アニメゲームマンガ専門 ラクジョブ新聞 > 求職者の方へ > アニメゲーム漫画業界 クリエイターこそ営業しましょう 営業のススメ

アニメゲームマンガ業界 就転職に役立つ情報満載!

2016.01.07 アニメゲーム漫画業界 クリエイターこそ営業しましょう 営業のススメ

生き残りをかけた戦いはすでに始まっている・・・

生き残りをかけた戦いはすでに始まっている・・・

1月に入り、正月モードから少しずつ仕事のほうも動いてきた感じがします。さて、今回取り上げるテーマはクリエイターこそ営業をしましょうという話です。クリエイターがなぜ営業をする必要があるのか、フリーランスの人はまだしも会社に勤めている人はしなくてもいいのではないか、そんなことを思われるかもしれません。むしろそういった会社に勤めてずっと同じところにいる人ほど営業をしましょうと伝えたいのです。

一般的に会社勤めが長く出来る人ほど高収入というか生涯賃金が高いという話は他の記事でもさんざん取り上げています。私が書いた記事でも取り上げているので、時間がある方はまた後で読んでみてください。

転職は損か?得か? アニメゲームマンガ業界全体の転職について考える

では改めてなぜクリエイターが営業をする必要があるのでしょうか。しかも会社勤めが長い人ほど営業をする必要があるのでしょうか。同じ会社で仕事をしている人は、自身の市場価値を判断しにくい傾向があります。市場価値とはわかりやすく言うと、自分が転職する際にどれぐらいの年収設定であれば妥当なのかということです。参考までにサッカー選手の市場価値というものを見てみましょう。

引用開始

footballchannel

FIFA(国際サッカー連盟)の公式機関CIES(スポーツ研究国際センター)が5日、欧州移籍市場における最新の選手価値ランキングを発表し、バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが2億2000万ユーロ(約308億円)でトップに立った。

 同ランキングで2位に入ったのはレアル・マドリーのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドで1億3300万ユーロ(約186億円)。3位にはチェルシーのベルギー代表MFエデン・アザールが9900万ユーロ(約139億円)で続いた。

 一方、同ランキングで100位以内にランクインした選手が最も多かったチームは、昨季チャンピオンズリーグ覇者のレアル・マドリーで11人。トップ10にはプレミアリーグから最多6選手が名を連ねた。

 選手の市場価値は2009年から5年間で発生した1500件以上の移籍金を基に算出されており、その中にはプレーした試合数、ゴール数、アシスト数、年齢、ポジション、契約年数、所属クラブの成績、代表チームの成績などが含まれている。

 なお、トップ100に日本人選手の名前はなかった。

 同ランキングの上位10選手は以下の通り―

1、FWリオネル・メッシ(バルセロナ/アルゼンチン):2億2000万ユーロ(約308億円)
2、FWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリー/ポルトガル):1億3300万ユーロ(約186億円)
3、MFエデン・アザール(チェルシー/ベルギー):9900万ユーロ(約139億円)
4、FWジエゴ・コスタ(チェルシー/スペイン):8400万ユーロ(約118億円)
5、MFポール・ポグバ(ユベントス/フランス):7200万ユーロ(約101億円)
6、FWセルヒオ・アグエロ(マンチェスター・シティ/アルゼンチン):6500万ユーロ(約91億円)
7、MFラヒーム・スターリング(リバプール/イングランド):6300万ユーロ(約88億円)
8、MFセスク・ファブレガス(チェルシー/スペイン):6200万ユーロ(約87億円)
9、FWアレクシス・サンチェス(アーセナル/チリ):6100万ユーロ(約85億円)
10、MFガレス・ベイル(レアル・マドリー/ウェールズ):6000万ユーロ(約84億円)

引用終了

フットボールチャンネル 1月の欧州移籍市場で最も価値が高い選手はメッシ。約308億円! より抜粋

Qoly

shutterstock_178624334サッカーの世界では選手が何もしなくても勝手に市場価値をはじき出されてしまいます。ちなみにトップ100に入っていなかった日本人の選手の市場価値はどのぐらいなのでしょうか?別のサイトに「欧州から見た日本人選手の市場価値トップ100」2015という記事があったので参考までに見てみると、日本人第1位がミラン所属の本田圭佑選手で評価額は1100万ユーロ、約14.7億円と出ています。世界で活躍しているプレイヤーと比較すると日本人の評価額はかなり低いことがわかります。

これまではサッカーを例に出してきましたが、アニメゲーム漫画業界のクリエイターにも同じことが言えます。なにが同じなのかというと今後ますます日本のクリエイターは世界中のクリエイターと競争していく必要があるということです。すでにオフショア開発ということで、背景やリアル系のキャラクター、モンスターなど中国やタイ、ベトナムで開発が活発に行われています。そしてイラスト制作に関しても同様に中国をはじめ各地で制作を委託し、外注費を下げようとしています。

shutterstock_227259931外国へのオフショアは知らないところで進んでいる

いわゆる萌え系と呼ばれる美少女のグラフィックは海外だとテイストの違いからなかなか受け入れられませんが、諸外国で日本のアニメや漫画の文化を積極的に取り入れていることから考えても、その垣根自体取り払われるのは時間の問題でしょう。ではそのときにこれまで雇用されていた人でも、突然海外の人材を登用するので国内の人員は減らして制作の現場は海外、国内はあがってきたデータの手直しを担当するという事態も普通に発生します。

そうなれば外注管理ができたりアートディレクションが出来るなどなにかしらマネジメントスキルがある場合か、この人にしか描けないという唯一無二の価値を提供するか、いずれにせよその人がいないと困る、いてくれると助かるといった人材になっている必要があります。これはゲームプログラマーやプランナーについても同様です。そういったときにしっかりと自分の営業を出来るようにしておかないと、いざというときに仕事は来ないし、知り合いに話をしても価格を比較されるしと身動きが取れなくなってからでは遅いのです。今から社内においてもしっかりと営業を行い、自分をプレゼンテーションできるようにしておきましょう。多くのクリエイターが自分を売り込んだりはしませんから、それだけで給料が上がることもあるかもしれません。

Business People Meeting Conference Speaker Presentation Concept

営業をすると一言で言ってもよくわからないと思いますので、具体的に何をどうするとよいのかについて考えてみます。

1つ目は最低限国内の市場規模であったり、クライアントのIRなど仕入れられる情報は事前に確認しておくということです。特に営業では準備9割というぐらい事前の情報が重要です。そこをしっかりと把握しておかないとどれだけいいプレゼンテーションをしてもまったく的外れで徒労に終わってしまうことがあります。まずは情報収集をしましょう。

2つ目は仲良くなりましょう。これは至極単純な話で、嫌いな人から説明を受けたり、あまつさえお金を支払いたいと思うでしょうか。思わないですよね。どうせなら会っていて気分のいい人と仕事をしたいと思うはずです。だからこそ仲良くなる必要がありますし、1つ目で収集した情報を元に共通の話題を作り距離を縮めていくとよいでしょう。

3つ目はプレゼンをする際に数字を入れるということです。数字は事実を示すのに適したツールです。いかにこの作品がすごいのかを語っても数字がなければはったりなのか事実なのか判別できません。過去何回やってそれがどんな成果をもたらしたのか、どれぐらいの時間で制作できるのか、これまでに何人のチームをまとめてきたのか、いろいろな事柄を数字を交えて説明しましょう。それだけで説得力は大きく増します。

4つ目は理由を説明するということです。理由とは何かというと、あなたがその制作現場に入った方がメリットがあるという結論に至った経緯を説明するのです。結論だけ伝えても理由がわからなければ納得できないですし、その説明が直感的な話でも困ってしまうので、論理的に説明する必要があります。

最後に注意点をひとつ伝えます。基本的な話にはなりますが、営業を行う理由があなたのためであったらそれはうまくいかないでしょう。受託であればクライアントがいて、それがゲームであれば一般消費者が最終的なクライアントとなります。仕事の現場においては自分を含めた全員を納得させるものでない限りアイデアとして通りにくいですし、仕事を受注するという意味では、自分もクライアントも納得する必要があります。相手がされて喜ぶ提案をしないと、どれだけ市場を調査して仲良くなって数字をいれて理由を説明しても却下されるだけです。一番は面白い作品を作るという目標を共有し、そのために何をどうするのかを考えることができれば、営業は成功したも同然です。どんな状況下においても仕事ができる、いきなり会社が倒産しても、最悪業界そのものがなくなっても、仕事をとってこれるという人になれれば、不況とか一切気にならなくなります。そんなクリエイターが今後増えることを祈っています。

この記事を書いた人

» 詳細プロフィール

アニメ ゲーム マンガ経営戦略研究所

新着記事
カテゴリー
  • 企業担当者様へ
  • 求職者の方へ
  • 特集求人
  • 経営者交流会情報
  • メルマガバックナンバー
Tweet