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2016.01.27 海外 アニメ ドリームワークスアニメーションの縮小は何故起きたのか?

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ドリームワークス・アニメーションの縮小ニュース

ドリームワークス・アニメーション 事業再構築へ向け制作拠点を縮小・統合し収益態勢を改善へ 長年の制作拠点PDI/ドリームワークスは閉鎖

こんなニュースが先日流れました。「シュレック」や「ヒックとドラゴン」といった良質なアニメを制作していたドリームワークス・アニメーション(以下DWA)が、制作拠点を縮小・統合し改善を目指すというものです。詳しく読むと、DWAがTVやデジタルコンテンツ事業へと手を広げた結果、財務状況が悪化してしまい、改めてアニメ制作というコアビジネスに力を入れるための縮小・改善のようです。逆に言えばTVやデジタルコンテンツより劇場版アニメの方が利益が出るという事ですから、日本とは随分状況が違うことがわかります。新しく社長になるのはDWAでヒット作品を手がけてきたリードプロデューサーで、アニメ制作へ本腰を入れる姿勢が伝わってきます。


Kids in the moviesゲームとTVドラマはリスクが高い

日本では劇場アニメに比べて、ゲーム(デジタルコンテンツ)事業は利率が高くリスクも低いため、今回のDWAの決断は疑問に思われがちです。TV番組制作も、定期的な放送枠が確保出来るだけでも大きな売上になります。なぜDWAはアニメ映画事業にのみ特化し、TV番組制作とゲーム事業を打ち切ったのでしょうか?これは日本とアメリカの業界状況の差が1番大きく影響しています。

アメリカにおける「TVドラマ」の予算が高額なのはよく知られている話です。これは、シンジケーション市場(再放送市場)という独自の市場が形成されているのが大きな理由です。アメリカでは一度放送された番組は後日、放送した局と別のケーブルテレビ局、CS放送局などが再放送するために購入することができるため、人気の番組であればあるほど何年にもわたって何度も再放送され、予算の回収が効くために高い予算での制作が可能という訳ですね。アメリカは物凄い量の局数があるため、こういったビジネスを可能にしています。一方で視聴率の悪い番組はすぐに打ち切られてしまうため、人気が伸びない場合は予算だけがかかってしまう形になります。


dreamworkstvDWAが打ち切ったコンテンツは・・・

DWAが運営しているTV事業はDreamWorksTVAwesomenessTV、そしてNetflixです。それぞれのYouTubeチャンネルには予告や説明がUPされていますが、見る限りローティーン向けのコンテンツが多いようです。ほとんどがジュニアアイドルを使った実写番組で、たまにカンフーパンダの短編などが挟まれています。しかしこれらは他にある子供向けチャンネル(ディズニーチャンネル、Nickolodeon)とほとんど内容が差別化されておらず、もしTV事業への注力を停止するのであればそれが原因かと思われます。

ゲームについては現在アプリを5つリリースしており、これはせっかくなので全部ダウンロードしてみました・・・・・・が、それなりに大容量のゲームが、正常にローディングされないバグが起きてしまい遊べないという事態・・・他のゲームアプリは起動できますが、やはりローディングに時間がかかるものもあり、このあたりからもゲーム事業が大好調!とは言えないようです。因みに、アプリはカジュアルゲームが半数以上を占めていました。どれもフル3Dですが、あまり課金システムは重視されていないように思えます。


5152QKZZB1Lなぜ海外ではアニメ映画が儲かるのか?

結果的にアニメ映画の本格制作に改めて乗り出したDWAですが、海外のアニメ映画予算は日本の10倍以上です。DWAを印象づけた初期の作品「シュレック」は、アカデミー賞も受賞していますが、製作費は約60億円。シリーズ最後の「シュレック フォーエバー」は165億円です。どちらも興行収入は高く、「シュレック」は製作費の8倍、「フォーエバー」は製作費の4.6倍の興行収入を納めています。

アメリカで映画を放映すると、潜在的に3億強の人間が視聴する可能性があります。英語を母国語とする人々だけでも4億人はいますから、ローカライズ無しでもそれだけの人達が見る可能性もあります。さらには日本を始めアジアにも・・・となると、アメリカ国内でしか放送出来ないTV局より、運営や調整が必要なゲーム事業より、慣れ親しんだ上にビッグチャンスのある映画事業に本腰を入れよう!というのも頷ける話では無いでしょうか。


Fotolia_68676138_Subscription_Monthly_M日本のアニメがアメリカに勝つために

売上的に日本のアニメがアメリカのアニメを越えるのは、こういった背景も踏まえた上であればなかなか大変です。そもそも日本語圏の人にしか通じない描写や、日本語で制作するという時点でかなり縛られてしまいます。アメリカのアニメ市場や映像業界もかなり特殊ですが、日本は日本で特殊です。以前「アカデミー賞を取るためのアニメ作りとは?」でも書きましたが、海外でも勝負できるアニメ作り、というのは最初から英語圏の世界観や価値観を入れ込んだものである必要がありそうです。

参考記事

マーニーノミネート アカデミー賞を取れる日本アニメとは?ポケモン、まどか☆マギカがダメでマーニーや九十九がOKの意外な理由



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平田悠貴

平田 悠貴ビ・ハイア株式会社副社長 » 詳細プロフィール

ラクジョブ運営会社で2番目に偉い人で現場で1番偉い人。東京都在住。学習院大学文学部哲学科出身。ラクジョブはこの平田さんがいなかったらもっと前になくなっていたでしょう。アニメをみて、作画が良いと良く感動して泣きます。

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ビ・ハイア株式会社副社長

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