アニメゲームマンガ専門 ラクジョブ新聞 > 求職者の方へ > アニメ ニュース 「AmebaTV」ランキング発表 アニメは動画配信に強いのか

アニメゲームマンガ業界 就転職に役立つ情報満載!

2016.05.24 アニメ ニュース 「AmebaTV」ランキング発表 アニメは動画配信に強いのか

2016-04-27 13.03.16インターネットTV局 「Ameba TV」

サイバーエージェントとテレビ朝日が合併で設立したインターネットテレビ局「AmebaTV」が4月11日から開局してから早いもので2週間ほどが経過しました。サブスクリプション(定額制)が主流のネットテレビやVODサービスにおいて、広告収入による無料放送を運営方針とし注目を集めたAmebaTVですが、運営元のサイバーエージェントが視聴ランキングを発表しました。

サイバーエージェント:インターネットテレビ局「AbemaTV」が番組視聴数ランキングを発表 アニメ番組がランキング上位を席巻

https://www.cyberagent.co.jp/newsinfo/press/detail/id=11907

(引用開始)

1週間の番組視聴数ランキング(放送開始1時間)1位となったのは、「深夜アニメ」にて4月23日(土)に放送された、人気テレビアニメ『とある魔術の禁書目録』(一挙放送前半#1~12)で、放送開始1時間で10万を超える視聴がありました。また、4位に『Fate/stay night』(週末一挙放送後半#13~24)、5位、6位には、『メジャー第1シリーズ』(見逃し配信 #11~15、#6~10)、8位、9位には、『クレヨンしんちゃん』(#1~5)がランクインするなど、懐かしの人気アニメから2000年代の人気作品まで、幅広いジャンルのアニメが多くの視聴を集めました。

(引用終わり)

注目すべきは引用部分にもある通りアニメ番組がランキング上位を席巻しているという点です。妄想マンデーというAmebaTVオリジナルの番組が2位に食い込んでいますが、それ以外は深夜アニメとして放送されていた作品の再放送や、懐かしいアニメの再放送などに集中しています。ちなみにサブスクリプションによるオンデマンド機能もあり、今後オンデマンドによる番組視聴ランキングなども公表されることを考えると、注目せざるを得ないでしょう。

アニメがランキング上位を占めている

インターネットテレビではありませんが、月額制の動画配信サイトHuluでもランキング上位にアニメ作品がランクインすることがあります。2016年4月11日〜4月17日のランキングでは、海外ドラマが1位、2位にランクインするなか、3位におそ松さん、4位に名探偵コナン、7位にうしおととら、11位から16位に劇場版 名探偵コナンシリーズがランクインする結果となっています。そのあともアニメ作品がずらり。20位までのランキングで、アニメ作品は12本もランクインしている状況です。

2016-04-27 13.04.48

参考:【Hulu】劇場版コナンが7本ランクイン
https://www.news24.jp/articles/2016/04/19/08328078.html

作品の傾向を観てみると、AmebaTVなどは一挙放送系、Huluは名探偵コナンの驚異のランクイン率で、劇場作品が多いですね。サービスの特徴上、VODは見逃した作品を見るということに使われることが多いようです。一方でAmebaTVなど従来のテレビ同様タイムテーブルによって配信される映像が異なるサービスだと、一挙放送特集が組まれることで自分の興味あるコンテンツをまとめてみれるようなものがランキング上位になっているようです。

2016-04-27 13.05.55なぜ動画配信サービスでアニメが見られるのか

テレビとネットテレビの違いは、IT機器を利用できる人が利用しているか、していないかの違いではないでしょうか。AmebaTVは10〜20代をコアとなる視聴者層と想定ているようで、サブカルチャーへの関心が高い若者世代に向けたサービスならではの番組編成を心がけています。動画配信サービスでアニメが強いのは、そもそもネットを使うことが容易である若者世代が多いからと考えるのが妥当です。こちらのグラフをみていただくとわかりますが、2012年から2014年まで横ばいの30代以上と比べると、若者世代のテレビ離れが顕著に表れています。動画配信サービスの利用やSNSやスマホゲームなどの別の娯楽が多様化し、そちらに時間を割く若者が増えているということがざっくりわかります。このことから、若者世代に対してアニメを広めることはできますが、未だにテレビを見続けている30代以上の人たちに対しては、ネット配信でアニメを盛り上げたとしても、今すぐにその熱気が伝わらないのです。

リスキーブランド:[生活者分析]テレビ視聴者の動向
参考:https://www.riskybrand.com/report_140710/

apart情報格差を考える

デジタル・ディバイドという概念が叫び出されて久しく経ちますが、教育などの問題に関わらず、このようなインターネットを利用する動画メディアの運営や、そこでコンテンツを出す際にも、情報格差によってネットによる恩恵を受けられない人たちに対してどのようにIT技術を周知していくかということは議論されるべきでしょう。若者を対象にした番組やサービスを維持しているだけでは、情報格差を埋めることはできないはずです。今後はそのようなことも踏まえながら、更に幅広いサービス内容を動画配信サービスは求められると思います。しかし、AmebaTVのようなサービスでコアの視聴者層を変えるのではなく、別のサービスで30代以上がコアの客層となるようなサービスを展開していくことも視野に入れることで、ネットを利用した動画配信に興味を持ってもらうような取り組みが今後必要になってくると思います。

toiawase-1024x226-1

この記事を書いた人

» 詳細プロフィール