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2016.05.25 ゲーム ニュース 未来思考とは何かを伝える「未来逆算思考」 日本科学未来館で展示開始

Fotolia_97905618_Subscription_Monthly_M-330x228目的思考が大事というけれど

自己啓発書やビジネス本などを読んでいると、「目的思考を持て」「目的意識を高めよ」と書かれてあることは多いです。求職者の方もクリエイターという厳しい業界に身を置き、自分のスキルアップに余念がないと思います。自分の成長を考えるとき、「ステップ・バイ・ステップ型」と「夢設定型」、の2つに大別できると思います。「目的思考」という考え方は、「ステップ・バイ・ステップ型」であろうが、「夢設定型」であろうが必要なスキルです。先に大きな目標を設定することでモチベーションを高めたり、目標から逆算することによって今自分が取るべき行動を考えたりするのが「夢設定型」だとすれば、「ステップ・バイ・ステップ型」は夢よりももっと現実的な所に目標の照準を定めて、少しずつ少しずつ成長をしようとする方法です。手持ちのカードでどれだけ頑張れるかというものですね。しかしどちらにしても目標から逆算するという考え方に慣れていないと苦労すると思います。自分は何をするべきなのかということに対してもっと真剣に考えなければ、人間の成長はストップしてしまいます。

2016-04-27 13.55.38科学未来館の展示に注目!

東京はお台場にある日本科学未来館で、面白い展示が始まりました。科学未来館は今年で15周年を迎えるにあたって、大幅な常設展示のリニューアルが行われました。そこで、先述の目的思考を養うための展示が新たに加わり、多くのゲームクリエイターが製作に関わったということが4Gamer.netで報じられています。

https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20160424002/

(引用開始)
今回のリニューアルでは,館内6か所に新たな展示が登場し,さらにドームシアターでの上映プログラムも新たな作品が加わっている。そんな新規の常設展示の一つに,ドロッセルマイヤーズの渡辺範明氏が中心となって制作された「未来逆算思考」がある。

開館以来,初めての大幅リニューアルが行われた日本科学未来館。今回のリニューアルは,科学技術の進歩に合わせたアップデートのみならず,それまで「体験型」だった展示を,「経験・思考型」へとする見直しが盛り込まれているという。来館者がただ見るだけでなく,自ら考えて未来を作る行動へと促そう,というわけだ。

そうしたコンセプトをもとに新たに設計された展示の一つが,同館3F「未来をつくる」ゾーンに設置された「未来逆算思考」だ。
この展示は「バックキャスティング(Backcasting)」と呼ばれる,「理想の未来を描いて,そこから現在へとさかのぼり,今すべきことを考える」という思考法がテーマになっていて,体験者は「あなたは子孫にどんな地球を贈りたいか」というテーマについて考えるプレイヤーとして,ゲームに参加することになる。
(引用終わり)

Abstract scientific background - glowing planet Earth in space, solar eclipse, nebula and stars. Elements of this image furnished by NASA理想の地球を子孫へ残すために

最初に「子孫にどんな地球を残したいか」ということで、自分が理想とする地球を8つの中から選びます。実際のゲーム内容は「プロジェクションマッピングで描かれた長いゲーム版を見た後、記憶を頼りに障害物を避けつつポイントを稼ぎ、ゴールを目指す」というもの。最初に選んだ地球によって「資源ポイント」と「文化ポイント」が設定され、障害物に当たるとこれらが減っていきます。障害物の名前もユニークで「欲望」と「無知」です。文化ポイントや資源ポイントのどちらかがゼロになってしまうと、ゲームオーバー。途中でゲームオーバーになると、その未来が達成できなかった子孫からメールが届くというもの。そのメールの内容も考えさせられるもので、自分が理想としているものが達成されなかった未来はこんな状態になってしまいました、と考えさせられる内容です。ゲームを通して未来を考える重要性を教育するという画期的な展示です。ゲームが好きな方は5月の末までGame On!というゲームの歴史展も開催中ですので、そちらと合わせて足を運んでみてはいかがでしょうか。

バックキャスティングが大事な理由をゲームで伝える

ボードゲームデザインなどを手がけるドロッセルマイヤーズの渡辺範明さんや、こちらもアナログゲームやスマートフォンアプリのデザインを手がけるオインクゲームズの平岡久典さんなど、著名なボードゲームクリエイターが企画、デザイン、マネジメントを担当しており、デジタルゲーム業界からもチューニングを猿楽庁、音楽を「バーチャファイター」、「ルミネス」の中村隆之さんなどが参加されています。面白く、ハイクオリティな展示によって、子どもたちに時間は未来から逆算して考えることの重要性を知らせる今回の展示は、ゲーミフィケーションやシリアスゲームなど、教育や環境、コミュニケーションにおけるゲームの立ち位置を考える上で、ヒントを与えたのではないでしょうか。未来を見据えないと見えないことがあります。手持ちのカードでいくら戦おうとしても、それは数年後には使えなくなってしまっているかもしれません。持っているカードが古ければ、今現在でも通用しません。そうではなく、未来から見てどのカードを揃えるのか、そのカードを使って何をするのかということを考えるということを、理想の地球というドラマチックな演出で見せてくれる素晴らしいゲームです。自分たちの現状から一歩外れた考え方は子どもの夢と思われるかもしれませんが、今後ますます大切な考え方になっていくのではないでしょうか。「未来逆算思考」はお台場、日本未来科学館で展示中です。ここまでの大幅リニューアルは開園以来初ですので、新しくなった未来館を見るという意味でも、足を運んでみてはいかがでしょうか?

日本未来科学館公式サイト
https://www.miraikan.jst.go.jp/

未来逆算思考
https://www.miraikan.jst.go.jp/exhibition/future/innovation/backward.html

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