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2019.06.19 ”パクリ”はどこまで許される?前編「法律が定めるパクリの定義」【アニメゲームマンガ転職コラム(+猫)】

img_4074ここでは、ラクジョブメルマガで会員の皆さんにお届けしている就職・転職に関するコラム(と、全く無関係に撮られた弊社の猫の写真)をお送りします! ちなみに本日の猫は「横着してる猫」です。本編とは関係ありません。

今日のテーマは「”パクリ”はどこまで許される?前編」です。

【オマージュとパクリはどこから分かれるのか?】
今回のブログも長くなりそうなので、3回に分けてお送りします。テーマはズバリ「パクリとオマージュの境界線」。ネット時代、デジタル作画時代になってから、漫画の構図やゲーム内イラストが別作品のトレースであることが疑われたり、作品の元ネタが似通っていることでパクリだという噂が流れるなどの盗作騒ぎは何度もありました。皆さんもいくつか思い当たるものがあるかもしれません。
しかし、アニメゲーム漫画業界では元のアイデアがある作品を「オマージュ」として歓迎する文化もあります。また、どのクリエイターも別作品からの間接的な影響なしに作品を作ることは不可能です。ファンタジーであれば全部トールキンのパクリになるのか、腕組みをしているロボットが出てきたらそれはトップをねらえ!のオマージュか、それともパクリか。写真や雑誌の線画トレスは漫画という媒体の中で本当にアウトなのか…今回は、個人の判断や感覚で断罪されがちな盗作・オマージュ問題について取り上げます。

1日目の今日は「法律が定めるパクリの定義」
明日は「法律外でモラルが問われるパクリ問題」について、
最終日は「セーフとされるオマージュ・パロディ表現」を語ります。

【法律が定めるパクリの定義】
Bookmarks「パクリ/パクられ」という言葉はネット上で使われる言葉ですが、法律用語では「著作権侵害」「盗用」という言葉が使われます。国内のアニメや漫画同士での盗用疑惑は調べればいくつもネット上に出てきますが、実際に訴訟まで行ったものはあまり多くありません。どちらかというと、広告や写真、TV番組などの媒体で既存のイメージと似た作品が発表された際に、盗用の有無が問われています。
そういった訴訟例では、双方の作品に含まれたアイデアや思想が共通するだけであれば基本的には著作権侵害は認められていません。下記に参考となるURLを載せましたが、どちらも「たまたま似ただけであってこれくらいは誰でも思いつきそうだし、パクリとも言えないかな」と思う人が多いかと思います。

タウンページ・キャラクター事件(ページ上部)
みずみずしいスイカ事件(ページ下部)

一方、著作権侵害が認められる例としては、本質的なアイデアが似ているかどうかだけでなく、オリジナル作品を明らかに元ネタとしているかどうかが問われます。例えば、これはパクリというよりも明らかな著作権侵害ですが、一時期問題になった漫画の無料閲覧サイトは、他社から売られている漫画をそのまま掲載し、自分のサイトのコンテンツとして扱っていました。また、特にその画像等の引用によって直接的に金銭的な利益が発生しなくても著作権侵害は認められます。個人が、許可されないまま漫画の一部または全部をSNSに掲載することもやはり著作権侵害なのです。そう考えると、皆さんも周りに著作権侵害と思われるような例の心当たりがあるかもしれません。

まずはこういった点から、直接的に法律で定義されている「パクリ」を確認しました。しかしネットが広まってから、トレス疑惑や原案疑惑といった騒ぎはアニメ・ゲーム・漫画全てにおいて発生しています。そういった「トレス」「原案パクリ」は、果たして法律で捌けるのでしょうか?
次回は「法律外でモラルが問われるパクリ問題」についてお話ししましょう。

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平田 ビ・ハイア株式会社副社長 » 詳細プロフィール

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ビ・ハイア株式会社副社長

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