2016年のゲーム市場規模

2017年6月8日にゲーム総合情報メディア「ファミ通」より、「ファミ通ゲーム白書2017」が発刊されました。世界のゲームの市場規模としては8兆9977億円と推定されています。一方、日本のゲームの市場規模は1兆3801億円と日本のシェアは約15%にもなっています。また日本国内のゲームの市場規模の推移から見ると2016年は昨年の1兆3591億の記録を210億上回り過去最高額となりました。その中でも特に注目されるのがスマートフォンやタブレット、パソコンなどを使用してオンラインでプレイするタイプのゲームなります。市場規模が減少傾向の家庭用ハード・ソフトの一方でオンラインプラットフォームの市場規模は昨年の9989億円から372億円増の1兆361億円となり、オンラインプラットフォームのジャンルのみで初めて１兆円を超える規模にまで成長しております（ファミ通ゲーム白書2017）。

画像：https://www.jiji.com/jc/article?k=000003343.000007006&g=prtより

広告宣伝の重要性

2009年より成長し続けているゲーム市場ですが、ユーザーの求めるクオリティーは年々高まっており、それに伴い、１タイトルにかける開発費も年々高まっています。最近の人気ゲームアプリランキングの傾向を見ると、爆発的にソーシャルゲームが広がる先駆けとなった「パズル&ドラゴンズ」や「モンスターストライク」の他に、もともと人気のあったアニメやゲームのコンテンツを使ったゲームアプリがランクインしています。またソーシャルゲームオリジナルのタイトルだったとしても、大手のソーシャルゲーム会社もしくは大手でもともと家庭用ゲームを作っていた企業に絞られています。大手のゲーム会社の担当者曰く、1タイトルあたり数億規模の開発費をかけているということはよく聞きます。しかしながら多額の開発費をかけたからといって毎回ヒットするというわけではありません。ソーシャルゲームがでだして約10年が経ち、ユーザーのほとんどがすでに何かしらのゲームをプレイしています。そのため、それらのユーザーを獲得するためにも、試しにプレイしてみようかなと思わせる必要が出てきました。そこで重要になってきたのが広告宣伝です。以前からインターネット上での広告、ゲーム雑誌での紹介などはされていましたが、今では、定期的にPVを出し続けたり、ゲームの内容がアニメに関連するものであればアニメの再放送に伴ってゲーム紹介のTVCMを出したり、新作ゲームのためにTVシリーズのアニメを作ったりする企業も出てきました。ここまでくると広告宣伝費だけでも数億円単位になるため、いかに広告宣伝費に力を入れているかが伺えます。また最近では事前登録を積極的に行いどれくらいのユーザーが見込めるかの指標にもしています。そのため今のゲーム市場はリリースまでにいかにユーザーを獲得できるかにかかっています。

TVCMやPVによる情報配信が増える一方で

最近ではネット環境の向上によってテレビやパソコンのみならずスマートフォンなどでも動画配信サイトの映像を手軽に見られるようになりました。それに伴って、ゲームのTVCMやPVなどの情報配信量も格段に増えています。今や数ヶ月に一本のペースで新作のTVCMや動画配信サイトの広告で流れるということも一般的になりました。しかしながら一般的になったことで開発初期からゲームに対する注目を集める必要が出てきており、よりCMやPV自体におけるクオリティが求められるようになっています。そのため開発初期のCMやPVを打ち出す上で問題となってくるのが使う素材です。ゲームリリース間近であれば開発中のゲームのプレイ動画や多くのイラストを使用する事も可能ですが、開発初期の段階では、大抵文字ベースでの世界観やキービジュアル、メインキャラクターの立ち絵、数曲のBGM程度のものしかないことがよくあります。その段階で魅力的なCMやPVを制作するためには、ゲーム会社の映像制作担当や、作成する映像制作会社のセンス次第になります。

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