アニメゲーム漫画業界のクリエイター向け  コーチングの職場における実践について 褒めるのか叱るのか? 

記事を読んでいただき有り難うございます。今回はコーチングの職場における実践について記事を書きます。コーチングとは、個人のマインドの使い方を常に目的指向的に導くことで、ビジネスやスポーツの現場に於いて高いパフォーマンスを出す事を言います。通常コーチングは個人が実践することですが、これを会社で、手段的に実践することを「コーポレートコーチング」といいます。弊社ビ・ハイアではこれに挑戦しており、既にかなり具体的な成果に繋げています。

この辺りの話は、こちらの記事を読んで下さい
→https://readman.jp/coaching/6856/

さて、今回の記事では、このコーポレートコーチングを実践する一員として、自分はどう考え振る舞えばいいのか、他のメンバーに対してどう振る舞えばいいのか、そんな事をテーマにしたいと思います。コーポレートコーチング実践企業の、一次情報として読んでいただければと思います。

51T8dXRb+0L._SX346_BO1,204,203,200_一見矛盾するコーチングと資本主義

コーチングは、基本的に個人が個人の責任に於いて実践し、成果についても個人が自分で評価をする、という所に最大の特徴があります。対してコーポレートコーチングは、会社の中でのことですから、コーチングを実践したことによる成果にフォーカスがあたります。具体的に言うと、個人で実践するときには絶対には入ってこない売上、であるとか生産性、といった要素が入りこんできます。

客観的な尺度が入りこんでくることで、コーチングは1つ難しくなります。例えばとある従業員がなかなかパフォーマンスを上げられず、成績不振であったとしましょう。コーチング的な視点でみれば「あなたはもっと出来るはずだ。自分のゴールを思い出して欲しい。それは会社の中で活躍すれば達成できるはずだ」と応援することが最適解になります。しかし企業経営的な最適解は、むしろその社員をリストラすることか、あるいは給与を減額することかもしれません。つまり場合によりコーチングと企業の経営は矛盾を来すのです。

その両方を満たし、会社にとっても個人にとってもハッピーな考え方はなんでしょうか。

51pfi-lM-HL._SX344_BO1,204,203,200_「褒める」ことにメリットは無い

私は、その両方を満たす考え方が存在すると考えます。コーチングの考え方は、元を辿るとアドラーという心理学者にいきつきます。アドラーはこう言いました。「褒めることは他人を隷属化することだ。」と。人を褒めそやすことは、一見その人の為になるようで違う、とアドラーは言います。

褒められて嬉しい、だから行動するという考え方は、他人の評価に一喜一憂する人間を作り上げます。そうでは無く、お互いのゴールの違いを認め合い相互に承認することが重要であると言います。この考え方に、私はコーチングと企業経営の折衷の鍵があると言います。

相手に何かを信頼して任せる

先ほどの例でいうと、コーチング的には従業員を褒めて奮い立たせる。企業経営的には責任を追求する。この2つが矛盾している訳ですが、アドラーに従うならば、そもそも従業員を褒めル必要は無くなるわけです。褒めて奮い立たせるのでは無く、その従業員のゴールを承認し、信頼すること。もっと具体的には、その従業員にできる仕事を任せて上げること。これがコーチン愚的にも正しい方法になります。その人にこそ出来ると思って仕事を任せ、出来なかったら責任を取ってもらう。相手への信頼ありきで仕事を依頼し、出来たら相手に感謝する。これが、コーチングと資本主義の折衷案だと私は考えています。