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2016.07.06 アニメ 遊技機案件が激減した中、海外、特に中国との関わり方が制作会社の次なる道筋になる

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記事を読んでいただきありがとうございます。このところ遊技機案件が減ったという話を言わなくてもわかっているという状態になっていますが、改めて現在の状況を確認してみましょう。日本遊技機工業組合(日工組)2016年6月23日に第三次撤去リストを公表しました。

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新たに2014年、2015年に検定を受けた23社の93型式58万9510台を回収対象に指定。掲載機種については中古移動、認定申請などが不可能となる。日工組は対象となる型式遊技機の調査を終了しており、今回の第3次「撤去リスト」が最終版となる。回収・撤去について具体的な期限は定めておらず、「可及的速やか」と表現するにとどめた。

第1次、第2次を合わせた総台数は、138型式72万6477台に上るが、随時撤去が進んでいるため、実際に現在ホールに設置されている台数とは異なっている。

今回新たに加わった回収対象機種には、設置台数11万3355台で現在最も設置されている「CR牙狼 魔戒ノ花」を始め、「CRルパン三世 I’m a super hero」5万7603台など、ホールで主力となっているマックスタイプのほとんどが含まれる。一般的なホールにおける設置比率は、公表データなどからおおよそ2割強となっており、台数では80万台近くが残る計算となる。日工組は安価なリユース機の拡充などで対応を行っているが、中古機での入替に頼る中小ホールも多数存在することから、回収撤去にはかなりの時間が掛かりそうだ。また回収期限については、警察庁の指導により「年内」がほぼ確定的となっている。各業界団体内でも、第1次、第2次「撤去リスト」掲載機種を8月末まで、第3次を年末までとする段階的スケジュールが議論されている。

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日工組、第3次「撤去リスト」公表 23社93型式、59万台が対象に

pkiboまずこの撤去により新しい基準を満たした新台との入れ替えが必須になりますが、現在パチンコ・パチスロの最新の適合率はいずれも50%を割り込んでいることも影響して、新しいプロジェクトも立ち上がりにくく、遊技機業界の市場規模もレジャー白書におけるグラフを参照すると2005年をピークに減少傾向に歯止めがかかっていません。売上が上がりにくいということはこれまで活発に活用されてきたアニメやゲームなどのコンテンツについても、著作権料を支払ってまで開発しても最終的に利益が出にくくなっています。そうなるとアニメが活用されず、版権を活用した遊技機映像制作のプロジェクト自体が少なくなっており、TVアニメを制作した会社が遊技機においてもアニメ制作を行うということができなくなってしまっています。

shutterstock_104970941TVアニメ制作に戻るのか?

ではこれまで売上全体における比率が割合高い遊技機アニメ制作をやめて、すべてのリソースをTVアニメ制作や劇場版アニメ制作に割り振っていけばいいのかというと、それはそれでジリ貧です。というのも、製作委員会に絡んでいかない限りアニメ制作会社は受託制作費の中からしか利益を出すことができない上に、アニメの制作費もそこまで高いわけでもありません。

ではTVアニメの受託の数を増やしたいと思ったときに、そもそもTVアニメの製作本数はどうなっているのでしょうか。アニメ調査室を参照すると、作品自体の数は増加傾向にあるとはいえ、2015年において最も比率が高いのは新作ではあるものの前年比で36作品減っていますし、次いで比率が高いのはシリーズ物です。つまりこれまでのラインをTVアニメの新作で埋めようとしても全体として新作が減っているため、なかなかそれも難しいのが現状といえます。これから急激に増える可能性がないとはいえないですが、そこに期待するのは特にこれといったデータもないですし、やめておいたほうが良いでしょう。

ビジネスマン同士の握手外注先から発注元へ

これまでアニメ制作において韓国や中国は外注先でした。アニメの動画や仕上げなどいくつかの制作のパートを実行してもらう場として活用されてきました。そのうち中国においてアニメをとりまく環境が変わりつつあります。

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アリババやテンセント(騰訊)など中国のIT大手もその人気に着目し、アニメのストリーミングサイトや国内のアニメ制作会社に何十億ドルもの投資をしている。投資家たちは、中国の制作会社のクオリティが、いつか日本に追いつくと確信している。アニメやコミックを映画化、テレビ番組化し、広告やチケット、関連商品の収入につなげようとする動きも出ている。

上海のアニメ制作会社絵夢動画(ハオライナーズ)に出資している北京のベンチャーキャピタルSinovation Fundの投資責任者、チェン・ユエティンは「ラノベは今は若者向けのサブカルチャーだが、5年後にはもっと大きな文化になるかもしれない。大企業は遅れずについていく必要がある」と語った。

アニメ共有サイトのAcFunは昨年8月のラウンドでアリババの動画サイトYoukuTudou(優酷土豆)から5,000万ドル(約55億円)を調達した。その1か月後、深セン証券取引所に上場しているAlpha Animationは中国の漫画サイト有妖気を1億3,700万ドル(約150億円)で買収した。テンセントは昨年11月、中国アニメ作品を配信している動画共有サイト「ビリビリ(嗶哩嗶哩)」の株式の15%を3050万ドル(約34億円)で取得した。

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オタク人口2億人 中国で始まった「国産アニメ」制作バブル

つまりこれからはアニメ制作を国内だけで行うのではなく、そして中国に発注するのではなく、中国からアニメの制作を受けていくことがひとつの道筋といえます。実際とりあげた記事も書いてあることですが、中国の制作会社のクオリティはまだ日本に追いついていません。そして中国の若者は日本のアニメのクオリティを求めています。

先日開催した交流会に参加したある会社の役員の方が、中国からのアニメ制作依頼がかなり来ていて、しかも日本で制作してほしいということで外注先を探しているとおっしゃっていました。アニメのラインを埋めたければ中国の仕事をすることでなんとかなりますし、そこに先んじて製作委員会に入るなど、版権に絡む動きもできればより今後の展開として成長性があると思います。

ラクジョブではこういったご縁も積極的につないでいきたいと思いますので、興味がある方は下記のフォームからお問い合わせください。アニメがもっと世界的に浸透していくようこれからも全力で業界の皆さんの手伝いをしていきます!

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