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2016.01.01 漫画業界を救う!NPO法人NEWVERYの取り組み「トキワ荘プロジェクトについて」

漫画業界を救う、素晴らしい活動をしている「NEWVERY」と言う名のNPO法人があります。アニメゲーム漫画業界発展を追求するビ・ハイアとしては、とても応援したい活動であり、漫画家志望の人材の方にも知らせたいと思い、今回の記事ではこの団体の活動を取り上げたいと思います。

皆さんは「トキワ荘」を知っていますか?若い世代になると、知らない人もいるも知れませんが、日本の漫画業界の黎明期を支えたスーパースターである手塚治虫をはじめ、著名な漫画家がシェアハウスをして住んでいたアパートがありました。日本が終戦から立ちあがり、貧しいながらも向上心に燃えていた1950年代に、このアパートで手塚治虫や藤子不二雄、赤塚不二夫さんなどの漫画家達が切磋琢磨をして表現を磨いていた場所です。この「トキワ荘」になぞらえて、「NEWVERY」は「トキワ荘プロジェクト」という漫画家の支援プロジェクトを運営しています。

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プロジェクトの概要は、「シェアハウスという形で住居を提供し、さらに出版社とのコネクション作りや講習会などの各種支援をすることにより、漫画家の志望者が安心して漫画に専念出来る環境を作る」というもの。「漫画でメシを食える」人材を輩出していくことを目指して、事業の拡大をしています。現在時点で、50人以上の漫画家をデビューさせて実績があるそうです。

取り組みは徹底した漫画家を取り巻く環境の調査に基づいています。こちらは、「NEWVERY」による「漫画家白書」というレポートです。

この調査からは漫画家志望者の人の実態がよく分かります。漫画家志望者の平均年収は男性が128万円、女性が111万円。過半数は独身で一人暮らし。デビュー前に書いた原稿の数は、デビュー経験者と比べ130枚以上少なく、書くペースは3分の1程度・・・。こうした「市場調査」から、「シェアハウス」という形で住居を提供し、一定以上のペースで原稿を書き続ける環境を用意する、というサービスが形作られていった事が分かります。

私は「ラクジョブ」という「アニメゲーム漫画業界」だけに特化した求人メディアを運営していますが、現在の就職活動には大きな問題があると感じています。それは、人材には企業のニーズが分からないし、企業をどうやって選択するかが分からないのです。人材には「自分のゲームを作りたい!」といった「自分の夢」はあります。そうでもなければ、この業界をそもそも目指しません。しかし、それを実現するのに、自分は具体的にどんな会社に所属していれば良いのか?会社に入るのに、どんなスキルを身につければいいのか?それがよく分からないのです、第一企業の側が会社の正直な内情を開示していません。通常の求人広告を見れば、「明るい職場です」「実力の認められる報酬制度です」そんな耳あたりの良い言葉ばかりが並んでいます。実態とかけ離れた情報を元に行動することは人材にとっては徒労になりますし、企業にとってもマッチした人材を採用することからは遠ざかります。そんな不幸な状況を改善するために、「NEWVERY」のこうした取り組みに学ぶ点は非常に多いです。つまり、実態の分かる情報を集めて、効果的な方法をとること。あなたが漫画家志望であれば、漫画家になるために一体月に何枚の原稿を書く必要があるかわかりますか?マンガ雑誌でデビューしますか?それとも、電子媒体でデビューしますか?「夢を叶えたい」そう思ったら、次に信頼出来る情報を集めてください。そのための材料として、弊社の記事や、「NEWEVERY」で出版している本を参照することがオススメです。

漫画家白書 「マザーコンテンツ」の創り手はいかに育つか

漫画業界は今、転換期を迎えています。「出版不況」と言われていますが、漫画の売り上げも年々下がってきているのです。

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漫画の売り上げが下がっていると言う事は、既存の方法で漫画家になろうとしても、漫画家になれる人は以前よりも少ないと言う事を意味します。電子媒体による流通経路は今の所成長していますが、新しい媒体であるためにマネタイズできるビジネスモデルが出来るか、などの点で試行錯誤段階であるのが現状です。そんな不安定な状況の中漫画家を目指すのは、以前よりも厳しいことになりつつあります。膨大な情報の中に埋もれて、身分の保証も無い状態で「漫画家」を目指していく必要があるのですから。創作活動というのは何でもそうですが、一朝一夕になるものではなく、長い時間をかけ技術を洗練させていく必要があります。あの手塚治虫さんでも、トキワ荘での研鑽の日々無くして名作を量産出来たか分かりません。仲間に囲まれ、安心して作品に打ち込める環境の中で、想像力を縦横無尽に働かせて漫画を書ける人がもっと増えて欲しいと思います。

トキワ荘入居者さん達の声

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