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2016.04.09 求職者向け シナリオライター 良きシナリオライターに必要なこと

スクリーンショット 2016-03-04 16.02.20山崎翔太郎 自己紹介

こんにちは!アルバイトで働いている東洋大学社会学部4年 山崎です!レトロゲームが大好きな23歳。見た目も趣味も老けている?それだけは言わないでください!

 

Nerd with glasses hacking websites様々な経験をすることが、良きアウトプットに繋がる

アニメゲーム業界には無くてはならない業種、それはシナリオライターです。作品の構成、主人公のセリフ、臨場感あふれる表現方法を駆使して、アニメを見る人達、ゲームプレイする人達を感動させる仕事は、良いシナリオがなければできません。演出や演技、ゲームの操作感やゲーム内容が面白くても、見る人達を作品の世界観に没入させるような素晴らしいシナリオがなければ、それはその作品の重大なマイナス評価になってしまうのです。
シナリオライターに一番必要なのはシナリオ構成能力です。ゲームシナリオライターになると、小規模事務所での企画などはそれにプラスして、プログラミングのスクリプトを自分で入力しながら制作しなければならないスキルが必要になったりする環境もありますが、そもそもシナリオを構成する能力がなければいくらプログラミングの知識があっても企画の役には立ちません。
では優秀なシナリオ構成能力を養うのにはどうすれば良いのでしょうか。シナリオノウハウ本を読みまくる?名作駄作問わず、あらゆる小説やストーリー作品に触れる?どれも行動としては正しいとも言えます。しかしどれか一辺倒にがむしゃらにやったからといって、成功できるとは限りません。

shutterstock_195023204知識や経験をストックしておかなければ素敵なアウトプットはできない

人間は過去の延長線上に生きています。過去の記憶やDNAに刷り込まれた本能を頼りに行動しています。では、同じだけの文章表現能力がある人間が2人いたとして、無重力状態の感覚を表現したとしましょう。ひとりは無重力状態なんて経験したこともない普通の人、もう一人は宇宙に行かないまでも、30万円から50万円の費用を払って飛行機で無重力状態を体験した人です。どちらの方が臨場感たっぷりに無重力状態を表現できる可能性が高いと思われるでしょうか。こんな回りくどい聞き方をしなくてもお分かりの通り、後者の実際に無重力状態を体験した人の方が、体が実際に重力の影響を離れ、無重力空間の浮遊感を表現する力はありそうですよね。同じようなことは、どんな場面を描写するときにも言えるでしょう。文章での表現能力が低かったとしても、経験の違いによってアウトプットする情報のリアリティは上がり、臨場感は高まるはずです。
なので、この記事の臨場感、非常に低いと思います。なぜならシナリオライターになったことも、シナリオを作ったこともない新人アルバイトの山崎がシナリオライターについて語っているからです。それでも構わず続けます!生意気と言われる覚悟はあります!

臨場感たっぷりの表現を相手に与えるには

どのような仕事をするにしてもそうですが、知識や体験のストックは重要です。初めての仕事を任せられるとき、その仕事に関する知識だけあっても経験がなければ変に緊張してしまい、知識通りに行動できなかったり、逆に経験とセンスで突き進んだとしても、視野狭窄の状態に陥る危険性があったりします。知識と経験の両輪がなければどんな仕事もパフォーマンスを発揮できませんが、インドアなイメージの強いシナリオライターという職業であったとしてもそれは同じなのではないでしょうか。

shutterstock_219751657もちろん文章の修行も大切

知識と経験が豊富でも、それをアウトプットすることをしなければシナリオライターにはなれません。今まで多種多様の文芸作品、アニメ、ゲーム、漫画がこの世に生まれました。完全にオリジナルな構成、シナリオを作り出すということはほぼ不可能でしょう。これはクリエイターという職種全般に言えることです。音楽にしても、すでに想定されるあらゆるコード進行や和声法はすでにやり尽くされてしまいました。ということは、シナリオ構成能力と同じくらい、文体が非常に重要です。アニメ脚本でしたら、どれだけ文章で動画のスタッフや原画スタッフに臨場感を伝えることができるか、ゲームでしたらキャラクターのセリフ、地の文でどれほど臨場感を読み手と共有できるかということが重要になります。
認知科学者の苫米地英人著『人を動かす[超]書き方トレーニング』では小説における文体の重要性と、文章による臨場感の共有について書かれています。シナリオを作る際にも参考になるかと思いますので、一部引用させていただきます。
(引用開始)
小説の文章が描写する対象は、「情景描写」「心理描写」という言葉があるように、「情景」もしくは「心理」です。つまり、「自然」や「世界」、そして「気持ち」や「情動」です。
 これらを文章にするわけですが、まずは文章にする前に「しっかりと見る」ことが大事です。事前や情動をしっかり見ることないし文章にすることはできません。
(中略)
また、「しっかりと見る」ためには、たくさんの自然に触れ、情動豊かな日常を送る必要があります。自然と触れ合わずに見ることはできませんし、いつも同じ自然ばかり見ていたり、同じ情動ばかり沸き起こったのでは、表現に幅が生まれません。
(中略)
自分の感情についてもできるだけ細かく分析して、言葉にしてみましょう。
(引用終了)

自分の知識、経験をしっかり見つめて、良いシナリオをどんどん作れるライターになり、業界を盛り上げてくださる方が少しでも増えれば良いと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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