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2015.12.19 女子高生に大人気!?意外なラブライブのファン層から考える自社IPの育て方

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こんにちは、ラクジョブ運営の榊原です。今回はちょっと・・・いやかなり自分の趣味を絡めて「ラブライブ!」のお話をさせていただきます。プロフィールにも書いてあるように、私はラブライバーです。まあ、特攻服をきたり、缶バッチやストラップを鎧状にしたり、1メートルのしゃもじを作ったりということまではやっていないので、本物のラブライバーには怒られるかもしれませんね。グッズやら同人誌やらに、ほんの30から40万くらい投下したりしているくらいです。多いか少ないかは個人の判断に任せるとして・・・そんなラブライブ!も今年2015年は激動の1年だったように思います。

アニメで言えば、昨年のアニメシリーズ第2期の番組終了とともに告知された「ラブライブ!The School Idol Movie」、それが近づくにつれて、だんだんと盛り上がり、6月13日に上映を開始した際にはあれよあれよと興行収入が跳ね上がっていき、8月1日には、深夜アニメ枠からの劇場版で最高興行収入を記録していた「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」の20億8000万を抜き、9月4日には、累計興行収入25.3億円と2010年以降の松竹邦画トップに、そして、11月14日には累計動員200万人、累計興行収入28億円を突破したそうです。

*1位28.0億 ラブライブ!The School Idol Movie (11月14日時点)
*2位20.8億 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 -叛逆の物語-
*3位19.0億 映画 けいおん!
*4位10.3億 劇場版 あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。
*5位 8.5億 涼宮ハルヒの消失
*6位 8.5億 劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス
*7位 7.4億 劇場版 TIGER&BUNNY -The Rising-
*8位 7.0億 劇場版 マクロスF 恋離飛翼
*9位 6.7億 THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ

そしてつい先日、「ラブライブ!The School Idol Movie」のBlu-Rayが発売され、どこまで本数を増やしていくのか楽しみなところです。私も特装版を購入しました。

ゲーム関連ではスマートフォンゲーム「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」においては、6月6日、7日の2日間、初の単独イベント「スクフェス感謝祭2015」が池袋のサンシャインシティで開催されたり、「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」2ndコラボシングル「HEART to HEART」の発売、9月14日には、全世界ユーザー数2000万、11月14日には、国内ユーザー数1300万を突破しました。

音楽の方では、「ラブライブ!The School Idol Movie」の挿入歌6曲の発売と「ラブライブ!サンシャイン!!」プロジェクトの始動と、後継グループAqoursのメンバーが発表、1stシングルCD「君の心は輝いているかい?」の発売。そしてここからが全国のラブライブファンにとって衝撃の連続だった出来事が続きました。11月下旬には、μ’s の紅白出場の決定という声優アイドルユニットとしての初の快挙、IDOLM@STERですら到達できなかったところまで来たこと。その1週間後の12月初旬の、3月31日、4月1日の東京ドゥームのイベント(https://www.lovelive-anime.jp/otonokizaka/sp_arigatou.html)を持ってのμ’s解散という発表。がぁぁぁぁーーーーーーっん!!って感じでした。

クリックすると画像引用元のHPに行きます

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まあ、ここまでラブライブ!が広く知れ渡るようになり、個々の声優自身も音楽活動やラジオ活動、声優活動、イベント活動が行えるようになった今、スケジュールを合わせるのが大変なのかな・・・なども思っております。それにしても、最後のイベントをドゥ〜ムでしめるのは、アニメ版2期の最後といい、劇場版冒頭といい、完全な伏線だったのですね!!

ラブライブ!ここまで成長できたのもひとえに、このプロジェクトに携わった出版業界、音楽業界、アニメ業界、ゲーム業界の人たち一人ひとりの努力が実ったからでしょう。なにせ、1stシングル

「僕らのLIVE 君とのLIFE」の初動売上枚数は434枚

「僕らのLIVE 君とのLIFE」の初動売上枚数は434枚

だったのですから・・・。それが、CD、DVD、Blu-rayを出せば、売上のランクインは当たり前、劇場版アニメを出せば深夜アニメ枠からの劇場版アニメの最高興行収入の記録更新、ゲームでは、全世界ユーザー2000万人、ソーシャルゲームの音ゲーブームの火付け役となったりと各ジャンルで凄まじいほどの人気でした。

この人気の要因としては、中高生の女性を取り込めたことが大きいでしょう。普段であれば、私たちのような10代後半から30代の男性がメインとなってくるアイドルものでしたが、ラブライブに関しては、中高生の女子にもかなり人気があります。そしてその子たちから出てくる感想が、「あのキャラクターの衣装がかわいいよね」という衣装に関することです。ラブライブに関しては、ステージ衣装のみならず、普段着にもこだわっております。特にスクールアイドルフェスティバルの衣装に関しては、中高生の女子が好みそうな服装のデザインをし、加えて極めて細かい柄で装飾を作っているのです。ここまで衣装に凝ったアニメ版権のソーシャルゲームは今までになかったはないでしょうか。それを実感したのが、劇場版を見に行った映画館であったり、スクフェス感謝祭であったり、ラブライブ!限定の同人誌即売会の時でした。それらの会場での男女比が、少なく見ても7:3もしかしたら6:4に行っているかもしれないという感じでした。同人即売会の運営の人曰く、「他の同人イベントでのこの女性の割合はありえないですよ!!」というレベルです。しかも、明らかに18未満という中高生の女子が多いのですからびっくりです。実際、大手広告代理店の調査からも、主な購買層は以下のような結果が出ています。

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15から19歳 女性 30.2%
15から19歳 男性 25.5%
20代 男性 18.9%
20代 女性 12.3%
30代 男性  8.5%
40代 男性  3.8%
30代 女性  0.9%
出典:博報堂DYメディアパートナーズ/博報堂「コンテンツファン消費行動調査2015」

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えっ!!15から19歳の女性が最も多いの!!?最初にこの結果を見たとき、そう感じました。またこれらのコアファンによって見込める売上規模、支出喚起力(コアファンによる、年間関連市場規模の指標。自社の商品やサービスそのものにコンテンツを組み込んだオリジナルの企画を開発し、コンツンツファンの実際の勾配を目的とする際に、どのくらいの売上規模が見込めるかの推計値)は、423億と推測されています。この数字は堂々の一位で、

1位 ラブライブ!       423億
2位 嵐            367億
3位 SMAP          354億
4位 機動戦士ガンダムシリーズ 169億
5位 ONE PIECE       156億

今年、流行ったコンテンツといえば、ラブライブ!の他には、ゲームメーカーレベルファイブから発売された妖怪ウォッチのシリーズも好調で、ある調査での支出喚起力は、79億と予想されています(博報堂DYメディアパートナーズ/博報堂「コンテンツファン消費行動調査2015」)。こちらもコアな客層の小・中学生以外にその親も巻き込んだ展開ができたことが大きいのではないでしょうか。

これから自社IPコンテンツを育てていきたいという会社さんにとっては、まずは、客層をしっかり絞ることが重要です。それに関しては、ランチェスター戦略という経営の弱者の戦略に当たります。

ランチェスター戦略とは、一言で言えば弱者が強者に勝つための戦略です。アニメコンテンツ業界での強者といえば、ガンダムやワンピースであったり、幅広い世代に知られているコンテンツになります。そんなコンテンツたちに勝つためにも、業界と客層を絞る必要があるのです。業界と客層を絞ることによって、そのコンテンツの独自性を示しやすくなり、他のコンテンツとの「差別化」やその商品だけに「一点集中」することでなんらかの「No.1」を作ることができるのです。そうなってしまえば、ニッチな人に響くコンテンツを作ることができます。パレートの法則によれば、上位20%の人気商品によって、8割の売り上げを叩き出すとされています。そのため、その2割の商品に集中すれば作業効率や売り上げがアップするのです。計算上、絞らない場合と比べて5倍は生産性が良くなるとおもいます。(ランチェスターNo.1理論 坂上仁志)

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特に参考にしてほしい業界が、女性ファッション雑誌の業界です。こちらの雑誌ではターゲットを年齢や趣味、行動、心理を元にかなり細かく絞っているとのことです。例えば、30代の働く女性だったら、どんなことを思い、普段どんなことをしているかから、好みそうな服装であったりキャッチコピーを作るのです。なので、まずは、生み出したコンテンツをどのターゲットにぶつけるか、しっかりと定め戦略を立てましょう。そしてある程度、そのターゲットの囲い込みに成功した際は、ターゲットと関連づけるような形で事業展開していく方法を考えるといいではないでしょうか。ファーストガンダム世代が子供に魅力を教えて、広い世代に愛されているように。ワンピースが、甲子園で活躍した斎藤佑樹投手の愛読書で人気が広い世代に広がったりと。ラブライブ!が女生徒に人気が波及したのも、学校内でスクフェスをやっている男の子のゲームを見たのがきっかけで、それが口コミによって広がったので人気となったと言われています。

2015年のラブライブ!から見たコンテンツ業界について話させていただき、ラブライブ!のアニメが終わった・・・μ‘sが解散する・・・など書いてきました。しかし、私はこのまま来年もラブライバーとしてラブライブ!で行かせていきます。コンテンツ業界、ラブライブ!の節目を迎えた今、このままサンシャイン!!で、今の地位を気づいていくのか、はたまた、ラブライブ!を超える別のコンテンツが生み出されるのか!正直わかりません。が、鍵となるのはいかに今までにニーズのなかった層を引き込んだ展開ができるかです。そんなこと思いながら2016年のコンテンツ業界の動向へは注目しております。

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