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2016.01.20 エンピツ戦記 誰も知らなかったスタジオジブリ 舘野仁美さん 平林享子さん

71L1qHv6tVLクリエイターを目指す人にお奨め エンピツ戦記 誰も知らなかったスタジオジブリ 舘野仁美さん 平林享子さん

スタジオジブリのクリエイターの一人、舘野さん視点で書かれたスタジオジブリの本です。

Amazonからの内容紹介を引用すると

『となりのトトロ』から『思い出のマーニー』まで。
ジブリ作品のアニメーターとして、裏方に徹した著者・舘野仁美による回顧録。

「スタジオジブリに嫁いだ」27年間を振り返って、
記憶の中にある宮崎駿監督、鈴木敏夫プロデューサー、
そして高畑勲監督、スタッフたちのエピソードをつづる。
スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーによる序文「メイちゃんの誕生」を収録!
目次

メイちゃんの誕生(スタジオジブリ鈴木敏夫)
はじめに(舘野仁美)

FullSizeRender 35プロローグ
1 ジブリ王国の門をくぐる、エンピツ戦士
2 ジブリの森で宮崎監督に雷を落とされる
3 師匠たちに怒られながら、腕をみがく日々
4 トレスマシンと格闘し、スケジュールに追いかけられる
5 光があれば、闇もある。表現者はなにを考え、どう動くべきか
6 いいアニメーターの条件とは? 教える立場になって思ったこと
7 ジブリを巣立つ日。そして人生は続く
エピローグ
エンピツ戦記外伝――構成者あとがき(平林享子)

と書いてあります。これはクリエイター目指す人には是非オススメの一冊です。

クリエイターさんが書いた本はアニメよりエンターテインメント性に欠けるからこそ読んだ方がいい

スタジオジブリの作品は沢山あります。この舘野さんはジブリで27年働いたベテランアニメーターさんです。数々のスタジオジブリの作品に携わってきました。仮に、この本と千と千尋の神隠しならどっちの方が面白いでしょうか。色んな意見があるともいますが、世間的にはアニメ作品の方が面白い、と感じるでしょう。もっとはっきり言えばアニメ作品の方が面白くて本の方がつまらない、と感じる人が多いと思います。

IMG_2923私は早速4回読みました。みなさんも何度か読んでみてください。

だからこそ、クリエイターを目指す人は読んだ方がいいです。なぜなら『自分を楽しませて欲しいと思うのが消費者』で『相手を楽しませるのがクリエイター』だからです。相手を楽しませるために勉強し、自分の入る業界がどんなモノなのか、それを理解し、勉強するための本としてこれは素晴らしい本です。

全てのアニメ会社はジブリのような制作スタイルを取ってるわけではありませんし、ジブリ規模の制作会社と中小零細の制作会社を比べると全く事情も違うでしょう。それでも読んだ方がいいです。

相手を楽しませるために勉強する事は、アニメを観て面白い!と感動したり楽しんだりするよりよっぽど大変です。だからこそ、面白く楽しく作られてる映像よりも、この文字を読み、思考し、想像する大変な事をしっかりやって欲しいのです。

FullSizeRender 34宮崎駿監督も『消費者になるな』と言っている

自分達は作り手であって消費者ではない

消費者視点で作品を作るな

と言う事はこの本の中で宮崎駿さんの言葉として登場します。このくだりは全てのクリエイターというか、社会人になろうとしている全ての学生さんが読んだ方がいいです。

やり甲斐なんかクソ食らえ

私は良く、仕事のやりがいなんてクソ食らえだとおもってます。そんなものはないほうがいい。というか、仕事にやりがいなんて求めたらダメだと思います。この本を読んでそれを思い出しました。

仕事にやり甲斐を求めるのは、目的ではなく、結果的にそうなったら別にかまわないと思います。どういう事かというと、やり甲斐とか関係なく、ちゃんと仕事をしたらお客さんや会社に褒められて嬉しい、やり甲斐が出た、ならOKだと言う事です。やり甲斐がないから仕事が楽しくなくて、やる気になれない。それは仕事を通じてお客さんや他人を楽しませよう、価値を提供しようという態度ではなく、まず、自分が楽しみたい、という姿勢です。それは社会人の姿勢ではなく、作り手ではなく、消費者の姿勢です。

FullSizeRender 33作り手の方がしんどいに決まってる

これはこの本の25ページに出てくるアニメーションの制作工程です。アニメを観て面白い!と思ってるだけの人はこんな面倒くさいことを考える必要はありません。まして、この本の主人公である舘野さんのように動画チェックをして神経をすり減らす必要も無いのです。

更にいえばこのアニメーションの制作工程は作品としての完成しか書かれていません。映画館でどう上映されるか、資金をどうやって集めるか、Blu-rayやDVDをどうやって販売するか、等は一切書かれていません。それらの仕事は楽しい、よりもしんどい、大変の方が多いのです。

お客さんの笑顔を自分のパワーに変えられるか

仕事をする上で大切なのは、自分が楽しいことを優先するのではなく、相手を楽しませることを楽しいと思えるかです。これもまた難しくて、相手を楽しませるためにしんどそうにしていたり、苦しそうにしていたらダメです。

スタジオジブリの作品は完成までに血まみれ、血みどろ、と表現しても差し支えないくらい修羅場をくぐって生まれます。その修羅場はお客さんには伝わりませんし、伝わってはダメなのです。レストランでも同じで、お客さんの笑顔のためにしんどそうにしてるスタッフがいたらそれだけでNGです。

自分を楽しませるのではなく相手を楽しませることを楽しんでパワーに出来るか。これがクリエイターとしても社会人としても成功する1つのポイントでしょう。そういう意味では、しんどかった一面、スタジオジブリの戦争の一面(なんせタイトルに戦記とついています)を垣間見れるのは非常にいい機会ですし、最高の本です。是非読んで欲しいと思います。

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