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2016.07.12 ゲーム アプリ 格安スマホに大手が続々参入 ゲームアプリ市場への影響 東京オリンピック開催が関係してくる!?

Smartphone with apps大手キャリアも格安に参入

7月6日付の日経新聞では、「格安スマホ、ソフトバンクも新機種 大手参入 でも及び腰」という見出しで、ソフトバンクが格安スマホへの流入を防ぎつつ、プランを用意するということが報じられています。

(引用開始)

携帯電話大手が格安スマートフォン(スマホ)を相次ぎ発売する。ソフトバンクは5日、今月中に売り出す新機種を発表した。KDDI(au)グループも15日に発売する。シェアを伸ばしている新規参入者に対抗する狙い。
(中略)
ソフトバンクは米グーグルの中級モデル「アンドロイド・ワン」を格安ブランド「ワイモバイル」で発売する。通信・通話料金は月1980円からで、同端末を分割払いで購入すると、2500〜2600円になる見通し。

(引用終わり)

携帯端末量を含めて2500円は安いですね。当記事筆者はiPhone6を利用していますが、月額だいたい1万円位かかっています。スマートフォンは使いたいけど携帯代は安く済ませたいという人には朗報かもしれません。日経新聞によれば、Sim販売業者の新興勢の躍進によって、格安スマホの契約回線はこの3年間で7倍にも増え、移動系通信全体に占める割合が7.8%となっています。実質0円携帯が禁止されたため、携帯を替えたいと考えている人にとっては、よりリーズナブルな価格でスマートフォンを利用できるというのは魅力。今まで価格が原因でガラケーを使い続けていた人も、これを機にスマホに乗り換えるというケースもありそうです。ところで、スマホユーザーが増えれば、スマホアプリ市場、スマホゲーム市場は潤いそうですよね。今回の記事では、実際のところどうなっていくのか、ということについて書かせていただきます。

smartphone通信量が少ないことはゲームアプリにとっては致命的

スマートフォンが普及すればゲームアプリ市場は潤うのか?ということに関してですが、爆発的に伸びるわけではないでしょう。それは何故かといえば通信量の問題です。ゲームアプリはご存知の通り、クライアントの処理や容量を圧迫しないためにアプリ自体の容量は軽めになっています。その代わりコンシューマーゲームと比べると通信によってゲームの処理をすることが圧倒的に多いため、長時間ゲームをプレイするということになると通信量が嵩張り、ゲームによっては月々に設定されている通信量制限にあっという間に到達してしまうものもあります。ちなみにこれは格安スマホではなく、大手キャリアで7Gバイトのプランを利用していたとしても起こりうることです。今回日経新聞で取り上げられた格安スマホSimの通信量を見てみると、2〜3GB。ゲームアプリをダウンロードして、少しプレイしたら通信量制限がかかってしまいかねないのです。格安のSimカードプランにしてしまうと、移動中などに気軽にゲームを立ち上げてプレイするというよりも、Wi-Fi環境がある場所でプレイするという状況になってしまい、気軽にプレイできるというゲームアプリの主要な長所をバッサリと押し殺してしまうことになるのです。

2016-07-12 11.58.57シニア層主婦層向け

日本郵便が格安スマホに参戦という報道も、同じ記事の中で取り上げられていました。日本郵政は月額2980円の3GBまでの通信量制限で、インターネットイニシアティブと組み、全国の郵便局から注文できるような仕組みを整えるとこのこと。スマホの普及率が低い主婦層やシニア層をターゲットにしているようです。そもそもゲームなど、通信量がかかるようなアプリを利用していない層に向けて売り出す前提のサービスであることが伺えます。スマートフォンの普及自体がアプリ市場へプラスの影響をもたらすという考えもありますが、ネットサーフィンやメールソフトなど、低通信量でも利用可能なアプリであれば低価格帯のスマートフォンの数が増えることでダウンロード数の増加などが考えられますが、ゲームアプリに対して良い影響を与えてくれるのかというと、定かではありません。最近ではライフポイントやプレイできる回数が、動画広告を見ることによって回復するといった、所謂動画リワード広告を実装しているアプリも少なくありませんし、コスト面で格安スマホを選んでいる人などは、スマホ本体の性能を抑え、低コストで利用するケースも考えられるため、格安スマホ拡充によるゲームアプリ市場への影響は少ないのではないかと予測します。

参考:郵便局、月額2,980円の格安スマホ販売開始へ! IIJがサービス提供

Smartphone with video gameWi-Fi前提でゲームをプレイするようになる?

高年齢層や主婦層をターゲットとした今回の格安スマホ、格安Sim料金プランのニュースですが、コスト面を考慮したい学生層にとっても、重要なニュースになってきそうです。ソフトバンク、KDDI(au)、NTTなどの大手キャリアと契約しており、4G回線で契約している場合は少なく見積もっても通信量だけで5000円以上はかかってしまいます。古いデータですが朝日新聞デジタルに掲載されていたデータによれば、月々の携帯料金は年々上昇を続けており、月額平均7200円となっています。家族1人に1台は携帯電話の時代に家計を圧迫する原因となりますし、自分で携帯料金を払わなければならない学生など、今まではゲームアプリのユーザーだった層の人たちが、一部格安スマホに流れてしまう恐れがあります。

2016-07-12 11.57.09もちろん格安Sim、格安スマホを使っている人たちでもゲームをプレイする手段はあります。それがWi-FIであることはご想像に難くないでしょう。移動中では無理ですが、インターネット回線が引いてあれば家でスマホアプリゲームを通信量を気にすることなく使えます。では格安スマホは家じゃないとスマホゲームができないのか?というとそうとも限りません。今後公衆Wi-Fiスポットの増設が見込めます。それは東京オリンピックが開催するからです。総務省によれば、オリンピック開催に伴う訪日外国人に対する「おもてなし」環境整備の一環として、公衆アクセスポイントの増設をするという方針です。2012年のロンドンオリンピックではロンドン全域で約50万カ所、リオオリンピックではロンドンの5.5倍のWi-Fiスポット整備を予測しており、オリンピックをやるならWi-Fi整備でしょ!という流れができています。開催地区に集中的にWi-Fiスポットが設置され、セキュリティの安全性や利便性、経済効果などに好影響が見込めれば、地方への設置もされてくるのではないでしょうか。今後はこうしたWi-Fiスポットの増設や、端末は高性能だけどSimカードは安いプランを使っているというユーザー層を見込んで、プレイするにはWi-Fi環境が大前提のスケールの大きなゲーム作品が出てくることが期待できるのではないでしょうか。

記事を読んでいただきありがとうございました!

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