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2015.12.26 スマホゲームの課金とパチンコパチスロの客単価 両者の共通点とは。

Online casino concept. Mobile phone, slot machine, dice and cards.スマホゲームとパチンコパチスロのユーザーは実はかなり層が重なっています。その証拠にAppStoreやGooglePlayの有料アプリランキングを見ていただければ、シュミレーターと呼ばれるパチンコパチスロ実機をアプリで再現されているゲームがかなりの数確認できます。マーケティング的にはターゲットとなるユーザーは共通しています。また、ゲームアプリを開発してる会社の中には、シュミレーターアプリを開発している会社も少なくなく、そっちの収益のおがげで収益が順調という会社の話も聞きます。(皮肉なことに技術力の高い会社にほど、対応力を期待してシュミレーターアプリの開発が多く来るそうです。)

Online casino and pokerそもそもゲームと遊技機の開発は以前から切っても切り離せない関係でした。もちろん一番大元は、三洋、平和、サミー、ニューギン、京楽、山佐、大都技研、ユニバーサルなどのメーカーが名前を出して大を出すわけですが、実際の台は、メーカー自身が全て作っているわけではなく、開発会社が元請けとなって開発が進められます。このとき、遊技機開発を専門に行っている開発会社に発注することもあれば、ゲームの開発をメインに行いつつ遊技機の開発も行っている開発会社に発注を出すこともあります。ゲーム開発会社の会社概要で、「遊技機開発」「アミューズメント開発」などの表記がある会社は遊技機系の仕事をしてる可能性が高いです。また、求人ページでも、遊技機開発のデザイナーやプログラマーを開発している会社も多いです。遊技機市場は約20兆円、ゲーム市場は約1兆円、ゲーム業界の発展に遊技機業界が全く無関係であるとは言えないでしょう。ゲーム業界を影から支えてきたのは遊技機業界です。セガとサミーの合併はその関係が最も表に出た例です。

Playing video games.しかし、なぜゲームと遊技機がそこまでの協力関係を築くことができたのか。それは両者がともにエンターテイメントという共通点を持つからです。ソーシャルゲームでお金をつぎ込む人が相次いだことで「コンプガチャ問題」が話題になったことを覚えている人は多いと思います。高校2年生が年齢を偽って2ヶ月で200万円をつぎ込んだ例もあるそうです。目的のためにひたすらお金を投下する構図は、遊技機と重なります。ちなみに、遊技機ユーザーの年間平均投下額は約200万円、月換算で約16.6万円。スマホゲームへの平均課金額は月約3000円。単純計算で遊技機の方が55.5倍お金を投下させる力があります。一方遊技機に詳しい方であれば、「ゲーム性」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。ゲーム性とは遊技機の面白さを表すときに使われる言葉で、面白い台を評して「あの台はゲーム性がしっかり設計されている」と言われたりします。遊技機において「ゲーム」という言葉が使われるところにも、両者がエンターテイメントとして共通していることが伺えます。

デザイナー1人あたりの採用単価は・・・いくらが適正?また、グラフィック表現への追求にも両者の共通点を見出すことができます。かつて2Dでしか描画できなかった最初期のゲームに比べて、PS4などのハイエンドゲーム機と呼ばれるハードでは、その性能を遺憾なく発揮した現実と見違えるほどリアルなグラフィックが採用されています。また、オキュラスなどのVRを用いた「サマーレッスン」などのゲームも注目を浴びています。対する遊技機も最初期には液晶画面すらなく、弾いた球が入るか入らないかのでしかなかった頃から、64GBのCPUを備えたハイスペックハードを搭載し、裸眼立体視を採用した「CR貞子3D」も登場し、一見しただけでも両者がグラフィック表現を追求することで面白さという体験をより豊かなものにしようとしたことは見て取れます。

そして、ゲームも遊技機も一つの共通した問題を抱えています。それは若年層の客離れです。かつてゲームゲームと言えば、子供が遊ぶものでしたが、少子化の影響もあり、ゲームは大人が遊ぶものになっています。今のモバイルゲームプレイヤーの平均年齢は35歳という調査結果が出ています。また、遊技機もかつては暇を持て余した大学生がふらりとホールに立ち寄って遊ぶというイメージでしたが、今の遊技機の平均年齢は41.6歳とされており、ユーザーの高年齢化が進んでいます。若年層の客離れは将来的な市場のシュリンクの要因となります。任天堂も、ニンテンドー2DS「ポケットモンスター赤・緑・青・ピカチュウ」限定パックの発売を発表し、20年前に初代ポケモンをプレイした30代前後をターゲット層にした商品をパッケージにしています。無料で遊べるというスマホゲームの大前提が大人が子供にゲームをプレゼントするという習慣をなくしてしまったことも要因かと思います。子供が遊ぶゲーム、若者が楽しむパチンコパチスロの発展がゲーム業界、遊技機業界の未来を作り、そこに成功した会社が将来の市場を制するのでははいでしょうか。そしてその努力を怠った会社は、今のユーザー層の高年齢かとともに自分たちが生き残る市場を手放してしまうことになるのではないでしょうか。

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