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2016.03.15 アニメ ゲーム 漫画業界の教育 100年後も業界が発展している為に今出来ること


南青山のとあるメガネ屋さんで教わったこと
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記事をお読みいただきありがとうございます。オフィス近くにあるメガネ屋さんが他とは一線を画すお店ということを別の記事で書きましたが、今回はメガネ屋さんと関連したもう一つの話題、教育について話したいと思います。

アニメゲーム漫画業界にはインターン制度はありますが、インターンはどちらかというと入社してからの話で徒弟制度はその入社前段階のステップだと思います。社内の雰囲気というのはそれぞれの会社さんで持ち味が全く違い、人も千差万別です。そうした雰囲気を味わうにはインターンなどを通して実際に働き皆さんと空気を共にすることが何よりも一番です。ただ、実務前の技能となると師匠と弟子の関係で技術を磨いていく方が遥かに良いなと思いこの記事を書きました。日本のメガネ屋さんには技術の受け渡しの様な徒弟制度は存在しませんが、国を渡ったドイツには存在します。ということをメガネ屋さんで教わりアニメゲーム漫画業界での教育関連にも繋がる話だと思い書かせて頂きました。

Fotolia_73931286_Subscription_Monthly_Mいきなりクイズです!日本にはあってドイツにはあるものなーんだ?

「メガネ屋さんになるには数年間の修行が必要です。」何気なく立ち寄ったオフィス近くのメガネ屋さんで言われたこの一言から話はスタートします。私は言葉も出ず「??」でした。恐らく読者の方も同様の反応だと思います。メガネというとデパートや店舗で片目ずつの検査をし、その検査結果の数値を元にレンズを作成し、自分が選んだフレームに合わせて貰いメガネを作る。値段は高い物で数十万円、安い物で数千円ですよね。今回ご紹介しているメガネ屋さんも平均的な値段で提供しておりますので、そこの不思議はございません。ではその違いは何か?と言いますと、両目を測るという所です。片目ずつ測るではなく、一度に両目を測ります。さらに、眼底や眼圧なども調べます。ですから、フレーム選びは検査終了まで行ってからです。普通のメガネ屋さんの概念とは明らかに違いますが、この話が公に出回っていない理由は簡単です。その理由は、国家資格を発行できる教育機関が日本には存在しておらず日本にはメガネを作るための専門技術を学ぶ所がないためです。今の所ドイツかスイスにしか存在していません。このお店の方たちも仕方なくドイツ行くかということで向かったと仰っていました。

「メガネ屋さん」についてはこちらを参考に

アニメ ゲーム 漫画業界の教育環境 ドイツマイスター眼鏡院での「メガネじゃありません」の一言から考えてみた

shutterstock_188024033常識外過ぎて頭をガツーンとやられた様な衝撃

ドイツでメガネを作れる人は、眼鏡技士を持っており、なおかつマイスターという資格を持った人のみだそうです。ちなみに、日本には4人しか存在しておりません。4人の内訳は上記のメガネ屋さんにいる3人と上記のメガネ屋さんとは関係ない関西にいる1人のみです。マイスターという言葉はモンド〇〇みたいな金を払ったら貰える様な物を想起してしまいそうになりますが、決してそんなことはなくドイツが認めるホンモノの国家資格です。学校は国民の税金により運営されておりますのでほぼ無料で通えるそうです。

そんな経緯もありマイスターを取得するためには最低でも6年間という期間を経てからでないとなれません。最初の3年を経て眼鏡技士という試験に受かる必要があります。ただし、途中の授業で学校が求める基準に達していない人間は落第、その場合は二度と眼鏡技士として学べなくなるなどの厳しい関門が立ちはだかります。眼鏡技士取得までが相当厳しいので修行と呼んでも良いとは思いますが、そこまでは序章に過ぎず合格した後、マイスターアカデミーという学校へ行きます。そこでは、全科目が16科目あります。その内2単位落としてしまったら強制退学となります。仮に途中の成績をキープし続けても最後の関門である「マイスター試験」は2回だけ落第可能、3回目合格出来なければ二度とその道を閉ざされるという制度です。厳しさの極みと言っていいくらい関門が狭いです。

何が厳しいかといえば、人によっては6〜9年間くらい時間を費やしているにも関わらず落ちたら終了ということです。ここまで厳しくなっている理由は、国の税金で行かせて貰うためだそうです。私はこの話を聞いてアニメゲーム漫画業界のクリエイターさん達も大学を出てからこういった専門機関で本格的に修行を受けることでホンモノの実力を身に付けられるなら良いかもしれないと感じました。

The 3d guy helped another one to stand up徒弟制度

マイスターという資格を持った人しかメガネ屋さんを出来ないのはお伝えしましたが、眼鏡技士という資格を取得した段階で1年ほどお店で実地体験を行います。とは言っても、マイスターの資格を持っていませんので、お客さんの視力を測ることやフレーム選び、メガネを作る工程に関わる部分は一切触らせて貰えません。弟子として1年間実地修行をした後マイスターアカデミーへ入学しさらに学びを深めに戻ります。

師匠はマイスターになってしまえば誰でもなれます。つまり、マイスターになるにはホンモノのプロと言える人しか合格出来ないくらいハードルが高いということです。マイスターになった人は後世の育成に尽力を注ぐこともセットで徒弟制度制度は設けられている様です。

shutterstock_253055587インターン制度

この業界に比べるとアニメゲーム漫画業界は優しいのかもしれません。とは言っても、書けなければ使えない、求めたことが出来なければ要らないという意味では一緒かもしれませんが、学校で厳しく徹底指導の元で学んで来たかというと決してそうではないことは皆さまもご存知の状況です。日本では専門学校や学院は民間で経営されていますからどうしても集客目的になっている印象は否めません。

同様にアニメゲーム漫画業界を例に考えるのはお門違いですが、ある程度は人材の基準値を決めそこを基準として合格ラインを定めインターン制度を設けることは一つ面白いのではないかと思います。インターン制度自体は特に珍しい物ではありませんので、運用されている会社様もあります。そこに一手間加えて先輩が師匠となり入ってきたインターン生を手厚く教えながら仕事を覚えこませていく、そこをパスするまでには最低でも数年間学んで貰う。そこをパスした後にようやく仕事へ就かせる。

image最終的に私たちが取る行動は

ただ、私自身ここまで考えて思うのは自社で徒弟制度もしくは、インターン制度などを登用し教育関連を強化するコストよりもスキルが弱くてもこなせる案件やサポートすれば出来てしまう案件で現場に強制的に馴れさしてスキルを磨かせる方が、時間と手間を考えると短期的にはプラスだと思います。だからこそ、現場で働かせながらスキルを教え込んでいる会社様が多いのだと思います。

「学ばせてあげたいけど、余裕がない。」ここに業界が持つジレンマが隠れていると思いますが、私はこのジレンマを解消するには国の力を借りることが一番手っ取り早いと思います。長期的な視点を入れた場合、好きでクリエイターになりたいと思った人を辞めさせてしまうというのは業界にとってプラスにはならないのではないでしょうか。別の記事でクリエイターさん向けにお伝えさせて頂いたことの繰り返しになりますが、私たちが持つ権利「選挙権」を使って国に訴えかけていくことで予算が下り、教育制度の見直しを図る様に促すことは今出来る最善策だと思います。国は予算を使うべき項目は沢山ありますが、アニメゲーム漫画業界は日本が誇る独自のコンテンツであり、今後も残っていくべきモノだとしているからこそ国はクールジャパンという名目を作り推進活動をしております。会社で解決出来る問題と国が解決するべき問題の2つの問題があるとすれば、今回の教育問題は国が解決するべき問題に属します。だからこそ、堂々と権利を行使し国や政府に訴えていきましょうとお伝えしたいですし、こうした記事を今後も増やしていきます。

クリエイターというのは自分の魂を作品に宿す人だと思いますので、落ち着いた教育環境作りがアニメゲーム漫画業界の発展に繋がると思い今回書かせて頂きました。ラクジョブ新聞は官公庁の方も読んで頂いている様ですので、こちらの記事をお読みになったら所内で話題に取り上げて頂ければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

社内教育や人材に関する悩みなどがございましたらコチラまで

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