記事を読んで頂きありがとうございます。今回は「どうしてこんなにソシャゲばかりが遊ばれるのか」という事について書きました。ソシャゲ以上に面白いゲームはコンシューマゲームの中にいくらでも存在します。ソシャゲよりも楽しいアニメも漫画も存在します。
しかしソーシャルゲームだけが消費者の時間とお金をゲットしている現状があります。その根本理由はなにか?今回の記事では、日本人の可処分時間の使い方と、ソシャゲのゲーム設計に注目して考えて見ました。
日本人は基本的に忙しく、余暇時間は1日に2.6時間しか無い
考えられる理由としてはまずこれでしょう。日本人は基本的に働き者で忙しい。1日の中にジックリと腰を据えてゲームを遊んだり、アニメを観る時間はあまり有りません。
平日の午後8時まで仕事のあるサラリーマンにとって、片方に据え置きゲーム機でしか遊べない超名作RPGがあり、もう片方にスマホ1つで直ぐに遊べるソーシャルゲームがあったとします。ゲームとして完成度が高いのはRPGであっても、彼が手にとって実際に遊ぶのは手軽なソシャゲの方なのです。
こちらの調査を見てみましょう。
こちらは総務省調べによる「社会生活基本調査」です。この調査によれば、日本人にとっての可処分時間は1週間に男性で106.73時間、女性で105.50時間です。平日に限定すると、男性で13,57時間、女性であれば13.8時間です。つまり平均的な日本人は1日に2.6時間の可処分時間があるという事になります。
毎年数多くのゲームがリリースされコンテンツの数は膨らんでいくわけですが、1日の可処分時間はどこまでいっても2.6時間しか存在しないのです。
パソコンで費やす細切れの時間にいかにしてエンターテインメントが食い込んで行くか
では、この空いている2.6時間の余暇時間に、日本人は何をしているのでしょうか。
こちらの調査をご覧下さい。暇の時間に日本人が何をしているのか、と言う調査になります。1位はパソコン。2位からドライブ、国内観光旅行、外食・・・。と続きます。
1日の余暇時間の中で、パソコンに向かっているという人がおよそ8500万人存在します。漫画を読む、ゲーム機に向かってゲームをしているのがもっぱらだ、という人は少数です。つまり、余暇時間を最も長くすごすパソコンというメディアの上で、いかに戦っていくか、という問題が、現在のエンターテインメント産業には課せられているのです。
すると日本人が最も時間を使っているパソコンをメインに展開して行く事が必要になってきます。
ソーシャルゲームだけが私達の「スキマ時間」へと忍び込む作戦を取っている
ソーシャルゲームは、スマホ1つで遊ぶ事が出来ます。電車の中でも、家で練る少し前のわずかな時間にも、さくっと遊ぶ事が出来ます。これには「ゲーマー」以外もユーザーとして取り込んで行けるようなライトさ、が有りました。
例えば休日はほとんどスポーツ観戦かカラオケ、というような人でも、少しのきっかけでソシャゲを遊び出す、という事はあり得るのです。このように、「スキマ時間の発見とスキマ時間における遊びを提供する」という点においてソーシャルゲームはお客を獲得しやすいビジネスモデルになっています。
また、ソーシャルゲームは一度遊び始めると止まらない中毒性もあるために、わずかな時間でも遊んでいたプレーヤーの一定数は必ず重課金プレーヤーになっていくように設計されています。
軽い気持ちで始めたソシャゲだけれど、ついハマってしまった。最初は思いもしなかった程の時間とお金を費やしてしまった・・・そんな経験は有りませんか。アニメゲーム漫画業界の中で、ソーシャルゲームだけが、細切れの時にパソコンやスマホで遊ぶ事ができて、しかもハマったユーザーからはお金を回収し続けられるビジネスモデルを採用しているのです。
注意散漫な消費者の目を、コンテンツへと引き付けるメディア戦略が必要だ
1日平均2.6時間という日本人の可処分時間を奪い合っているのがエンターテインメント産業であるとすると、いかに消費者の視界に入り混むかが課題になります。作品の内容がいかに優れていようとも、それが見つけ出され、少ない時間を割いてでも遊ぶに値するものだ、と思って貰えないことには意味が有りません。
アニメの「コードギアス 反逆のルルーシュ」は大ブレイクした作品ですが、人気の出る前からツイッターなどを通じて制作の裏側を発信していたといいます。内容その物が面白かったという事がブレイクの主要因であることは間違い無いでしょうが、こうしたメディア戦略が作品に関心を持つ人を着実に増やし、勢いに拍車をかけた側面も有ると思います。
現在は日本人のメディアへの接触の仕方が変化しています。テレビを視聴する時間が減り、スマホやタブレット端末に接触する時間が増えています。スマホやタブレット端末を見ている細切れの時間に、少しでも消費者に作品の存在を知らせ、段々引き込んでいくマーケティング戦略を持つと言う事がさらに重要になりつつあります。「コードギアス」程の優れた作品であったとしても、それを届ける手段が存在しなければ、消費者のシェアに割り込んで行く事は難しいでしょう。
コードギアスが舞台裏をツイートしていたように、作品そのものが見られる前に消費者の注意を引き付けておく必要が有ります。放っておけば散漫になりがちな消費者の注意をこちらが提供する作品の方へと引き付け、ファンになってもらうためには、普段からの意識的な情報発信が重要になります。つまり現在は、全てのエンターテインメント供給者にとってネット上での情報発信は不可欠になっていると断言出来るのです。
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