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2016.01.19 DVDやBlu-rayを一枚買うとどれくらいアニメ会社は喜ぶのか?アニメ業界分析!

buy アニメ業界と言えば薄給とかブラックとか言われて久しい今日この頃です。本当にアニメ業界はブラックなのか?については下記の記事でも述べていますので細かく話しませんが、そんな時よく聞くのが「円盤を買えば予算が下りる」という意見です。

アニメ求人をデータで考える アニメ業界は本当に働きすぎか?



「円盤」とはDVDやBlu-rayのこと。アニメは放送されるだけではビジネスとして完成せず、その後関連グッズやDVDなどの製品が売れてゆくことで発展してゆきます。しかし「製作委員会方式」という特殊な制作体制から、DVD等のソフト製品を買っても直接アニメ会社にお金が入るのはその内数%とすら言われています。実際、あなたが1枚の「円盤」を買うことでアニメ会社はどれだけ助かるのでしょうか?


製作委員会方式とは?

まず、ここで「製作委員会方式」について説明が必要です(ご存じの方は読み飛ばして下さい)。「製作委員会方式」とはアニメ制作におけるメジャーな方法論です。アニメ制作はTVアニメですら1話2000万円近い金額がかかり、それを12話制作するだけでも2億4000万円ほどが必要となります。この莫大な予算を1社から出した場合、たとえばそのアニメが全くヒットしないと完全な赤字。あまりにリスクが高いビジネスです。そのため、アニメが放送された場合のDVD/Blu-ray制作会社やグッズ制作会社、TV局、広告代理店、その他アニメ番組に関わる様々な企業が少しずつお金を出し合い予算を作る、というのが製作委員会方式です。

この場合、出た利益はそれぞれの出資企業に分散されますが、その割合は基本的に予算額の中で出資した金額に呼応して決定されます。こちらの画像は公正取引委員会により作られた平成21年の「アニメーション産業に関する実態調査報告書」ですが、ここではもっともわかりやすく製作委員会について表しています。

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アニメ業界について少しでも知っていると、アニメ会社には「アニメ製作会社」と「アニメ制作会社」がある事がわかります。「せい」の字の違いに注目して下さい。前者は「企画と予算集め」を主に行い、後者は「実際のアニメ制作」を行います。前者は「配給会社」「映像ソフト会社」「音楽会社」など、場合によって様々です。いわゆる薄給、ブラック・・・と言われてしまいがちなのは「アニメ制作」を行っている会社です。

上記の図を見ると「大手制作プロダクション(元請)」と書いてあるものと「下請制作会社」と書かれているものがありますが、これはどちらも「アニメ制作会社」です。元請で有名なのはプロダクションIGやシャフトなどですね。下請け会社は1アニメにつき2社以上付くことも当然あります。彼らは「元請」会社だけでは追いつかない部分の制作を行います。これは「グロス請け」と呼ばれる仕事です。

さて、まず製作委員会方式だと、DVDが売れて喜ぶのは「アニメ製作会社」の方です。製作委員会を作っている「予算を出す側」ですね。数社で集まって2億以上のお金を出しているのですから、それらの予算を売上で埋めて利益を出すためには関連グッズやDVDが売れる必要があります。ですから、それらの売上はまず直接製作委員会に入り、次いで出資した様々な会社に割り当てられてゆきます。下図は同じく「アニメーション産業に関する実態調査報告書」から、アニメ製作委員会の幹事(最も多く出資をする会社) の割合について調べてものです。

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これを見るとDVD販売会社とTV局、広告代理店がトップ3を占めていることがわかります。幹事会社が予算の何割を負担するのか、というのは特に幻覚に決まっていませんが、当然最も多い割合を負担するわけですから、たとえば5社ほどが参加していた場合、最低でも20パーセントは超える出資が必要です。2億4000万の予算なら4800万円以上ですね(参考数値であり、基本的に全ての出資会社がほぼ同率という事はありません)。では制作会社の方はどうでしょう?最初の図を見る限り、制作会社は製作委員会から予算をもらって制作するだけで、DVDが売れようと影響は無いように見えます。実際、アニメ制作会社がアニメ作品の二次利用(DVD等のソフトやグッズ、後日放送などなど)で利用された際の収益分配についても報告が出ています。

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これによると、制作方式委員会であれば収益は制作会社にも入っているようです。しかし一方で、同じく制作会社に対して採られたアンケートからはこのようなデータもあります。


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更に「不満の理由」として

・ 実際に作品を創っているのに、数%とか100円単位の金額の配分しか得られない。
・ 制作会社からテレビ局に提案した企画であっても、テレビ局が二次利用の利益の大半を受け取り、制作プロダクションに還元される二次利用の利益は、ごく一部。
・ 美術監督として作品にかかわっており、二次利用許諾の一部は受ける権利があるはずだが配分がない。
・ 製作プロダクションは、二次利用印税で制作費の不足分を賄っているのが実状であるが、一部作品において二次利用印税が見込めないものがあった。
・ 最近ではCS放送などで再放送が頻繁になっているが、昔のテレビ放映後1年後に再放送があるかないかの時代から、配分方法の見直しもなく、我々画を描いた者には一銭もお金が入ってこない.


などなど・・・なかなか恨み辛みの籠もったコメントが並びます。こうして見るとDVDやBlu-ray、グッズを買うことは確かに制作会社のためにならない訳ではありませんが、まだ不満を持つ会社が多いという実情から根本的な解決が必要とされていることがわかります。

参考資料:アニメーション産業に関する実態調査報告書はこちら
http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h21/jan/090123.html


アニメファンは制作現場をどう手伝えるのか?

アニメファンが制作現場の力になる方法はないのでしょうか?・・・というと、やはり一番は多くのグッズやDVDを購入し、少しでも制作会社側に収益が行くようにする事です。そしてDVDやグッズの売上は、必ずしも制作会社を微力ながら助けるというだけではなく、二期や三期の企画のきっかけともなります。制作会社の売上は基本的にアニメ制作予算ですから、沢山DVDなどの二次利用作品を買うこと、またはTV局などに意見を送る事で、遠回りながらも制作現場の大きなはげみになります。あとは・・・何と言ってもラクジョブの中からプロデューサーの人材が大手企業に就職し、制作会社が喜ぶようなアニメ作りをしてゆく事ですね!皆さんが10年後に「ラクジョブがあって良かった!」と思って下さるような就転職を今後も応援してゆきたいと思います。

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この記事を書いた人

平田悠貴

平田 悠貴ビ・ハイア株式会社副社長 » 詳細プロフィール

ラクジョブ運営会社で2番目に偉い人で現場で1番偉い人。東京都在住。学習院大学文学部哲学科出身。ラクジョブはこの平田さんがいなかったらもっと前になくなっていたでしょう。アニメをみて、作画が良いと良く感動して泣きます。

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平田 悠貴

ビ・ハイア株式会社副社長

ラクジョブ運営会社で2番目に偉い人で現場で1番偉い人。東京都在住。学習院大学文学部哲学科出身。ラクジョブはこの平田さんがいなかったらもっと前になくなっていたでしょう。アニメをみて、作画が良いと良く感動して泣きます。

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