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2016.01.04 アニメ好きなのにソーシャルゲームにお金を使い、アニメBlu-rayを買わない友人達

Video wall of TV screenアニメBlu-rayを買わずにネイティブゲームに課金する?

先日、アニメ好きの友人と話して気づいたことがあったので、そのお話です。その友人は、アニメが大好きで、それを作っているアニメーターも大好きで、アニメ鑑賞のみならず、好きなタイトルのアニメに携わっている監督、総作画監督、作画監督までチェックし、同人誌即売会に行ってはアニメーターの書いた同人誌を買いあさるような人です。そんな彼でもネイティブアプリやソーシャルゲームはやっています。しかも、月数万円はつぎ込む課金ユーザーです。しかしながら、不思議なことにソーシャルゲームにはつぎ込むにもかかわらず、アニメの映像コンテンツ(DVD、Blu-ray)にはあまりお金をかけないと言っていました。好きなアニメでもBlu-rayを買うか、買わないか迷うくらいです。

これはある意味、今のコンシューマーゲームとネイティブアプリ(ソーシャルゲーム)の関係に似ていると思いました。ネイティブアプリのいいところは、スマートフォンさへあれば、初期費用がいらないところや、通勤や休み時間という短い時間でもプレイができ、暇つぶしに最適ということです。一方で、コンシューマーは本体とソフトへの初期費用が必要というところと、ハードを持ち出さない限り、外ではできない点です。そのようなこともあり、コンシューマーゲームの売り上げが減少する一方で、ネイティブアプリ業界の市場規模は拡大しています。

famituuファミ通ゲーム白書ニュースリソースより

引用開始

ゲーム総合誌「ファミ通」(KADOKAWA・DWANGO)は、2014年のゲーム市場動向をまとめた「ファミ通ゲーム白書2015」(6月22日発売)で、国内ゲーム市場規模(ハード・ソフト合計、オンライン含む)は過去最高の1兆1925億円(前年比4%増)になったと推計した。国内ゲーム市場推移(ニュースリリースより)家庭用ゲームは、ハード・ソフト合計で前年比11%減の4039億円に落ち込んだが、オンラインプラットフォーム(スマホ/タブレット向けゲームアプリ、フィーチャーフォン、PCオンラインゲーム)は13%増の7886億円に拡大した。

引用終わり

これに対して、アニメのBlu-rayやDVDを売るときはいかがでしょうか。状況は、コンシューマーゲーム売るときよりももっと条件が悪いのではないでしょうか。レコーダーがいることに加え、OVAでない限り、TV放送されたり、劇場上映されたものということ、何十時間ものやり込み要素がないことです。この点を踏まえれば、コンシューマーゲームを売るよりも難しいのではないでしょうか?ゲームのジャンルにもよりますが、よくニコニコ動画でアップされている実況動画を全て見た後にそのゲームを新たに買いたいかと思うかと同じではないでしょうか。

最終的に最後にキャッシュバックを狙う映像業界に対して、ネイティブアプリの課金のポイントは、デッキ強化のための有料ガチャの使用やイベントの上位ランク入賞を目指すための回復アイテムの購入等があります。その促進のためにイベントを定期的に開催したり、ガチャの内容を変えたりして運営を行っています。

よくよく考えてみると、現状のアニメといえば、TVアニメの放送後のDVDやBlu-rayの販売や動画配信、レンタルビデオへの展開という流れが殆どで、ネイティブアプリのような課金型の販売方法というのは聞いたことがありません。あえてこの販売方法から外れるとしたら、オリジナルアニメやTVシリーズの番外編としてのOVAや機動戦士ガンダムUCのときの劇場版とBlu-ray・DVDの同時販売や機動戦士ガンダム、サンダーボルトの視聴期限なしのダウンロード販売くらいでしょう。

そのため、深夜のアニメの乱立や、15分、5分、3分とショートアニメが増加傾向にあり全てのアニメのチェックができないというユーザーの声も増加してきた今、あえてお金を払わないと見られないアニメという販売方法で収益の出すというのはいかがでしょうか。ネイティブアプリのような課金制の展開をするのであれば、例えば、配信直前に監督や総作画監督をはじめとしたスタッフのインタビュー動画やこだわりの部分を紹介する番組の放送や数話分を無料放送したのちそれ話数以降は有料配信するなどなど。無料から有料配信への誘導する話の盛り上げ方であったり、ユーザーを維持するための、声優のトーク番組や、最近の「あの花の名前を僕達はまだ知らない」の秩父や「花咲くいろは」の富山や「けいおん!」の豊郷など、聖地の紹介するような特典映像の配信など応用は様々できると思います。また、ネット配信にすることによって、制作時期もある程度確保できるのではないでしょうか。

tuukinjikanもう一点が、いかに手軽に見ることができるかです。ソーシャルゲームやネイティブアプリも元々は通勤や通学の電車の中やちょっとした休み時間の暇をつぶしのものでした。それがいつの間にか、今までゲームをやったことのないユーザー層もちょっとやってみようかという感じで巻き込まれた結果、今のネイティブアプリの市場ができているのだと思います。そのためにも、アニメももっと手軽に視聴できる環境を整備する必要があります。大学生が通勤にかける時間は約45分(平成24年度学生生活調査 独立行政法人日本学生支援機構)、社会人では、平均通勤時間に約58分(「通勤」の実態調査2014 https://www.athome.co.jp/contents/at-research/vol33/)です。それを考えたら、電車の中などの移動で、1話分くらいは見られそうですよね。

まだまだ、人前でアニメをみるのは恥ずかしいと思う人がいるかもしれませんが、今後、アニメをもっと普及させていくためにも、手軽に視聴できることと収益性を上げることは重要な課題です。もっといろいろな人にアニメの良さを伝えることができ、収益性が上がり、アニメを作っているクリエイターや関係者の働く環境が良いものとなり、多くの人がこの業界を目指し、良い作品をどんどん作っていってもらえたらと思っています。

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