー)の公式サイトや着せ替えを作っていたような会社の人材、またはPCオンラインゲームでUIを担当していたデザイナーでした。対してゲーム業界に参入したのは、WEB広告会社やこれまでのゲーム制作会社。公式サイトや着せ替えを作っていた会社も広告会社の中にはありますが、ソーシャルゲームのUI制作に比べて仕事量はまだ落ち着いていた方です。また、オンラインゲームのUIデザイナーは1社あたり1〜2名の上、ソーシャルゲームの流行が来てもPCオンラインゲームのサービスは提供され続けていたため、結果的に業界全体が人手不足となってしまいました。
その人手不足は現在でも続いていますが、一番ピークだった2012年に比べればまだ人材も動いていると言えるでしょう。これは、世の中のニーズに合わせてUIデザインの腕を磨くデザイナーが増えたことと、ソーシャルゲームの本数自体がピーク時よりも減っていることが原因です。SAPさんの数も以前より絞られてきたため、人材自身が職場の環境や望む仕事について考えながら転職を進めることが出来るようになりました。・・・それでもまだ充分に行き渡っているとは言えません。こういった状況を踏まえた上でどう採用するかについてを次からご案内します。
まずやってほしいのは・・・
まず、これは求人広告だけで無く自社サイトでもそうなのですが、募集記事における「仕事内容」は細かく記載してください。どういった作業をしてもらうかについては、会社によって定義が違います。御社では当然と思われている仕事内容も、人によっては全く新しい可能性も。ですから、UIデザイナーの方に任せたい仕事については必ず明記してください。タイトルなどが出るのが良くない・・・という場合は特に明記する必要はありません。どちらかというと作業内容の方が重要です。
また、UIデザイナーはまだ転職になれていません。少なくとも他職種に比べるとUIデザイナーの転職率は1/3以下です。しかし、だからこそ転職を検討しているUIデザイナーが安心出来るように自社についての情報は必ず出すようにしてください。単なる「募集/応募要項」だけでは転職者は不安です。会社の雰囲気、どういった人と仕事をするのかなどの詳細、これから会社が向かう先やデザイナーを初めとする社員に与えてゆきたい物事について書いてあるだけでも、採用側の熱意が伝わります。UIデザイナーの転職は少ないからこそ、安心して転職を検討出来る職場としてアピールを徹底してください。
求人を行っているとつい応募者を「人材」という目で見てしまいますが、当然ながら彼らは1人1人が様々な将来的展望や夢、思いを持っている人々です。そういった人達が会社に入ることで、更に幸せになって夢を叶えて欲しいという思いを、求人をする際にはどうぞ忘れないようにしてください。
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