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2016.05.10 アニメゲーム漫画 クリエイターは自分の本を出そう 出版し届けるべき想い

young woman artist in jeans jacket drawing something on graphicアニメゲーム漫画業界のクリエイターは伝統芸能

普段、アニメゲーム漫画業界のクリエイターの方達と話をしていると、この限られた業界の中で活躍する少数精鋭のクリエイター達の働きというのは伝統芸能のようだと思うときがあります。専門学校を出て最低限の技術を学び、仕事の場で研鑽していくことによって独自に自分のスタイルを作り上げていき、最終的に自分の作りたいアイディアを表に出して自分の作品というものを完成させる人もいれば、自分の内在する作りたいもののエッセンスを、他の人の作品作りを手伝い、仕事として昇華させることで裏側から作品に影響を与えるという縁の下の力持ち的役割の人もいます。それぞれ、作品への関わり方は様々ですが日本固有の芸術の新しい形であるアニメやゲーム漫画を作る人達には、技術だけで語れない域が存在し、「成果物を作る」というのよりは一つ上の次元でのクオリティを共有しているように思うのです。

producer01学校では教えることも学ぶことも出来ないこと

学校では、基本的な制作に関わるソフトの扱い方など最新のテクノロジーを駆使しした技術面を主に学ぶことが出来ます。今アニメゲーム漫画業界で活躍しているクリエイターの方々のほとんどは専門学校などの整備が整っているおかげで強要としてのアニメゲーム漫画を学び、知識と情報を持って制作現場に当たることが出来ているというのは素晴らしいことだと思います。また、新しい業界とはいえある程度の歴史を産業として積み重ねることができてきた現代で、まだ黎明期に活躍し業界を作り上げてきた方々がご存命であること、その師を持つ弟子達が自らの会社を作り、アニメゲーム漫画業界第2世代として現役で働かれていることは、業界を切り開いてきた見習うべき先人達に触れる機会として大きな財産になります。

特に、現在の50〜60代で一線を退きつつもアニメゲーム漫画黎明期から活躍していたクリエイター出身の社長が専門学校などで講演を行ったり、講師として後継のクリエイターに想いや物作りの考え方について講義してくださっているのはとりわけ大切な体験です。いいアニメゲーム漫画を作るにあたって一番重要なのはこうした想いの部分であり、前述した、「成果物を作る」というのよりは一つ上の次元でのクオリティを共有することに他なりません。一方で、こうした現場を見てきたクリエイターからの講座がない学校ではひたすら技術面のみ習得するだけになってしまい、問題になっています。学校では本来、物作りの心を教えることは難しいのです。たまたま、元現役のクリエイターが賛同してくれた場合にのみ実現するギフトのようなもので、しかもその方が辞めてしまったり無くなってしまったりした場合には、二度と100%の想いは伝えていけなくなってしまいます。

imageクリエイターの思いを半永久的に残していくために

制作現場での、クリエイター寿命はどんどん延びてきています。せっかく専門学校で学んでも、技術だけでは追いつかない想いの部分が足りていないため、結局は言葉を介さずとも「いい作品」の概念を共有できる経験者・即戦力人材が求められ、40〜50代になったとしても現場の作業の手としての需要があるため、現場から上がって新人教育に、というわけにも行かなくなってきているのです。そうして百戦錬磨のクリエイターが現場から離れずに仕事をこなしていくと、ある一定の年代から下の層の成長が阻まれてしまいます。

専門学校で先輩クリエイターの講義を聴くことすら叶わないとなると、その後の作品への取り組み方やクオリティにも関わる問題になってしまうのです。先輩クリエイターが後世に何かを残していけないままにクリエイター人生を追えてしまうのは非常にもったい有りません。もし、専門学校で講師をしたとしてもその場で話を聞ける人数も限られてしまいます。業界全体の新人の成長と業界の発展を考えるのであれば、クリエイターの言葉や魂を半永久的に残し受け継がせる方法を考えなければいけません。それが、出版なのです。実際に元カプコンの稲船敬二さんや、「なめこ」シリーズで人気の大手開発会社サクセスの吉成社長も著書を出版しています。彼らのように有名クリエイター、大会社というわけでなくてもかまいません。業界発展のために、大事なのはクリエイターの情熱や想いを繋げていくことです。一気に本一冊分のぶんしょうをかくのがむずかしければ、毎日開発日記のようにブログを書きためるのでも構いません。ある程度記事がたまれば、書籍として出版が可能です。学術書やスキル本ではなく、クリエイターが何かを作るための魂を書き連ねた、その人の言葉で語られた本を残していくことが大事です。

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