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2016.01.06 映像制作 3DCG 遊技機案件が減った今次へのアクションは?

最近映像制作案件、特に遊技機系のお仕事がめっきりと減っています。これまで遊技機案件で利益を確保し、ゲーム案件でモチベーションを確保していた映像制作会社の多くはかなり困った状況に追い込まれています。そんな中、先日弊社で作成した記事がリツイートに次ぐリツイートであっという間に多くの人に読まれた記事があります。

ソーシャルゲーム開発担当者さまへ その条件では良い3DCG会社は見つかりません!


この記事は現時点でシェア&リツイート合計を1,500を超えました。

Online casino concept. Mobile phone, slot machine, dice and cards.ソーシャルゲームで一山当てた企業がネイティブアプリにシフトし、そして3Dゲームの開発を行うときの予算感が全然マッチしなくてそれじゃいい会社見つかりませんよという内容なのですが、この記事が多くの人の心つかんだためかなりPVが伸びたのだと思います。では誰の心に響いたのか。それは3DCGデザイナーを多数抱えた映像制作会社です。この記事を読んでもっと適正価格で仕事を出してくれればな~という思いでごらんいただいた方も多いのではないでしょうか。この記事で記載されている人月単価で仕事を出そうとしても、遊技機メインで仕事を受託していた会社からすると安すぎて話にならないと思います。だからこそ適正価格というものを知って映像制作会社へ発注してほしい。それは確かにそのとおりです。受託した会社が受注金額が安すぎてスタッフは薄給、仕事はあるけどジリ貧どころか赤字の幅を狭めるだけで精一杯みたいな状況になっても誰も喜びません。

Smartphone with video gameでは今度逆に発注側の立場にたって考えてみましょう。この記事を読んで思うことは何でしょうか。適正価格ってそれなのか、なるほど。じゃあ次からは適正価格で発注しよう、と思うでしょうか。おそらく思わないでしょう。どう考えるかというと、へ~なるほど。でも安いほうがいいよね。で終わりです。これは現在のスマートフォン向けアプリ市場から考えると至極当然の考えです。

プレイステーションでファイナルファンタジー7が世間で一世を風靡した時代、3DCGというものに度肝を抜かれました。そしてゲームのプレイ中は正直ポリゴン的にちょっと腕や足の部分が一部細すぎて、足を見てルパンかと思わず突っ込みを入れたぐらいです。でも途中途中に流れるイベントシーンのムービーはすばらしく、すごくきれいで全部このクオリティでやってくれたいいのにと大学入学を控えたの当時の私は思ったものでした。ゲームのつくりを知っているわけではないので、今思うと無茶な要求をしていることはよくわかります。ちょっと話がそれてしまいましたが、要するにすごいムービーを見るだけで買う価値がある、と当時の私は思いました。そしてPS2、PS3となってさらに映像は進化し、PS4ではファイナルファンタジー7のムービーを見たときに思った、このクオリティでゲームもプレイできれば良いのにという思いが実現しています。それだけ映像は進化し、美麗なグラフィックが当たり前になりました。

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Mobile Phone Gaming視点を戻して現在のスマートフォン市場で考えてみましょう。映像の進化があるのかといえば、iPhone3Sから現在のiPhone6Sに至るまで、CPUはもちろんのことグラフィックも圧倒的に進化しています。PS4やXboxOneと比較すると見劣りしてしまいますが、それでもどんどんと進化を遂げています。

そこでひとつ考えていただきたいのが、ゲームのグラフィックは進化しています。スマートフォンも同様です。ですが、その美麗なグラフィックで売上げがたつのでしょうか。すごいきれいなムービーを作ったらプレイヤーはお金を支払ってくれるのでしょうか。答えは皆さんもお分かりの通りNOです。プレイヤーがお金を支払うものの多くはガチャをまわしてより強力なアイテムやキャラクターを手に入れたいときです。最近は体力を回復して遊ぶという概念もなくなってきましたので、課金のメインはガチャです。ガチャをまわすためには、それをすることでゲームを進めやすくなったり、ストーリーが面白いから先を見たいと思ったりと、ゲームにのめりこんでもらう必要があります。映像や美麗なグラフィックはそれを演出するパーツに過ぎません。課金するかしないかという視点で見れば、グラフィックがへぼかったら論外ですが、仮にすばらしい映像やグラフィックであったとしてもだからといって課金をするわけではありません。

Graphic design concept isolatedということは安くてちょっとグラフィックを作ったとしても、高額な制作費を支払って美麗なグラフィックを制作したとしても結局売上にさほど影響がないのだとしたら安いほうに流れてしまうのは当然の結果です。安くて最高の映像を作るなんていうことは発注サイドからすると一番うれしい結果になるのでしょうが、それは無理というか映像制作会社が疲弊していくだけです。では発注側が考えることとして安くてそこそこのクオリティの映像を作れるところを探し始めます。それがオフショア開発可能な会社です。国内よりも比較的単価を下げることが出来て、かつ映像のクオリティもそこまで落とさずに済む。とすると国内のグラフィッカーはどうすればよいのでしょうか。経営者はどんな仕事を取ればよいのでしょうか。

その回答のひとつが自社でオフショア開発が難しくコストを下げられない場合、それが可能な会社と提携するということです。一社で受注するよりも物量をこなすことが出来ますし、多くのスタッフを抱える必要もないのでリスクが下がります。もちろん利益率も下がりますが、一社で営業をするというよりも複数社がそれぞれ営業を行った方が仕事が回ってくる確率も高まります。キャパ以上に受注することができれば知り合いの会社でシェアすることも出来ますし、また逆に他の会社から仕事をもらうことも出来ます。仕事をお互いに受発注しながら仕事を回していくのです。大きい仕事が取れればその隙間に細かい仕事をはさんで利益アップも狙えます。細かい仕事では期間も予算も絞られているので利益を出しにくいどころかちょっと見積もりを見誤るだけであっという間に赤字になってしまいます。だからこそ大型案件の受注を狙っていくのです。

そのほかには、いわゆる売上目標のあるゲーム素材を作るのではなく、最初から宣伝目的で作成する映像の仕事を狙うといいです。予算がふんだんにあるというわけではないですが、ゲームほど厳しく予算を削ってこないですし、作るときもゲームの映像や素材ほど厳しくクオリティを追求してくることは少ないです。

そして最後にゲームでもない、遊技機でもない、そのほかの映像制作案件を受注しにいくことです。これからの市場の成長具合いかんではVR市場も台頭してくるかもしれませんし、プロジェクションマッピングなどの新しい映像分野も開拓していくとよいでしょう。そういった分野に特化した交流会も開催していますので、ぜひご参加くださいませ。

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