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2016.06.09 漫画 ニュース よつばと! 手塚治虫文化賞受賞 よつばと!の魅力を山崎が語る

4日常系ギャグ漫画のマスターピース

漫画の神様、手塚治虫先生。その業績を記念して、「マンガ文化の健全な発展」を目的に、朝日新聞が1997年より主催している「手塚治虫文化賞」の第20回受賞作品が発表されました。「年間を通じもっとも優れた作品に与えられる」マンガ大賞には一ノ瀬圭先生のデビュー40年となる単行本『鼻紙洒落』と、今回記事に取り上げさせていただきます『よつばと!』が受賞しました。作者のあずまきよひこ先生はコメントで、「受賞を聞いて『やったぜ!』というより『どうしよう?』。自分が『マンガ』というバトンを持って走っているランナーだとしたら、手塚先生は第1走者。特別な存在です」(朝日新聞デジタルより引用))と語っています。

友人宅で初めてこの作品を読んだ時から虜になり、その友人宅に遊びいいった帰りに当時発売されていた全巻を大人買いした記憶があります。今回はそんな『よつばと!』の魅力を僭越ながらラクジョブ新聞スタッフ新人山崎が、「有名だけど結局『よつばと!』は見たことないな~」という方へ向けて猛プッシュしたいとおもいます!

51CTRifK-4L._SX350_BO1,204,203,200_好奇心に蓋をしない生き生きとした姿

(画像はAmazonより)

主人公の「小岩井よつば」と、とーちゃんこと「小岩井洋介」、その隣人「綾瀬家」やとーちゃんの友人たち「ジャンボ」「やんだ」など個性豊かな登場人物を中心に展開する日常もの。少し変わった5歳の女の子よつばは、日常の中で見かける様々なものに興味をいだき、知ろうとし、行動に移します。その体験の中で得た初めて体験したことや感動を、表情豊かに描かれているのが『よつばと!』の最大の魅力です。あまりにリアルで子どもが苦手な人が見たら思わずイライラしてしまうような臨場感があると思います。でも心配ご無用。基本的にギャグ漫画ですから、オチに近づくにつれてくすっとこみ上げるような笑いが起きることは保障します。そんなに面白いのか?長年アニメ化されていなのだから大したことないのでは?という声が聞こえてきそうですが、作者のあずまきよひこ先生は「よつばならではのしぐさをアニメにすることは難しい」という理由でアニメ化の話は進んでおらず、あずまきよひこ作品の制作・編集・ディレクション・著作権管理を行うよつばスタジオの代表の里見秀樹さんによれば、「話を持ちかれられても全て断っている」とのこと。実際にマンガを読めば頷けると思いますよ。

よつばの5歳ならではの素直さ、ひねくれっぷり、逆転の発想や世界の捉え方は、本当に生きているかのよう。それを取り巻くキャラクターたちが、我々が5歳の子どもに翻弄されたりするように困る姿もこれまたリアル。よつばとその友達を見守る大人たちも温かい人ばかりで、こういう大人たちが子どもの周りにいてくれたらいいなと思える作品です。たまに現実離れした内容もありますが、基本的にはものすごくリアルに構築された舞台設定とキャラクターの描き方をされているので、好きな人はすぐに没入できると思います。

51iQPs6io6L._SX349_BO1,204,203,200_日常系が苦手な人にも是非オススメしたい

(画像はAmazonより)

「ふーん、でも日常系でしょ?『サザエさん』とか『ちびまる子ちゃん』みたいに同じような話が続くんじゃないの?」という方や、「山場も薄い日常系はそれほど好きじゃない」という方がいらっしゃったとしても、「蕁麻疹とかアレルギー反応とか出ないなら絶対読んで欲しい!」とおすすめしたくなります。『よつばと!』は確かにジャンルとしては「日常もの」に分類される作品だと思います。キャラクターが日常を過ごす過程で、よつばや他の登場人物が引き起こす珍事件に巻き込まれていく様子が描かれるわけですが、サザエさんやちびまる子ちゃんと違うのは、『ループ感』が無いところにあると思うのです。『よつばと!』の中の登場人物は「終わらない夏休みを延々と楽しんでいる」ような感じがしないのです。これは私の感覚的なものなのかもしれませんが、話数を追っていくごと5歳の女の子や周囲の大人たちが少しずつ成長しているようにも感じ取れるのです。それだけリアルな世界観を描いている作品であると思います。他の日常系と一線を画する作品といっても過言ではないのでしょうか。

shutterstock_151473575-330x227子どもは大人の認識のフレームを壊す

大人は多くの凝り固まった認識のフレームを持っています。それは大人同士のコミュニケーションをもってさらに強固になっていきます。私は地元で「冒険遊び場活動」に参加しているのですが、『よつばと!』で読んでいる時に感じる感覚を何度も味わっています。自分でも想像だにしなかったことを、子どもたちは想像しているのです。認識にはフレームのようなものがあり、なかなかそれを大人同士のコミュニケーションの中では気がつくことができません。セミを妖精と勘違いしたり、カラスよけに本気で怯えてしまったり、そうかそういう感性で世の中を見ているんだなということは、子どもとのコミュニケーションによって気づいたりするものです。是非『よつばと!』は30代以上、もしくは子育て世代のパパやママに読んで欲しい作品です。ラクジョブ新聞をご覧になっている皆さんの中にもまだ読んでいない方がいらっしゃったら、是非読んでみてください!必修ですよ!!(言い過ぎました)

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