今回は、遊技機業界の映像制作の今後についてのお話です。
規制続きの遊技機業界
遊技機業界は、一昨年のパチスロの出玉規制や昨年のパチンコの釘打ち問題など、規制が続いております。各メーカーでも台の販売に苦戦し、以前は人気台であれば、20万台や30万台は当たり前のように売れる時代もありました。しかし、現在では、10万いけば、大喜び、5万ならまあまあというくらいです。最近ではその5万ですらも危ういという状況です。Max台と呼ばれる比較的当たる確率が高いハイリスクハイリターンの台でやっと10万前後へ届くかというところです。今後は、パチンコの釘打ち問題もあり、その台の販売はおろか、ホールに売っている台も撤去の方針となっています。
遊技機メーカーの動きは
遊技機メーカーとしても、台を売らなくては収益を得られません。そのためなんらかの手は打ってくるでしょう。現在、遊技機メーカーは、規制による影響もあり、当たる確率をどの程度に持っていくかを見合っている状態です。メーカー自体は、何本か企画を動きとしている様子ですが、他社の状況であったり、一旦様子を見たり、もう一度企画から再検討したりということをしています。そのため、遊技機業界全体で仕事の量が減っております。
そして、遊技機メーカーの方で予算の見直しがされているのが、映像制作の分野です。メーカー各所で、これまで映像制作に予算をかけすぎているという話が出てきております。
進んでいなかった映像部分
これまでは、例えば、アニメ関連のパチンコ台を出すときは、まずアニメ会社に発注しておりました。元々のアニメを作っているということもあり、得意だろうと見込むからです。しかしアニメ会社からすれば、パチンコの仕事は収益性はありますが、情報を公開できないため、あまりやりたがらず、他のTVシリーズや劇場版を優先し、下請けに流したり、クオリティーが挙げきれないうちに納期を迎えてしまうというケースがよくありました。
振り出しに戻される映像制作
別の観点でいえば、映像制作会社からよく言われるのが、途中での仕様変更で対応できなくなるというものです。アニメであれば、絵コンテから原画、動画、仕上げ、編集等の工程を経て、映像にしていきます。しかしながら、この映像を作成した段階での修正や仕様の変更を言われることがあります。そうなったら、また一から作り直しとなり、期間と予算が同じ分だけかかってしまいます。まあ、アニメにおいても3Dにおいても映像を作ってからの修正は、メーカーのプロデューサーが考えるほど簡単ではないということになります。ここの仕様さへ最初からしっかりしているだけでかなりの予算と期間が抑えられるのではないでしょうか。
以前のように、台が景気よく売れてきている時期はそれでも、追加で予算がだせたので良かったですが、販売がみこまめない以上、この辺りの無駄はメーカーとしても削減すべき課題でしょう。
メーカーがとってくる可能性のある対応は
最近の遊技機メーカーとしての動きは、まず、映像制作関連から予算を削ろうと考えています。現状では、だいたい8割程度まで相場が下がっていると伺っています。もしかすると今後はさらに下がるかもしれません。そしてもう一点が、1タイトルまるまる出すということを控える傾向にあります。以前は、1タイトルをまるまるメーカー直の会社にだし、そちらでディレクションする形を多く取っていましたが、現在ではそこまでタイトルも出さないので、メーカーごとに小出しで仕事を出しているということを聞いています。そうすれば、ある段階で、取引先を変えたり、クオリティーが保ててより低予算の会社へと移ることが可能になりますね。そのようなこともあり、メーカー側としては、常にクオリティーが高く、低価格の映像制作会社を探しています。
そのような流れもあるので孫請けだった企業は直取引のチャンスがありますが、逆に、メーカー直の会社でも以前のような予算での映像制作は見込めない状況になってきております。
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