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2015.12.12 アニメゲーム人材採用の面接と求人広告で明暗を分けるのはどこか?

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富士山は日本一高いけど、二番目に高い山はどこ?
世界一高い山はエヴェレストだけど、二番目に高い山は?
日本一売れたパズドラの次に売れたスマフォゲームは?
日本一有名なマンガ家は手塚治虫だけど、二番目有名なのは??

このよくあるクイズに秘められている、あなたの会社がいい人材を採用出来ない理由をランチェスターの法則に基づいて説明していきたいと思います。

いい人が採用出来ない・・・
応募は来るけどなかなか応募者と連絡が取れない・・・
応募者からのメールが来ない・・・

と嘆くアニメゲームマンガの採用担当、社長さんはとても多いですが、それとは別に、すいすいと何名も採用している会社もあるのです。その違いを説明していきます。

ランチェスターの法則は経営者の方なら有名なのでよく知っている人もいるかも知れません。私も新卒時代から大好きで、著者の竹田陽一さん、栢野克己さん坂上仁志さんとかと会ったしてます。ランチェスターの法則を応用してるのがランチェスター経営戦略で、私の会社も取り入れてます。その効果は実感しています。

ランチェスター系の本は100冊近くあり殆ど読んで実践した

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さて、ではどんな法則かというと・・・ランチェスターの第1法則はいくつかの前提に基づいた場合にだけ適合する一次方程式の戦闘モデルである。ランチェスターの理論でその前提は次のように整理されています・・・が読むのが面倒くさい場合は、下記の説明、引用はすっ飛ばしてください。

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両軍は相互に射撃を行なうが、互いに相手の部隊の全てを有効な射程に収めている。
両軍の部隊の戦力は兵員と武器の性能によって同様に決まっているが、両軍の部隊が発揮できる戦闘効果は異なっている。
両軍とも相手が展開している地点の情報を持たない。

したがって、射撃の効果がどれほど得られるか不明なまま戦場の全体に対して射撃を行なう。両軍とも戦闘において残存する両軍の部隊は展開しているが、その部隊の配置は決して形式的に定まることはない。

このような前提を踏まえれば、狭隘な地形において対峙している一対一の戦闘部隊による戦闘をモデル化したものと見做すこともできる。このモデルはいくつかの要因を含んだ次のような方程式として示すことができる。

Ao-At=E(Bo-Bt)
AoはA軍の初期の兵員数
Atは時間tにおけるA軍の残存する兵員数
BoはB軍の初期の兵員数
Btは時間tにおけるB軍の残存する兵員数
Eは武器性能比(Exchange Rate)=(B軍の武器性能)÷(A軍の武器性能)
(軍の戦闘力)=(武器性能)×(兵員数)

とありますが、簡単に言うと『接近戦で一対一で戦った場合は強い武器を持った数が多いが勝つ』です。更にその『武器性能が同じと仮定した場合、接近戦の被害はわかりやすく味方の人数マイナス的の人数』ということです。味方10VS敵5人で戦ったら味方5人が残る、という事です。まあ、多少の例外はあると思いますが、全体で俯瞰してみるとこの数式に当てはめられます。

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これを採用に果てはめてみると

軍の戦闘力=武器性能×兵員数
採用力=採用条件・会社の魅力×採用担当者の数

ともいえます。

例えばアニメ会社で制作進行を募集している。似たような条件で、会社の規模も同じぐらいだとする。そうすると、豆に連絡を取れる方に応募者は行きやすい、という事です。これはロバート・ザイアンスさんという心理学者が単純接触効果の研究という部分で触れているのですが、人間はとにかく沢山目にした物、聞いた音楽などを好きになる、好感を持つ、という事です。

応募があったら直ぐ連絡する。しかもメールだけではなく、電話もする。こまめに連絡をする採用担当がいるA社のと、社長が採用担当を兼務していて応募が来てもメールの返事をするのが遅い、電話もかけない、挙げ句の果てに応募してくれたのにメールを1回しか送ってないのに『返事がない!まったくこの応募者は・・・』という忙しいB社がいるとします。

そういうB社は全体でみるとA社に負けていることに気づきもしない。そしてますますいい人材が採れないせいで売上や利益率にも差が出てますます貧乏暇無しに・・・というネガティブスパイラルに陥ってることにすら気づかない。これが採用の近接戦闘で負ける会社の特徴です。恐ろしいのは負けてることにすら気づかない、という事です。

もう一つ、これは接近戦でしたが、広域戦、遠距離戦闘の第二法則というのがあります。

広域戦

第2法則
ランチェスターの第2法則は二次方程式を用いた戦闘モデルを示したものであり、ランチェスターは既に述べた第1法則の前提のうち1と2については同じように導入しながらも二つの異なる前提を設けて理論を構築している・・・なのですが、やはりよむのがややこしくて面倒な場合はすっ飛ばしてOKです。

1戦闘において残存している部隊は互いにあらゆる時点で相手の部隊が配置されている地点についての情報を持っている。
2戦闘における両軍の部隊の射撃は相互に相手の残存する部隊に均等に分配している。

省略した2つの前提を含む第2法則の4つの諸前提は各部隊が敵情について正確に把握し、かつ相手に対して無駄のない適切な射撃が可能であることを示している。この戦闘モデルを調べると、第1法則で示された戦果に対して興味深い相違点が認められる。

A²o-A²t=E(B²o-B²t)
すなわち (軍の戦闘力)=(武器性能)×(兵員数)2 と解釈できる。

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第一法則、第二法則共にWikiと各種著者の本を参考にしてまとめました。

第二法則は簡単に言うと接近戦ではなく、飛び道具、弓、鉄砲、戦車などで戦った場合、接近戦の時と違い、戦力差が2乗で開くと言うことです。接近戦は採用担当の数と採用条件の魅力で決まりました。なぜなら、一対一の生身で向き合うのが面接や応募者とのやり取りだからです。

第二法則である
A²o-A²t=E(B²o-B²t)
AoはA軍の初期の兵員数
Atは時間tにおけるA軍の残存する兵員数
BoはB軍の初期の兵員数
Btは時間tにおけるB軍の残存する兵員数
Eは武器性能比(Exchange Rate)=(B軍の武器性能)÷(A軍の武器性能)
(軍の戦闘力)=(武器性能)×(兵員数)2

先ほど10VS5の接近戦は味方が5残るという話をしていましたが、これが第二法則の働く広域戦になると武器性能が同じだとして戦力差は10:5ではなく100:25に開きます。そうすると100-25=75なので接近戦で戦ったときは味方の被害が5だったのに、2.5まで減ります。

この法則は採用なら面接などの一対一の戦いではなく、広域戦、インターネットや求人広告の時に適用されます。

武器性能とはこの場合何かというと、広告費です。リクナビネクストさんだったらN5ロング180万円を使ってるのか、N3ロング55万円を使ってるのか、ラクジョブだったらどれだけ沢山の期間、沢山の職種カテゴリに出ているか・・・などです。

似たような規模の会社で似たような採用条件、魅力の会社が2社あって、片方のA社が100万円広告費をかけていて、もう片方のB社は50万円しかかけてない場合、A社の半分の応募が来ればまあいいか・・・とB社は思ってるかもしれませんが、全体的な効果は4分の1以下という事です。

コレは営業や売上にも影響することです。たとえばサランラップを皆さん使ってると思いますが、サランラップとはシェア1位でもっともみなさんに広域戦で勝利している旭化成の商品です。実は他にもクレラップ、日立ラップ、ポリラップとかあります。しかし、シェアナンバーワンで広域戦で勝利しているとサランラップが圧倒的知名度を誇ります。

コレはよく言われる

Everest, Nuptse and Lhotse landscape, Himalaya, Nepal

Everest, Nuptse and Lhotse landscape, Himalaya, Nepal

富士山は日本一高いけど、二番目に高い山はどこ?
世界一高い山はエヴェレストだけど、二番目に高い山は?

で圧倒的に1位の方が知名度が高いのと同じですね。アニメゲームマンガでも日本一売れたゲームをハード機毎に分けても分かると思います。

ファミコン1位 スーパーマリオブラザーズ 4024万本 では2位は?
ディスクシステム1位 スーパーマリオブラザーズ2 266万本 では2位は?
スーパーファミコン1位 スーパーマリオワールド2000万本 では2位は?
NINTENDO641位 スーパーマリオ64 1100万本 では2位は?
ゲームボーイ1位 テトリス3500万本 では2位は?
メガドライブ1位 ソニック・ザ・ヘッジホッグ1500万本 では2位は?

などなど、2位分かります?私も分からない物がかなりありました。ジャンル別1位も同じです。

ジャンル別での最も売れたゲーム
アクションアドベンチャー – グランド・セフト・オート・サンアンドレアス (PS2 – 1733万本)
FPS – Halo 3 (Xbox 360 – 810万本)
パズル – テトリス (ゲームボーイ – 3500万本)
サバイバルホラー – バイオハザード2 (PS1 – 496万本)

などなど、それぞれのジャンルを代表する1位があります。これはWikiを参考にしていますので統計を取ると別の1位があるかもしれませんが、いずれにせよ何らかの手法で1位をとるものは2位よりも知名度で圧倒的に上になります。

これは利益率でも反映されます。セブンイレブンとローソン、ファミリーマートの利益を比べてみると1位のセブンイレブンが圧倒的に勝ちます。

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ファミマ

セブンイレブン 約3400億円
ローソン 約502億円
ファミリーマート 約404億円

です。色んな意見があると思いますが、ローソンのおにぎりはセブンイレブンの7倍まずいでしょうか?そんなことないでしょう(笑)多少の違いがあると思いますが、ローソンの店員はセブンイレブン似比べて7倍無愛想でしょうか?それも違うと思います。広域戦の差というのは個々の能力を超えて影響を与えてくるのです。ゲームも同じで、個人的にはスーパーマリオブラザーズより面白いゲームはあると思いますし、今をときめくパズドラよりも好きなゲームは沢山ありますが、ビジネスという観点で見たとき、このような差が採用や営業、売上にも影響してくるという事を知っておいて欲しいのです。

そう考えた時に、このランチェスターの法則はアニメゲームマンガ業界に限ったことではありませんが、採用をするとき、競合他社と比べてどれくらいの広告費を使っているか、どれくらいの採用担当者、採用にマンパワーを割いているか、というのは『いい人材を採用出来るかどうか』という結果にかなり影響があるのです。想像以上、経営者の感覚以上に影響が出ています。

例えば接近戦、採用における面接、応募者との一対一のやり取り、電話、メールの際によく聞く『連絡しても応募がない』のは似たような条件の会社に応募してる応募者が、あなたの会社よりも積極的に連絡をしているのでそっちになびいてしまっているだけかもしれません。

でも安心してください。ここを突破するのは簡単です。ラクジョブを開設して以来、『連絡しても応募がない』という採用担当の人に『じゃあどれだけ連絡したんですか?』と聞いたら『最初に応募が来たときにメールをした。その返事が来ない』なのです。他の求人広告も似たような物です。そりゃそうです。人材採用担当者はオーバーワークですし、疲れています。経営者が採用を兼務してるときなんかもっと大変です。だからこそ、ちょっとだけ時間を取ってこまめに応募者に連絡するだけで劇的な変化が出るでしょう。

広域戦、遠距離戦闘の第二法則でも

採用経費平均

マイナビ転職 中途採用状況調査
https://saponet.mynavi.jp/release/tenshoku_cyuto/data/cyuto_2.pdf

この数字をみるとアニメゲームマンガ業界に近いソフトウェア業界でかけた人材紹介費用は平均437万、求人広告は221万。マスコミは人材紹介で217.1万円、求人広告で約80万円です。ちなみにアニメゲームマンガ専門求人サイトの平均掲載費用は1社あたり165万円でした。

仮に、人材紹介に払う費用はけちりにけちって1人あたり50万円。求人サイトには100万しか使ってないゲーム開発会社さんがいたとします。それでいい人材が来ない・・・と嘆いていたら、それはそもそもの前提を間違えているのです。ゲーム開発会社の社長さんも自分の専門分野だったら、そんなのはそもそもうまく行かない!ということはよく知っています。

初期開発費は数百万。運営費用はレベニューシェアで開発会社が3割。え?サーバー代って月数万円で出来るんじゃないの?それで最低でも月5千万くらい当たるような・・・そんなゲームが出来ると嬉しい!広告費?え???あれってAppleStoreに出せば勝手に売れるんじゃないの?え?Android版と違うの??

大ヒットゲームパズドラ、ヒットは運だった?

ゲームはそんなにやすく作れません

という発注者がいたらぶっ飛ばしたくなりませんか?(笑)いたんですよ、昔は。スマフォが当たり始めたときに、なんとなくスマフォでゲームを作りたいなあという他業界からの問い合わせ。そういうのは私が代わりにぶっ飛ばしていました。アニメ制作会社の社長さんも同じじゃ無いですか?

マクロスFとかガンダムみたいなハイクオリティアニメが作りたい!1話1000万円も出すぞ!!!!

とかいうやついたらぶっ飛ばしたくなりますよね。たまにアニメ以外の業界でアニメは安く作れると誤解してる人がいてそういうのは私がゴルディオンハンマーで光にして消し飛ばしています。いや、実際にはしてませんが心の中で消し去りたくなります。ゴルディオンハンマーじゃなくて波動砲やコロニーレーザー、ドラグスレイブで吹き飛ばしてもOKです。

多くの社長さんが専門分野に関しては、沢山の知識があるのでそもそもそれで成功しようとするのは無理だ、という前提に立てますが、採用になると途端に知識が不足し、経験則しかなく、しかもそれを絶対視してるのでメタなデータをみずに失敗してしまうのです。

では、採用において接近戦でも広域戦でも勝つにはどうすればいいのでしょうか?

接近戦においては応募が来たらまずメールする。そして、電話をして話す。これだけでOKです。メールをして返事がなくても電話しましょう。電話は会話が出来なくても留守電が残せるとベストです。これだけをやる会社さんは本当に少ない。折角ラクジョブをはじめ、リクナビネクストさんやファインドジョブさん等に広告費を払うならしっかりそれをいかして欲しいです。

また、接近戦においては中小企業の方が勝つ可能性が高まります。なぜなら中小企業において採用担当の多くは社長です。その社長は個人の魅力で考えたら確実に大企業のいち採用担当よりも人間的魅力も、仕事も優れています。だからこそ起業出来てるわけです。その社長が接近戦を少し挑むだけで大企業よりも採用力で勝てます。

次に広域戦、遠距離戦闘の第二法則で勝つためには・・・これはもう、大量の広告費を投入するしかありません(笑)目安としてかける広告費は全体平均の221万円以上。更に、自社が中小企業の場合はその2倍〜3倍は最低かけた方がいいでしょう・・・ってそれが出来れば苦労しないよ!と私もいいたいです。はい。コレは無理なんです。あなたの会社がそこまで潤沢な予算を持ってるならそもそも苦労しません。

少ない予算で広域戦で勝つ方法は『特化する』これにつきます。よくあるアニメゲームマンガの求人広告(ラクジョブ以外)で『明るく元気な若い人が集まる開発会社』みたいな打ち出し方をしてる会社がありますが、あれは論外です。どこに、暗くて不健康で老けた会社に行きたい人がいるのでしょうか。あれは特徴をいってるようで言ってないのです。もっともっと特化してください。例えば〇〇予算で〇〇を任せられたら日本一、など自社の特化を考えて絞り出して欲しいのです。それをすれば、それに目を引く応募者がいます。平凡な広告を出すよりは余程広告費を効果的に使えます。

今回はアニメゲームマンガ業界の採用について、接近戦と広域戦で勝つ方法、そもそも実は負けていることにすら気づいてない危険性について書きました。このコラムがみなさんのアニメゲームマンガのクリエイター採用に少しでも役に立てば幸いです。


ビ・ハイア株式会社 代表取締役社長 清水有高
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