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2016.04.14 ゲーム業界の現在と未来 平均開発費1億円超えのスマホゲームアプリとVR、AR、AI市場10年後の可能性

1978年(昭和53年)、株式会社タイトーのアーケードゲーム「スペースインべーダー」発売を皮切りとして、ゲーム業界はアーケードゲーム、コンシューマーゲーム、ソーシャルゲームへとその主戦場を移していきました。今回は、ゲーム業界の現在とゲーム業界のこれからについて考えてみたいと思います。

yx_fami_02ゲーム業界の現在

2014年のゲーム市場動向をまとめた「ファミ通ゲーム白書2015」によると、国内ゲーム市場規模(ハード・ソフト合計、オンライン含む)は過去最高の1兆1925億円(前年比4%増)となっています。その中でも、ゲームアプリ(スマホ/タブレット向けとフィーチャーフォンSNSで動作するもの)の市場規模は18%増の7154億円で、国内ゲーム市場全体の約6割を占めるまでに成長しています。2012年のパズドラリリースと大ヒットに始まったゲームアプリ時代は、パスドラ4周年を迎えた2016年もパスドラ、モンストなどのヒットタイトルに牽引され成長が進んでいます。

しかし一方で、2011年から2012年にかけて約2000億円から約4000億円、2012年から2013年にかけて約4000億円から約6000億円と、2000億円の大規模成長を2年連続で続けたゲームアプリ市場も、2013年から2014年にかけては、約6000億円から約7000億円と1000億円規模の成長にとどまっています。右肩下がりのコンシューマーゲーム市場に比べれば十分に順調と言えますが、成長に鈍化の影が見えていることも否めません。

Fotolia_80894400_Subscription_Monthly_M-330x220ゲーム開発現場の現在

ゲーム開発を行っている現場からもゲームアプリ開発への疲れの声が聞こえてきています。パズドラヒット直後はまだゲームアプリ市場もブルーオーシャンで、数千万円の開発費で月商1億円を超えるようなゲームを持つことがどんなゲーム会社にも可能性がありました。実際そこからミクシィのモンストやコロプラの黒猫、白猫などの人気ゲームも誕生し、企業規模を急激に拡大した会社も少なくありません。しかし、2016年現在、ゲームアプリパブリッシングの現実的な挑戦権のある会社すら減っています。

2015年に公開された日本オンラインゲーム協会「JOGA」(Japan Online Game Association:日本オンラインゲーム協会)へのインタビューの中でも、スマホゲームの開発費が平均で1億円超えしているしているとの言及もされていますし、伺う先々の会社でも、1億超えは当然として、2億、3億という数字も耳にします。また、開発費だけでなく、PR、広告宣伝にも億を超える規模でお金が必要だとも聞きます。つまり自前で数億円が現実的に必要だと考えているパブリッシャーが多いということです。その上で、初動がヒットにつながるか、次月、次々月でもランキングを落とさないか、その部分を押さえることができなければ、費用から考えて、数億円単位で赤字が出るリスクすらあります。それだけのリスクを負うことができる会社は業界内でも上位数%に留まるのではないでしょうか。

shutterstock_229051390-330x220ゲームの今後の可能性

少なくともゲームデベロッパーにとって、ゲームアプリ市場は夢に溢れた場所ではなく、下請けとしてスマホゲームを開発するためのビジネスの現場となりました。しかし、その中でも大型化が進み、開発タイトル数も絞られる中で開発案件を受注できる会社も少なくなっています。また、コロプラのエイティング買収、ピラミッド買収、カヤックのガルチ買収からもわかるように、ゲームパブリッシャーも外部に発注するのではなく、実力のあるゲーム会社を買収する動きも活発に見えるようになっています。

買収の際のプレスリリースを見ても、「VR」「Steam」などの文字も並んでおり、ゲームアプリ開発のその次を見越している様子が伺えます。特にVRはPlayStation VRが10月発売と発表もされており、現在、SCEワールドワイド・スタジオ(SCE WWS)では160本以上のタイトルが開発されています。発売から2016年末までにサードパーティタイトル含め、50本以上のタイトルを発表する予定となっています。参入メーカーも発表され、全世界で230社以上、日本メーカーの参入は計34社とされています。またVR活用の可能性はゲームに留まるものではなく、2020年までに8兆円のVR関連市場が形成されるとの試算も出ています。

また、2016年4月12日(現地時間)のFacebook開発者カンファレンス「F8」では、今後10年の展望として「人工知能(AI)」「VR&ARメガネ端末」「Wi-Fiドローン」の実現を目指しているとのことです。VRの可能性については多くの会社が取り組んでいることからからも注目度の高さがわかりますが、AIやARの可能性に取り組んでいる会社は多くありません。AIに関しては先日の記事でも取り上げたように(https://raku-job.jp/news/companyrep/16068/)、50兆円市場の可能性があります。またARとゲームの融合についても十分な検討可能性があるのではないでしょうか。Facebookが10年後を見据えているようにぜひ皆さんも自分たちの会社の10年後を考えてみてください。

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